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サイクル ロードレース コラム 2007年7月18日

【ツール・ド・フランス2007】第9ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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アルプス最後となる第9ステージは、ヴァルディゼールからブリアンソンまでカテゴリー超級2つ、1級1つという159.5kmの厳しい道のり。おなじみのガリビエ峠でアタックした24歳のコロンビア人ソレル(バルロワールド)が、追撃を振り切りツール初勝利をあげた。総合順位に動きはなく、ラスムッセン(ラボバンク)がマイヨ・ジョーヌをキープ。バルベルデ(ケースデパーニュ)が2分35秒差の2位に浮上した。

ヴァルディゼールをスタートした171人をまず待ち受けるのは、カテゴリー超級イズラン峠。標高差885m、平均斜度6%の15kmの登りがいきなり始まった。3km地点でアリエッタ(アージェードゥゼール)がアタックすると、ポポヴィッチ(ディスカバリー)が後を追い6.5km地点でアリエッタを抜き去った。ポポヴィッチはそのままイズラン峠を先頭通過。50秒遅れでルーフェーヴルとクレメント(ブイグテレコム)、シャルトー(クレディアグリコル)、アスタルロサ(エウスカルテル)、グセフ(ディスカバリー)、ペレス(ケースデパーニュ)、モロー(アージェードゥゼール)、ソレルが続いた。8人は下りで差を詰め、33.5km地点の中間スプリントポイントではポポヴィッチと15秒差に。プロトンとの差はこの時点で1分15秒、60km地点では2分42秒に広がった。

残り73km地点からステージ最大の難関が始まった。まずは平均斜度6.7%のカテゴリー1級テレグラフ峠への登りが12km続く。ここでアスタルロサがアタックすると先頭集団はバラバラに。徐々に差を広げたアスタルロサは、山頂でポポヴィッチ、クレメント、グセフ、グティエレス(ケースデパーニュ)に21秒、ソレルに40秒、プロトンには2分55秒差をつけた。

テレグラフ峠を越えると休む間もなくカテゴリー超級ガリビエ峠に突入する。平均斜度6.9%、17.5kmで標高差975mを登る過酷な舞台の主役となったのはソレル。アタックから一気にポポヴィッチらを抜き去ると、差をどんどん広げていった。プロトンではバルベルデがアタックを繰り返しライバルたちをふるいにかけていく。バルベルデについて行ったラスムッセン、サストレ(チームCSC)、カシェチキン、クレーデン(アスタナ)、エヴァンス(プレディクトール・ロット)、マヨ(サウニエルドゥバル)、キルシェン(T-モバイル)らの中から、峠まで残り5kmでコンタドール(ディスカバリー)がアタック。頂上でチームメイトのポポヴィッチと合流した。

ガリビエ峠で約2分のアドバンテージを得たソレルは、ゴールまで続く下りを1人攻めていく。後方ではラスムッセン、バルベルデ、グティエレス、アスタルロサ、キルシェンが、サストレら8人を置いていくが、ゴールまで6kmでコンタドールとポポヴィッチを吸収するとペースが落ち、遅れた8人も再び追いついた。

ソレルはブリアンソンの入り口でも50秒のリードを奪い、そのまま1人ゴールラインを通過。2位バルベルデと3位エヴァンスは38秒、続いて4位コンタドールが40秒、5位マヨと6位ラスムッセンが42秒遅れでゴールした。第5ステージでの落車がまだ響いているヴィノクロフ(アスタナ)は3分24秒遅れ、総合でも8分5秒差の21位と離されてしまった。

明日の第10ステージは、アルプスを乗り越えたスプリンターたちには嬉しいほぼ平坦な229.5kmのコース。総合を狙う選手には比較的穏やかな1日となるだろう。


マウリシオ・ソレル(バルロワールド)
ステージ優勝、マイヨ・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞)獲得

僕にとって初めての大勝利だ。それに初めてのツール出場だよ!こんなに早く勝てる日が来るとは思ってもいなかった。本当に嬉しい。神様のおかげで、天から降って来たような勝利だ。

実はここ数日、少し体調が悪かったんだ。でも昨日の休養日で体調をしっかり回復することが出来た。そして今日は僕にとってあらゆる物事が素晴らしく進んだ。山岳賞ジャージを獲得して、さらにステージ優勝出来るなんて夢のようだ。自転車は16歳ではじめた。全ての自転車選手が夢見るように、僕にとってもいつの日かツール・ド・フランスに出場して、そしてステージ優勝することが夢だった。次の目標は、シャンゼリゼにたどり着くことだね。

ガリビエ峠には今まで登ったことはなかった。辛いのは分かっていたけれど、我も忘れてアタックした。こんなすごいことが、ステージ優勝が成し遂げられるとは思ってもいなかった。夢のようだ。人生で最も素晴らしい日になったね。今は妻や家族、母国のことを考えている。彼らにとってもものすごい喜びだと思う。


アルベルト・コンタドール(ディスカバリーチャンネル)
マイヨ・ブラン(新人賞)獲得

素晴らしい一日だった。先頭に立って戦えたことを誇りに思うよ。非常に見ごたえのあるレースになったと思うし、今の自転車界にはこんな戦いが必要なんだ。今日のような戦いのおかげで、新規スポンサーたちが興味を持ってくれるかもしれないね。パリの表彰台に登りたいと心から願っているけど、でも僕はまだまだ若い。それに3週間の戦いは長くて辛い。今現在はうまく体力回復できているけれど、まずはツールを完走することだけを考えたい。


アレハンドロ・バルベルデ(ケースデパーニュ)
ステージ2位、総合2位

ガリビエ峠でアタックを仕掛けたのは、ヴィノクロフが苦しんでいることに気付いたから。体調が良かったし、アタックできるだけの脚もあった。ためらわずに仕掛ける必要があったんだ。これで僕が、あちこちで言われているように誰かの後ろにくっついているだけの選手じゃないと証明できたと思う。アタックチャンスが訪れて、体調がよければ、僕はアタックするんだよ。それに今日はチームの助けを当てにすることが出来た。グティエレスが素晴らしい仕事を成し遂げてくれたよ。コンタドールがアタックしたときパニックに陥ったりしなかったのは、グティエレスが前方にいることを知っていたから。だから自分のリズムで上がって、それから最高の下りをするほうが良いと判断したんだ。もちろんステージ優勝できたらステキだったけれど、それでも非常に満足している。

J SPORTS編集部

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