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サイクル ロードレース コラム 2024年9月4日

【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】マルク・ソレルが逃げ切り勝利で区間通算3勝目、オコーナーはマイヨ・ロホを5秒差でキープ/第16ステージ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ブエルタ・ア・エスパーニャ

家族に捧げる勝利、マルク・ソレル

休息日明けはルアンコからラゴス・デ・コバドンガ山頂まで181.3kmの山岳ステージ、レースがスタートするとこの日も逃げに乗りたい選手のアタックと吸収が繰り返えされ、やる気を見せていたワウト・ファンアールトヴィスマ・リースアバイク)がスタートから4kmで落車、すぐに再乗している。決まるかと思われた9人の先頭グループは吸収されて仕切り直し、マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)が先頭で加速、ついてきたのはオイエル・ラスカノモビスター)、フェリックス・エンゲルハート、フィリッポ・ザナジェイコ・アルウラー)、ジェイ・ヴァイン、イサーク・デルトロ(ともにUAEチームエミレーツ)、ウィリアムジュニア・ルセルフ(ティーレックス・クイックステップ)、マックス・プール、マーティン・トゥスフェルト(ともにdsmフィルメニッヒ・ポストNL)、マルク・フリーゴ、マシュー・リッチテッロ(ともにイスラエル・プレミアテック)、ファンアールトら15人、追走のシルヴァン・モニケ(ロット・デスティニー)とヨン・イサギレコフィディス)が追いつき17人での先頭グループが形成された。

山岳賞のポイントで並ぶファンアールトとヴァインが1級山岳ミラドール・デル・フィト山頂手前でマッチアップ、短距離スプリントではファンアールトに分があり10ポイントを加算、単独で抜け出した状態のままダウンヒルを下りしばらく進んだあとで追走が来るのを待ち合流、先頭の17人で1級山岳コリャダ・リョメーナを上り始めた、メイン集団とのタイム差は9分。

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モビスターがメイン集団の牽引をはじめ3分タイム差を詰めエンリク・マスが揺さぶりをかけたりミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップ)が単独で抜け出したりとコバドンガ前に入る前から活発に仕掛けている。先頭グループではヴァイン、ソレル、デルトロがファンアールト対し攻撃をしかけるも山頂先頭はファンアールトだった。雨模様となった下りで先頭を走る選手がコーナーで後輪を滑らせ落車、2番目だったファンアールトもオーバースピードで壁に当たり、再乗したものの右脚の負傷でリタイアをしている。ポイント賞と山岳賞のジャージ2枚保持のリタイアとなり次点の選手にジャージが移った。

最終峠コバドンガに入るとデルトロ、ザナ、プール、フリーゴの4人に絞られリッチテッロ、ソレルが追いつく、さらにソレルがカウンター、リッチテッロとデルトロが遅れ、プールの加速にザナがついていく。ソレルが追いつきザナが遅れ、苦しい表情を見せていたソレルが残り距離4.5kmでプールを置き去りにして独走区間優勝、ブエルタ区間通算3勝目。

メイン集団はランダのアタックを吸収してマス、リチャル・カラパスEFエデュケーション・イージーポスト)、プリモシュ・ログリッチレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、ダヴィド・ゴデュグルパマ・FDJ)がベン・オコーナーデカトロン・AG2Rラモンディアル)から先行している。マス、カラパス、ログリッチは+3分54秒で、オコーナーは+4分52秒でフィニッシュ。総合タイム差5秒で総合首位ホキープとなった。

「この勝利を妻と子もどたちに捧げたい、2年ぶりのブエルタでの勝利は特別」ソレル、ステージ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第16ステージ|Cycle*2024

