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【ジロ・デ・イタリア2023 第3ステージ結果速報】上れる脚試し勝負はマイケル・マシューズに軍配、エヴェネプールが中間SPでボーナスタイム3秒獲得
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部上れる脚を見せたマイケル・マシューズが区間優勝
曇天の海岸線から内陸へ向かう213 kmの丘陵ステージ、ファーストアタックで飛び出したアレクサンダー・コニシェフとヴェリコ・ストイニッチ、今大会の逃げを彩るチーム コラテックの2人が容認され、メイン集団はトレック・セガフレード、チーム ジェイコ・アルウラー、アルペシン・ドゥクーニンクが3分以内のタイム差でがっちりレースをコントロール。
中間スプリントポイントはコニシェフが先頭通過、山岳ポイントをストイニッチが狙って単独先頭になるも残り距離36kmで吸収され、フィリッポ・ザナ(チーム ジェイコ・アルウラー)やナトナエル・テスファツィオン(トレック・セガフレード)のペースアップでマーク・カヴェンディッシュ(アスタナ・カザクスタン チーム)が最初についていけなくなり、ジョナサン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス)、マグナス・コルト(EFエデュケーション・イージーポスト)らが遅れていった。
3級、4級山岳山頂をティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)が先頭通過し山岳賞首位へ、13kmの長い下りで遅れていたマッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)が先頭グループに合流、落車で足止めされたジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)も集団復帰に成功。
危険回避で集団先頭を走るレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)が中間スプリントポイント先頭通過でボーナスタイム3秒を獲得、総合ライバルからさらにタイム差を広げた。2位通過のプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)だけが1秒差の被害でおさまっている。
トレック・セガフレードの隊列が先頭でフラムルージュを通り抜け、最後の5%勾配に入ったところでピーダスンの番手につけていたマイケル・マシューズ(チーム ジェイコ・アルウラー)が早駆け、上りでの脚の違いをみせつけ、そのまま先頭でフィニッシュラインへ飛び込んだ。
「ここ最近は本当に辛くてジェットコースターのようにアップダウンのある数ヶ月間だった、今回のジロは楽しむために来た、だけど勝つことができて本当に嬉しい、チームのみんなの努力のおかげ」マシューズ勝利後インタビュー
J SPORTS サイクルロードレース【公式】YouTube
【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第3ステージ|Cycle*2023
ステージ順位
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー)in 05h 01' 41''
2 マッズ・ピーダスン(デンマーク/トレック・セガフレード),,
3 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
4 ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア/エオーロ・コメタ),,
5 ステファノ・オルダーニ(イタリア/アルペシン・ドゥクーニンク),,
6 スヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ),,
7 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ),,
8 シモーネ・ヴェラスコ(イタリア/アスタナ・カザクスタン チーム),,
9 トムス・スクインシュ(ラトビア/トレック・セガフレード),,
10 アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア/AG2Rシトロエン),,
・・・
163 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 15' 11''
個人総合順位
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 10h 18' 07''
2 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 32''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00' 44''
4 シュテファン・キュング(スイス/グルパマ・エフデジ)+ 00' 46''
5 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 00' 58''
6 アレクサンドル・ウラソフ(/ボーラ・ハンスグローエ),,
7 テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)+ 01' 02''
8 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー),,
9 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア/UAEチームエミレーツ)+ 01' 08''
10 マッズ・ピーダスン(デンマーク/トレック・セガフレード)+ 01' 18''
・・・
137 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 18' 21''
ポイント賞
1 ジョナサン・ミラン(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)53 Pts
2 カーデン・グローブス(オーストラリア/アルペシン・ドゥクーニンク)39 Pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム ジェイコ・アルウラー)38 Pts
山岳賞
1 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)12 Pts
2 ポール・ラペラ(フランス/AG2Rシトロエン)6 Pts
3 サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア/イバーレーン・ヴィクトリアス)4 Pts
ヤングライダー賞
1 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/スーダル・クイックステップ)in 10h 18' 07''
2 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/UAEチームエミレーツ)+ 00' 32''
3 イラン・ファンウィルデル(ベルギー/スーダル・クイックステップ)+ 01' 34''
チーム総合順位
1 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)in 30h 56' 33''
2 イネオス・グレナディアーズ(イギリス)+ 00' 13''
3 スーダル・クイックステップ(ベルギー)+ 00' 32''
第4ステージコースマップ
5月9日(火) 第4ステージ
ヴェノーザ > ラーゴ・ラチェノ
175 km(丘陵 ★★★☆☆)
行く手には3つの2級峠がそびえたち、締めくくりは実質的な大会初の山頂フィニッシュ。大きな違いは生まれないだろうが、総合勢の調子やチーム力が、大会4日目にしてはっきりと見えてくる。
南イタリアの、南アペニン山脈を横断する1日。スタート直後は小さな起伏の連続で、いきなり激しい飛び出し合戦が巻き起こる可能性あり。
50kmほど走ると、いよいよ大きな山に対峙する。まずは2級クロチェッレ峠(平均勾配4.3%、最大11%)の、全長13.6kmという長い上りと、19.7kmの長い下り。下り終えたら休む間なく2級モンテ・カッルオッツォ(3.8%、11%)の、やはり19.9kmの長い上りをこなさねばならない。山道の途中では、ムーロ・ルカーノ……つまり「ルカーノの壁」と言う名の美しき中世都市で、第1中間ポイントも争われる。
またしても16kmという長い下りを抜け出したら、ようやくわずかに平地(しかし上り基調)が顔を出す。最終峠に向けて、しっかりと体制を整えておくべし。できることなら山の麓の第2中間ポイントで、ボーナスポイントも掠め取っておきたいところ。
最後の2級モレッラ峠へは、フィニッシュ手前12.6km地点から上り始める。登坂距離は9.6km、平均勾配6.2%。特に序盤約5.5kmは平均勾配4〜4.5%程度と、少々やさしめ。ただし中盤で突如として道は険しさを増す。全長2.7kmにわたり勾配9.4%の急坂ゾーンが続き、最大12%にまで跳ね上がる。
2012年大会でこの山を使用した時、まさにこの最難関ゾーンで単独アタックを打った「地元っ子」D・ポッツォヴィーヴォが、そのまま独走勝利を決めた。山頂までの約2.5kmでメイン集団に約30秒差をつけ、フィニッシュでもいまだ23秒差を保っていた。一方で1998年大会のM・パンターニは、凄まじい加速で一旦すべてを振り払ったものの、山頂前に回収された(山頂にはパンターニを偲ぶ看板が立っている)。
かつての英雄たちが、山頂から湖(ラーゴ)経由で4.4kmかけてフィニッシュラインへとたどり着いたのだとしたら、今年は湖抜きの3kmに短縮。すると山の上の平地では、より凝縮されたチェイスが繰り広げられるのかもしれない。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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