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ベルギーのワレゲムからひたすら南に下り、コンピエーニュでゴールする第3ステージ。全長236.5kmは今大会最長のコースだ。プロトンがゆっくりとしたペースで走ったこのステージを制したのはマイヨ・ジョーヌのカンチェッラーラ(チームCSC)だった。ツァベル(ミルラム)やナポリターノ(ランプレ)らスプリンターを抑えてプロローグに次いで勝利を収めると、20秒のボーナスタイムを獲得。総合2位クレーデン(アスタナ)との差を33秒に広げた。
昨日の落車で親指を骨折したヴァイクス(ディスカバリー)が出走できず、187人でプロトンはスタート。今日も序盤からアタックが生まれたが、ヴォゴンディ(アグリチュベル)とラダニュ(フランセーズデジュー)が6km地点で逃げに成功する。のんびりと走る集団に対して徐々にアドバンテージを広げると、33.5km地点の中間スプリントポイントでは11分35秒もの大差をつけた。
それでもチームCSCがコントロールするプロトンのペースは上がらない。最初の2時間で約70kmしか進まず、予定時刻から大幅な遅れとなった。だがレースが中盤に差しかかるとクイックステップとクレディアグリコルが先頭に立ち逃げる2人を追い始める。すると残り61kmでオジェ(コフィディス)がアタック。すぐに後を追ったウィリムス(リクイガス)と一緒に逃げる2人と合流することに成功する。集団もいよいよ本格的にペースを上げ、残り34kmのカテゴリー4級ブレランクールでは差を3分20秒にまで縮めた。
差を詰められていく逃げグループでは、残り9km地点でウィリムスがアタックするもすぐに吸収された。残り2kmでも再び飛びだそうとしたがこれも不成功に終わる。ウィリムスはラストストレートに入ると最後の力を振り絞りもう1度アタックしようとするが、押し迫るプロトンから逃げ切ることはできなかった。プロトンからは残り750mでカンチェッラーラが飛び出すと、スプリンターたちを寄せ付けず今大会2勝目をあげた。
第4ステージはヴィレールコトレからジョワニーまで南下する193kmの道のり。カテゴリー4級の峠が4つあるが、他はほぼフラットなコースとなっている。今日と同様に、序盤で逃げが生まれ、終盤でプロトンが追い上げる展開になるだろう。
ファビアン・カンチェッラーラ(チームCSC)
ステージ優勝、マイヨ・ジョーヌ
今日は問題なくゴールへたどり着きたい、落車やトラブルは避けたい、とだけ考えていた。実は自分の取った行動が未だに上手く理解できないんだけど、とにかく人生で最も厳しい最終1kmだったよ。いいポジションにつけたとは思ったけれど、勝てるとは思っていなかった。今日僕が成し遂げたことは、予定していて出来るものじゃないし、毎回再現できるというものでもない。僕はなすべきタイミングに、なすべき事をやったんだね。
石畳が目に入ったとき、マイヨ・ジョーヌを着て、パリ〜ルーベのスタート地で僕は勝つべきだ、と思ったんだ。すごくスペシャルな瞬間だったよ。石畳ゾーンでプロトンを飛び出した。マイヨ・ジョーヌを着て、パリ〜ルーベのスタート地であるコンピエーニュでこんな勝ち方が出来るなんてパーフェクトだね。なんて言ったらいいのか分からない。キャリアでこんな機会はめったに訪れるものじゃないからね。マイヨ・ジョーヌを着て、フランスでステージ優勝できたことを、すごく誇りに感じている。
逃げ集団とのタイム差を見て、マイヨ・ジョーヌを失うかもしれないと心配していた。だって前の4人は本当に良く走っていたから。だから自問自答し続けた。僕は待つべきなのか、スプリントをするべきなのか、って。チームがスプリンターチームと協力して、逃げを吸収するために力を尽くしてくれたよ。
ステファン・オジェ(コフィディス)
山岳賞ジャージ獲得
ジャージ獲得が今日の目標だった。最初に2選手が逃げたことは、僕にとっては理想的だったね。最後の1ポイントを確実に取るだけでよかったんだから。でも頭の中で、別の考えがよぎったんだ。それはプロトンから飛び出すこと。だってプロトンは本当にゆっくり走っていたからね。だから前の2人に追いついて、3ポイントを勝ち取ろうと決めた。それに後わずかの差で、ステージ優勝だって争えるところだった。でも最後は互いに牽制しあってしまったし、石畳でスピードが落ちてしまった。山岳ジャージを明日失ってしまう可能性があることは十分承知している。でも1日だけでも着たかったんだ。これで目標達成だ。コフィディスも僕も満足している。
J SPORTS 編集部
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