ステージ順位
1 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)in 4h 44' 46''
2 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 00' 18''
3 マックス・プール(イギリス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)+ 00' 23''
4 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア/UAEチームエミレーツ)+ 00' 57''
5 ヨン・イサギレ(スペイン/コフィディス)+ 01' 02''
6 イサーク・デルトロ(メキシコ/UAEチームエミレーツ)+ 01' 29''
7 マルコ・フリーゴ(イタリア/イスラエル・プレミアテック)+ 01' 35''
8 マシュー・リッチテッロ(アメリカ/イスラエル・プレミアテック)+ 01' 47''
9 エンリク・マス(スペイン/モビスター)+ 03' 54''
10 リチャル・カラパス(エクアドル/EFエデュケーション・イージーポスト),,

個人総合順位
1 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)in 60h 19' 22''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 43''
3 エンリク・マス(スペイン/モビスター)+ 02' 23''
4 リチャル・カラパス(エクアドル/EFエデュケーション・イージーポスト)+ 02' 44''
5 ミケル・ランダ(スペイン/ティーレックス・クイックステップ)+ 03' 05''
6 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 04' 33''
7 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマ・FDJ)+ 04' 39''
8 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)+ 04' 40''
9 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 04' 51''
10 パヴェル・シヴァコフ(フランス/UAEチームエミレーツ)+ 05' 12''

ポイント賞
1 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)182 Pts
2 アロルド・テハダ(コロンビア/アスタナカザクスタン)95 Pts
3 パブロ・カストリーリョ(スペイン/エキポケルンファルマ)93 Pts

山岳賞
1 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア/UAEチームエミレーツ)56 Pts
2 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)42 Pts
3 パブロ・カストリーリョ(スペイン/エキポケルンファルマ)37 Pts

ヤングライダー賞
1 カルロス・ロドリゲス(スペイン/イネオス・グレナディアーズ)in 65h 12' 53''
2 マティアス・スケルモース(デンマーク/リドル・トレック)+ 00' 07''
3 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ/レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)+ 00' 34''

チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 194h 58' 35''
2 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)+ 43' 00''
3 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)+ 1h 20' 18''

敢闘賞
18 マルク・ソレル(スペイン/UAEチームエミレーツ)

リタイア
7 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ヴィスマ・リースアバイク)
107 レミ・ロシャ(フランス/グルパマ・FDJ)
147 カラム・スコットソン(オーストラリア/ジェイコ・アルウラー)
165 トム・パコ(ベルギー/アンテルマルシェ・ワンティ)

コースマップ

コースマップ

9月4日(水) 第17ステージ
モヌメント・フアン・デ・カスティーリョ アルヌエロ > サンタンデール
141.5 km(中級山岳)
ピュアスプリンターにとって最後のチャンス

大会2週目に1日も機会を与えられなかったピュアスプリンターにとって、久しぶりに奮闘すべき時がやってきた。なにより今ブエルタにおける、正真正銘、最後のスプリントチャンスだ!

スタート地で生を受けた建築家フアン・デ・カスティーリョの、記念碑の前から、この日のプロトンは走り出す。生誕550周年を祝い、代表作であるリスボンのジェロニモス修道院(今大会初日のスタートラインはこの修道院の前に引かれた!)の円天井と柱を再現したオブジェだという。

スプリンター向けとは言え、決して平坦ステージではない。コース中盤には2つの2級山岳が襲いかかる。しかも1つ目の2級ラ・エストラングアダ(登坂距離5.5km、平均勾配8.7%)は、途中2kmにわたり14%超ゾーンが続くという、呆れるほどの激坂だ。ここで脚を使い切ってしまわぬよう、用心しなければならない。

2つ目の2級を乗り越えれば、残る70kmはほぼ下りと平地だけ。スプリンターチームは隊列を組み上げ、集団フィニッシュ目指して集団制御に励むに違いない。

最終盤は湾岸道路へ、さらには初秋のビーチサイドへと突き進む。1981年大会の開幕地サンタンデールが、ブエルタ区間を迎え入れるのは10年ぶり。なにより2003年にペタッキが集団スプリントを制して以来、実に21年ぶりの勝者がこの町で誕生する。

ちなみに市街地特有の障害物があちこちに待ち受けるせいか、落車やメカトラに関する救済ゾーンは、最大限の5kmに拡大された。

コースプロフィール

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ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

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