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【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】エキポケルンファルマが今大会区間3勝目ベラーデ大金星、ランダが3分20秒失う/第18ステージ
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部ウルコ・ベラーデは地元に一番近いステージで、まさに故郷で錦を飾った
ビトリア=ガステイスからマエストゥ イスキ自然公園まで179.3kmの中級山岳ステージ、カテゴリー山岳は2つだが細かい起伏が潜んでいる。オフィシャルスタートが切られ5人のアタックは吸収され、次に集団は二つに裂けた、そしてアタックが頻発。ライリー・シーアン(イスラエル・プレミアテック)が抜け出し、パブロ・カストリーリョ(エキポケルンファルマ)のアタック、12人での抜け出し、シュテファン・キュング(グルパマ・FDJ)、3人での抜け出しなどは集団に吸収された。スタートから43km過ぎたところで25人の選手がタイム差をつけることに成功、レースが始まってから1時間の平均時速は49.03km/hだった。
追走も合流して42人の巨大な先頭グループが形成されたもののタイム差は2分程度でエウスカルテル・エウスカディが猛烈にメイン集団を牽引している、先頭にメンバーを送り込むことに失敗しており、チームの地元を走るグランツールのステージという舞台では動かなければならない。ミケル・ビスカラ、ゴツォン・マルティン(ともにエウスカルテル・エウスカディ)の2人がブリッジを試みる、カンタン・パシェ(グルパマ・FDJ)やカルロス・カナル(モビスター)も一緒に追いかける。
2級山岳山頂はマルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)が先頭通過、下りでキュング、マウロ・シュミット(ジェイコ・アルウラー)、マティアス・ヴァチェク(リドル・トレックク)の3人が抜け出し後続に1分の差をつける、メイン集団は10分後方。
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1級山岳プエルト・エレラに先頭3人が入る頃には追走は23秒、メイン集団は8分半となりデカトロン・AG2Rラモンディアルとレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが牽引している。追走からマティア・カッタネオ(ティーレックス・クイックステップ)、アレクサンドル・ウラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、カストリーリョが先頭3人に合流、そのあとジャンプアップで追いついた合計12人での先頭グループとなった。
メイン集団の牽引にEFエデュケーション・イージーポストが加わるとペースアップ、一気に6分差まで詰め、マイヨ・ロホ着用のベン・オコーナー(デカトロン・AG2Rラモンディアル)と総合5位につけるミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップが遅れてしまった。ランダの周りにチームメートは見えず、セップ・クスス(ヴィスマ・リースアバイク)やアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)、ナイロ・キンタナ(モビスター)の姿はあるが、必ず前に追い付かなければいけないという状態の選手はおらず、ランダ自ら牽引する必要がある。先頭グループにいたカスパー・ピーダスン、マウリ・ファンセヴェナント、カッタネオ(ともにティーレックス・クイックステップ)を順々に戻しランダの被害を最小に抑えるための手段を取った。
残り距離6.5kmでステフェン・クライスヴァイク(ヴィスマ・リースアバイク)が先頭グループから抜け出しウルコ・ベラーデ(エキポケルンファルマ)がついていく、ベラーデはラスト5.6kmでクライスヴァイクを引きちぎり独走を開始、そのままペダルを踏み続けてプロ初のステージ勝利をブエルタという母国のグランツールで挙げた、これでエキポケルンファルマはチームとして区間3勝目。オコーナーは無事にリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)がペースを上げていたメイングループに追いつき6分45秒後に同タイムフィニッシュ、ランダは10分後のフィニッシュとなり、総合順位を5位から10位にまで落としてしまった。
「夢のようだ、自分の家から一番ステージで、ブエルタの残りも少なくなってチャンスも少なくなっていて、ブエルタの最後のチャンスで……、最後の上りで振り向かず全力で踏んでほんとうによかった!」ベラーデ、ステージ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル
【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第18ステージ|Cycle*2024
ステージ順位
1 ウルコ・ベラーデ(スペイン/エキポケルンファルマ)in 4h 00' 52''
2 マウロ・シュミット(スイス/ジェイコ・アルウラー)+ 00' 04''
3 マックス・プール(イギリス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL),,
4 アレクサンドル・ウラソフ(/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ),,
5 オイエル・ラスカノ(スペイン/モビスター),,
6 ヨン・イサギレ(スペイン/コフィディス),,
7 マティアス・ヴァチェク(チェコ/リドル・トレック),,
8 パブロ・カストリーリョ(スペイン/エキポケルンファルマ),,
