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3つの峠と山頂ゴールという過酷なステージに立ち向かったプロトン。サウニエルドゥバルが主役となり、リッコがステージ優勝を、ピエポリがマリア・ヴェルデを獲得している。ディルーカ(リクイガス)は6位でゴールし、総合2位のマッツォレーニ(アスタナ)に1分51秒差をつけてマリア・ローザをキープした。
レースは早めに動き出した。21km地点でベッティーニ(クイックステップ)ら22人が逃げると、カテゴリー1級サンペレグリノ峠の登りにさしかかる81km地点では差を約7分にまで広げる。リクイガスが引くプロトンからはリッコとピエポリが抜け出し、それにパッラ(コフィディス)とクアピオ(パナリア)が加わった。
111.5kmの補給地点では、逃げとプロトンとの差は約4分半に縮まっていた。その数キロ後にはリッコら4人が逃げに追いつく。124.5km地点から始まった約10kmの登りでカニャダ(サウニエルドゥバル)がペースを上げると、およそ半数が脱落していった。
2つ目の峠であるカテゴリー1級ジァウ峠への登りでは、ピエポリがアタックし先頭集団はさらに少数に。約3分の差で後を追うプロトンではサヴォルデッリ(アスタナ)がペースを上げ、ディルーカやクネゴ(ランプレ)をチームメイトから孤立させていった。
カテゴリー2級トレ・クローチ峠では、先頭集団はリッコ、ピエポリ、パッラ、クアピオの4人となる。マッツォレーニが1分20秒、ディルーカ集団が4分遅れで峠を通過した。
いよいよ最後の難関トレチーメ・ディ・ラヴァレードに突入。先頭集団でリッコとクアピオが激しく競り合う中、マッツォレーニは差をキープしながらついていく。その後ろではクネゴのアタックにカウンターを仕掛けたディルーカが、シモーニだけを従えハイペースで登っていった。
残り1kmでパッラが仕掛けるとリッコがカウンターアタック。その勢いについていけたのはチームメイトのピエポリだけだった。ゴール直前でピエポリが勝利を譲り、23歳のリッコがジロ初ステージ優勝を飾った。
最後の休息日をはさんでの第16ステージは、オーストリアのリンツがゴールとなる189kmのコース。ジロも最終週に突入し、より熾烈な総合争いが繰り広げられることになるだろう。
<選手コメント>
●リカルド・リッコ(サウニエルドゥバル・プロディール) ステージ優勝
「ジロ初ステージ優勝をうれしく思うよ。それも最難関ステージでの勝利だからね。好きなようにさせてくれたシモーニと、勝利を譲ってくれたピエポリには感謝してる。冬にチームでヒルクライム練習をしたときに、シモーニが僕のことを呼んでこういったんだ。『ついて来いよ。ジロ最難関ステージを登ることになるからな』ってね」
●ダニーロ・ディルーカ(リクイガス) マリア・ローザ
「マッツォレーニがジァウ峠の下りでアタックしたときは、力をセーブすることに専念したんだ。チームメイトから孤立したけど、最終的には結果に満足してるよ。マリア・ローザを失ってた時間もあったけど、最後の数キロでうまく力を出せた。マッツォレーニは近づいてきてるし、タイムトライアルもできる選手。でもシュレク(チームCSC)にも注意してるよ」
J SPORTS 編集部
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