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サイクル ロードレース コラム 2007年7月13日

【ツール・ド・フランス2007】第5ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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シャブリからオタンまでの182.5kmを、8つの峠を乗り越えて走る第5ステージ。この日も逃げた選手をゴール近くでプロトンが捕捉し、スプリントで勝負を決する展開が繰り広げられた。ステージ優勝を飾ったのはプロトン後方から勢いよくスパートし、2位フレイレ(ラボバンク)や3位ベンナーティ(ランプレ)に競り勝ったポッツァート(リクイガス)だった。12位でゴールしたカンチェッラーラ(チームCSC)は総合2位クレーデン(アスタナ)との差を維持し、6日目となるマイヨ・ジョーヌを獲得。また5位でゴールしたツァベル(ミルラム)が、新たにマイヨ・ヴェールを手に入れている。

昨日の落車でひじを骨折したディグレゴリオ(フランセーズデジュー)がスタートできず185人となったプロトンから、これまでと同様に早い段階でアタックが繰り返された。13.5km地点でシャヴァネル(コフィディス)が抜け出すと、ボネ(クレディアグリコル)とジルベール(フランセーズデジュー)が加わる。さらにケウラ(バルロワールド)も後を追うが、タイミングが遅かったため長い距離を1人で走ることになってしまった。

3人は52.5km地点のカテゴリー4級峠通過の際には集団に13分25秒の大差をつけた。58.5km地点の3つ目の峠ではケウラがようやく3人に合流する。プロトンもようやく重い腰を上げ逃げる4人を追い始めると、86.5km地点では7分28秒にまで差を詰めた。この辺りでランキャスター(ミルラム)が体調不良でリタイアし、またマヨ(サウニエルドゥバル)やクレーデンが落車するなどトラブルが相次いだが、チームCSCとリクイガスが集団を引っ張りペースを上げていく。

逃げグループではシャヴァネルが山岳ポイントを次々と稼ぎ、マイヨ・ア・ポワ・ルージュ獲得を確実なものとしていった。4人のペースが落ちたのが135.5km地点の2級峠に差しかかる頃。プロトンとの差は約2分となり、ボネとケウラが脱落した。集団ではフースホフト(クレディアグリコル)が背中の痛みもあり集団から遠ざかってしまった。トラブル続きのこの日の中でも特に不運だったのがヴィノクロフ。残り25kmでクラッシュし、チームメイト6人が必死の働きを見せたものの、プロトンから1分20秒遅れのゴールとなった。

残り16km地点で差は1分に。ウェーグマン(ゲロルシュタイナー)のアタックをきっかけにプロトンがさらにスピードを上げると、最後の峠で2人を捕らえた。下りでポポヴィッチ(ディスカバリー)が飛び出し、マイヨ・ジョーヌのカンチェッラーラが後を追うシーンがあったが、ランプレ主導のプロトンに吸収された。

プロトンはこのままオタンの街に入っていく。残り1kmでフロレンシオ(ブイグテレコム)がアタックするとミラー(サウニエルドゥバル)が後を追ったが、猛追するスプリンターから逃れることはできず。ゴール前の混戦を制したのはポッツァートだった。

第6ステージはほぼフラットな199.5kmのコース。翌日のアルプス突入を控えて、スプリンターや大逃げを狙う選手の活躍に期待したい。

フィリッポ・ポッツァート(リクイガス)
ステージ優勝

最後の50kmはスピードがすごく上がってとても難しかった。それにCSCは、エスケープとのタイム差をあまり詰めたくないように見えたんだ。だから我々はフレイレやバルベルデのチームに、追走に協力してくれるよう話をした。エスケープとのタイム差を縮める作業を一緒にやってくれるチームがいないかどうか、探したんだ。そして14分差を縮めるため、我々チームはプロトンの先頭に立って走った。調子はすごくいいと感じていた。峠で誰かがアタックを仕掛けたら、ついていけると確信していたほどだよ。ただしバルベルデのことだけは怖かったね。彼がアタックしたらかなり厳しくなることは分かっていたから。だから登りでは前線に留まるよう注意した。

ゴール前ラストは軽い登りだと知っていたから、かなり僕向きだっと思っていたんだ。最終250mは少し怖かった。ベンナーティに軽くぶつかってしまったから。そのときの僕には、2つの選択肢しかなかった。ブレーキをかけるか、それとも前に飛び出すか。僕は前に飛び出すほうを選んだ。その後フレイレも加速を始めて僕に追いつこうと仕掛けてきた。彼を背後に感じながら走るのはすごく難しかったよ。バンザイしながらゴールラインを越えたかったけれど、手を上げるのは不可能だった。

明日もまたチャンスを狙う。それから第12ステージが僕にぴったりなステージだと思っている。でも第12ステージ前にもまだまだたくさんステージはあるから、今日同様にチャンスを狙っていきたい。だって僕は調子が本当にいいから。この勝利はスタート地点であり、ゴール地点ではないんだ。だからこのやり方を続けていきたいね。

エリック・ツァベルマイヨ・ヴェール獲得

再びマイヨ・ヴェールを着られるなんてファンタスティックだよ。最後に着たのは2002年。あれからずいぶん時がたったけれど、僕は今でも体調良く走れているよ。今ツールにはペタッキのアシストをするために来たんだ。残念ながら彼が来れなかったから、僕の役割は変わってしまったけれどね。監督に「今回はお前がスプリントするんだ」って言われてから、ツールに入るまでにたった2日しかなかったよ。だからマイヨ・ヴェールを取れたことにはかなり満足している。今の僕は最速ではないことは分かっているけれど、今でもこの場で走っている。プロトンの中で走れることに大いなる喜びを感じてる。僕にとっては、これが一番大切だね。自分の頭の中では、パリはまだまだ遠いよ。今現在は明日のことだけ考える。ライバルはいつも通りにマキュアン、ボーネン、フレイレ……、そして新たにポッツァートもだね。

J SPORTS編集部

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