9 パウ・ミケル(スペイン/エキポケルンファルマ),,
10 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ/ヴィスマ・リースアバイク)+ 00' 11''
個人総合順位
1 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)in 72h 48' 46''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 05''
3 エンリク・マス(スペイン/モビスター)+ 01' 25''
4 リチャル・カラパス(エクアドル/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 01' 46''
5 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・FDJ)+ 03' 48''
6 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 03' 53''
7 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 04' 00''
8 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 04' 27''
9 パヴェル・シヴァコフ(フランス/UAEチームエミレーツ)+ 05' 19''
10 ミケル・ランダ(スペイン/ティーレックス・クイックステップ)+ 05' 38''
ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)226 Pts
2 パブロ・カストリーリョ(スペイン/エキポケルンファルマ)117 Pts
3 マックス・プール(イギリス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)108 Pts
山岳賞
1 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)57 Pts
2 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア/UAEチームエミレーツ)56 Pts
3 パブロ・カストリーリョ(スペイン/エキポケルンファルマ)37 Pts
ヤングライダー賞
1 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)in 72h 52' 39''
2 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 00' 07''
3 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 34''
チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 217h 49' 31''
2 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 44' 46''
3 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)+ 1h 28' 40''
敢闘賞
18 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)
リタイア
168 レイン・タラマエ(エストニア/アンテルマルシェ・ワンティ)
87 コービン・ストロング(ニュージーランド/イスラエル・プレミアテック)
コースマップ
9月6日(金) 第19ステージ
ログローニョ > アルト・デ・モンカルビリョ
173.2 km(丘陵/山頂フィニッシュ)
総合争いがひっくり返る可能性を秘めた3日間がはじまる
とうとう2024年ブエルタ最後の週末がやってきた。山頂フィニッシュ2連戦と個人タイムトライアルとで、総合争いがひっくり返る可能性を秘めた3日間でもある。その1日目は、激坂フィニッシュ一本勝負。4年前に総合エースたちが殴り合いを繰り広げた、1級山岳モンカルビリョの登場だ!
昨季までのブエルタであれば、今区間を「平坦ステージだけれど山頂フィニッシュ」と呼んだに違いない。ステージの大半はほぼ平坦。たしかにスタートから約90kmは微妙に上り基調ではあるけれど、勾配的にはほんの0.6%程度でしかない。コース半ばに迫り出す3級山岳だって、勾配5%程度の易しい山だ。しかもその後しばらくは下り基調。ラスト15kmほどまでは、緩やかに谷間を進む。
ちなみに2020年大会8日目にも、ログローニョ発アルト・デ・モンカルビリョ着のステージが行われた。その時と全体的な地形はよく似ている。ただ途中に組み込まれたのは3級ではなく2級山岳だった。
また当時はプロトン内のすべての選手にとって初めてのモンカルビリョ登山だったが、4年後の今年はそうではない。例えば4年前の区間トップ10のうち6人が、今年もブエルタに参戦している。分かりやすく言えば「想像より遥かに難しかった」と唸ったログリッチが勝ち、カラパスがマイヨ・ロホを守り、クスが驚異的なアシスト能力を見せつけた。
その1級モンカルビリョは、登坂距離8.6km、平均勾配8.9%。比較的簡単なのは序盤1kmだけ。途中で3kmにわたり二桁勾配も続く。4年前はここでアタックの応酬が勃発した。しかもその先、フィニッシュライン手前ギリギリまで、10%弱の難勾配は延々と終わらないのだ。
コースプロフィール
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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