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ここまで平坦なルートを南下してきたプロトンが、フランス革命記念日の今日からアルプスの山岳ステージに突入する。第7ステージはブールガンブレスからグランボルナンまで、終盤にカテゴリー1級コロンビエール峠が待ち受ける197.5km。序盤で生まれた15人の逃げからアタックしたゲルデマン(T-モバイル)がステージ優勝を果たし、マイヨ・ジョーヌと新人賞マイヨ・ブランを獲得した。
臀部の痛みを抱えていたフレイレ(ラボバンク)と、家族の訃報があったロバト(サウニエルドゥバル)の2人がスタートせず181人でレースはスタート。この日も序盤から動きがあり、バッラン(ランプレ)が逃げようとするもプロトンに吸収された。16.5km地点の中間スプリントは、マイヨ・ヴェールのボーネン(クイックステップ)が1位通過する。その後ヒンカピー(ディスカバリー)やヴォクレール(ブイグテレコム)を含む16人のグループがアタックするが失敗に終わった。
カテゴリー3級峠に差しかかる頃にシャヴァネル(コフィディス)がアタックすると、多くの選手がそれに反応する。35.5km地点の峠を1位通過したのはラスムッセン(ラボバンク)だった。この登りでボーネンやマキュアン(プレディクトール・ロット)、そしてマイヨ・ジョーヌのカンチェッラーラ(チームCSC)がプロトンから脱落してしまったが、3人は後にプロトンに合流した。
峠から数キロの地点で先頭集団からゲルデマン、ルフェーヴル(ブイグテレコム)、フォフォノフ(クレディアグリコル)、マルチネスデエステバン(ディスカバリー)、ヴォグルナール(フランセーズデジュー)、ペレス(エウスカルテル)の6人が抜け出す。サヴォルデッリ(アスタナ)がすぐに合流すると、約44km地点ではランダルーチェ(エウスカルテル)とデラフエンテ(サウニエルドゥバル)が追いついた。その後フレチャ(ラボバンク)、タンキンク(クイックステップ)、グティエレス(ケースデパーニュ)も加わると、さらにピノー(ブイグテレコム)、エルミガー(アージェードゥゼール)、ウェーグマン(ゲロルシュタイナー)が約70km地点で追いつき総勢15人に。この時点でプロトンとは約8分の差がついていた。86km地点の中間スプリントはゲルデマンがトップで通過した。
プロトンではプレディクトール・ロットとチームCSCが先頭を走りペースを上げ、残り91kmの補給地点では約6分に差を縮めた。逃げグループではまだ動きがなく、122.5kmのカテゴリー3級峠、134kmの4級峠ともにデラフエンテが1位通過し山岳賞ポイントを積み重ねた。いよいよカテゴリー1級コロンビエール峠の登りが始まる。グティエレスのアタックにデラフエンテとゲルデマンが反応。続いてゲルデマンが勢いよくアタックすると、追撃を振り切り単独で頂上を目指していった。ランダルーチェが後を追うが、頂上ではすでに18秒差がついていた。ゲルデマンは下りでも攻めてペースを上げると、ランダルーチェに40秒差をつけて堂々のステージ優勝を飾る。バルベルデ(ケースデパーニュ)やヴィノクロフ(アスタナ)らの集団は3分38秒遅れでゴール。カンチェッラーラは22分47秒と大幅に遅れてしまった。
第8ステージは今大会初の山頂ゴール。しかもカテゴリー1級が3つもある厳しいコースとなっている。今日と同じく総合順位に再び変動がありそうだ。
リーナス・ゲルデマン(T-モバイル)
ステージ優勝、マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・ブラン獲得
自分が成し遂げたことをどうも信じられないよ。このために毎日練習をしてきたのに、こんなことがいつか起こるなんて考えたこともなかった。最後まで全力を尽くした。ジャージを守るのは難しいだろうね。チームリーダーはロジャースだから、僕らは彼を助けていくんだ。今日は僕の日だったけれど、これからはロジャースのために尽くすんだ。
本当に難しかった。ゴール前のラスト300mで、脚が痙攣を起こしてしまったからね。それに最後の登りは本当に長かったよ。特にラスト500mは、まるで無限に終わらないように感じた。だから山頂にたどり着いて、下り坂が始まったときは嬉しかったね。登りが終わって本当にほっとした。下りは集中して、できる限りのスピードを出した。
僕はかなり登れるタイプだと思う。もちろん脚の状態にもよるけどね。自分のことはステージレース向きの選手だと思っている。今現在すでに山岳はいいレベルに来ているし、個人TTのレベルも悪くないと思うよ。だから来年からは総合上位を狙って行く。将来的には総合優勝も狙いたい。現時点では、今日がキャリアで最高の日だね。今日という日を満喫したいと思う。
僕らチームは、クリーンな仕事を行ってきた。それにプロトン全体が、正しい方向へ進むことを願っていると感じてる。すでに多くのことが変わった。まだ全てが変わったわけではない。でも正しい道を歩んでいる。最高だったのは、峠にたくさんのファンが詰め掛けてくれたこと。夢のようだったよ。僕らを応援するために、たくさんの人が沿道に来てくれたんだ。だからファンたちにお礼を言いたいね。それからこの難しいときに、僕らを支え続けてくれたスポンサーにもお礼を言いたい。
アレクサンドル・ヴィノクロフ(アスタナ)
ステージ39位、総合44位
昨日よりは少し良かったね。集団の中で走れたことは、僕にとってはすでに勝利に等しいんだ。最後の登りには大いに苦しめられた。明日は、上位とのタイム差を開かれないように努力したい。休日の後には、さらに良くなることを願っているよ。落車で多くの力を失ってしまったけれど、昨日と比べたら、体力を上手く回復できたと思うよ。ツール優勝の夢は、最後まで持ち続けなければならない。いつでも信じつづけるよう努力しているんだ。
J SPORTS 編集部
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