人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2024年5月22日

【速報 ジロ・デ・イタリア2024】ポガチャルは大会5勝目、マルティネスが総合2位へ/第16ステージ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
  • Line
ジロ・デ・イタリア 第16ステージ

大会5勝目、タデイ・ポガチャル

高地合宿のメッカ、リヴィーニョからスタートする予定だった第16ステージは荒天のためレースが短縮され、チーマ・コッピでの争いも諦め全長118.4kmで決することとなった。仕切り直してオフィシャルスタート、マルコ・フリーゴ(イスラエル・プレミアテック)が単独で先行した状態でレースは進み、下り基調を20km程度進んだところで吸収され、抜け出したい選手たちの攻防は続く。残り距離90kmで飛び出したジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)、ミルコ・マエストリ(ポルティ・コメタ)、ダヴィデ・バッレリーニ(アスタナカザクスタン)、アンドレア・ピッコロ(EFエデュケーション・イージーポスト)の4選手が5km走ったところで15秒のタイムギャップをつけ、その後容認された。

メイン集団はモビスターが牽引し先頭4人とのタイム差を1分程度でコントロール。中間スプリントポイントはバッレリーニが先頭通過、登坂距離23.3kmパッソ・ディ・ピネイに入ると早々に先頭4人の協調態勢は崩れ単独先頭はアラフィリップ、メイン集団から飛び出したフィリッポ・フィオレッリ(VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)が追う。インテルジロをアラフィリップが先頭通過、メイン集団からアンドレア・ピエトロボン(ポルティ・コメタ)が飛び出し逃げていたマエストリ、フィオレッリ、バッレリーニと合流。

残り距離20.5kmでメイン集団から飛び出したペラヨ・サンチェス(モビスター)、続こうとする選手が飛び出してはモビスターが牽引する集団に飲み込まれていく。残り距離14.4kmで再び飛び出したサンチェスについていったのはエウェン・コステュー(アルケア・B&Bホテルズ)、クリスティアン・スカローニ(アスタナカザクスタン)、ジュリオ・ペリツァーリ(VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)、サンチェスはメカトラで足止めをくらい、淡々とペダルを踏み続けたアラフィリップが1級山岳を先頭通過。

5kmの下りを無事にこなしアラフィリップは単独先頭のまま2級山岳サンタ・クリスティーナ・ヴァルガルデナへ。残り距離5.2kmで追走3人が合流し4人でフィニッシュ地を目指す。30秒後方のメイン集団ではラファウ・マイカ(UAEチームエミレーツ)が最後の力を振り絞り、そのペースについていけなくなったゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)やベン・オコーナー(デカトロン・AG2Rラモンディアル)を置き去りにタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)がアタック、単独先頭のペリツァーリが追い抜きそのまま独走でフィニッシュラインへ飛び込んだ、今大会区間5勝目。グランツールでは通算19勝目となりプリモシュ・ログリッチ(ボーラ・ハンスグローエ)と並んで現役選手2位となった。

16秒差で区間2位には20歳にペリツァーリ、3位にダニエル・マルティネスが入りトーマスは49秒遅れ15位、総合順位で逆転している。

「今日は逃げてる選手たちに勝ってもらいたかったけれどモビスターが牽引してくれた」ポガチャル、ステージ勝利後インタビュー

J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTubeチャンネル

【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第16ステージ|Cycle*2024


ステージ順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 2h 49' 37''
2 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア/VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ)+ 00' 29''
3 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ),,
4 クリスティアン・スカローニ(イタリア/アスタナカザクスタン)+ 00' 31''
5 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 33''
6 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 38''
7 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 39''
8 マイケル・ストーラー(オーストラリア/チューダープロサイクリングチーム)+ 00' 42''
9 エウェン・コステュー(フランス/アルケア・B&Bホテルズ),,
10 ヴァランタン・パレパントル(フランス/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 00' 45''

個人総合順位
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 59h 01' 09''
2 ダニエル・マルティネス(コロンビア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 07' 18''
3 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 07' 40''
4 ベン・オコーナー(オーストラリア/デカトロン・AG2Rラモンディアル)+ 08' 42''
5 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 10' 09''
6 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 10' 33''
7 ロマン・バルデ(フランス/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)+ 12' 18''
8 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 12' 43''
9 エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア/モビスター)+ 13' 09''
10 ヤン・ヒルト(チェコ/スーダル・クイックステップ)+ 14' 07''

ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/リドル・トレック)284 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)175 Pts
3 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)99 Pts

山岳賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)200 Pts
2 クリスティアン・スカローニ(イタリア/アスタナカザクスタン)86 Pts
3 シモン・ゲシュケ(ドイツ/コフィディス)78 Pts

ヤングライダー賞
1 アントニオ・ティベーリ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 59h 11' 18''
2 テイメン・アレンスマン(オランダ/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 24''
3 フィリッポ・ザナ(イタリア/ジェイコ・アルウラー)+ 02' 34''

チーム総合順位
1 デカトロン・AG2Rラモンディアル(フランス)in 177h 47' 27''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 10' 47'
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 34' 39''

リタイア
5  バンジャマン・トマ(ランス/コフィディス)
146 ジュリアス・ファンデンベルフ(オランダ/dsmフィルメニッヒ・ポストNL)
48 ダニー・ファンポッペル(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)
21 イエンセ・ビールマンス(ベルギー/アルケア・B&Bホテルズ)

コースマップ

コースマップ

5月22日(水) 第17ステージ
セルヴァ・ディ・ヴァル・ガルデナ>パッソ・ブロコン
159 km(山岳 ★★★★★/獲得標高 4100 m)
最後の山頂フィニッシュで総合表彰台争い山岳賞争いは大詰め

159kmという短い距離に、5つの山が所狭しと並べられ、獲得標高差は4200mに達する。しかも大会最終週のこの水曜日が、早くも最後の山頂フィニッシュ。総合表彰台争いはもちろん、山岳賞争いも大詰めを迎える。

スタートと同時に山登り。前夜フィニッシュを争った地の隣町、セルヴァ・ディ・ヴァル・ガルデナ発のパレードランからそもそも道は上り始め、8.9km地点で早くも2級山頂パッソ・セッラ(登坂距離8.9km、平均勾配7.4%、最大11%)を乗り越える。いまだ大会に生き残るスプリンターたちは、大急ぎで最適なグルペットを作り上げねばならない。

上れるだけでなく、下れてこそ真の山男。2級セッラからのダウンヒルは、約38kmとうんざりするほど長いのだ。ちなみに今年のジロでは2026年冬季五輪の会場となるリヴィンニョやステルヴィオを巡ってきたが、下りきった先の1回目の中間ポイントでは、スキージャンプ会場のプレダッツォを通過する。

谷間で体制を整え直す余裕などない。下りきった直後に、道はすぐさま上りに転じる。立て続けに1級山岳パッソ・ロッレの長く緩やかな上り(19.8km、4.8%)と長い下り(27km)をこなし、短い3級山岳パッソ・ゴッベラを駆け上がり、下りで恐ろしいほどのヘアピンカーブを攻略して……。一瞬たりとも平地は存在しない。

最終峠パッソ・ブロコンには、異なる方向から2回挑みかかる。まずは北東からのアタック。全長15.4km・平均勾配5.6%の山道は、緩い序盤部分を除いても、勾配は6.3%程度に留まる。

コースプロフィール

コースプロフィール

上りきった先で、フィニッシュ脇を通過しつつ急降下したら、次は南西から攻める。1度目は2級に指定されたが、2度目にして最終登坂は、もちろん1級山岳(11.8km、6.6%、13%)。つまり1等賞の選手には、最大級の山岳ポイントが用意されている。

2度目の登坂路は2022年ツアー・オブ・ジ・アルプスの初日でも使用され、勾配が比較的易しい序盤5kmは、カーブがほぼ存在しない。ところが中盤に入ると突如ヘアピンカーブが出現し、同時に勾配も跳ね上がる。2km弱にわたり8.5%の難ゾーンが、さらには3km弱にわたり10.5%の激ゾーンが待ち受ける。

ラスト2kmでほんの少しだけ勾配が和らぐが、すぐに8%強に立ち返る。最後の最後まで、決して力を緩めることは許されない。

ステージ詳細テキスト:宮本あさか

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