人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
タラールからマルセイユまで、3級と4級の峠が2つずつあるもののほぼ平坦な229.5kmで争われた第10ステージ。プロトンに10分の大差をつけた逃げグループの5人によるスプリントを36歳のヴァッスール(クイックステップ)が制し、1997年以来のツールステージ優勝を果たした。総合順位は動かず、ラスムッセン(ラボバンク)がマイヨ・ジョーヌを守っている。
序盤からアタックする選手が続出するが、その度にプロトンに吸収され、決定的な逃げが生まれない展開が続く。レースが動いたのは57km地点のカテゴリー4級峠を過ぎてから。ブルグハート(T-モバイル)が集団から抜け出し、どんどん差を広げていった。その後80km地点でフォイクト(チームCSC)、フレチャ(ラボバンク)、ボッソーニ(ランプレ)、アルガン(クレディアグリコル)、シェイリンクス(コフィディス)、アルバジーニ、クチンスキー(リクイガス)、ヴァッスール、グリブコ(ミルラム)、カザール(フランセーズデジュー)の10人がブルグハートに追いつき、11人の逃げグループを形成。その中に総合順位に影響を与える選手がいなかったため、プロトンは熱心に追いかけることはしなかった。
11人は協力してリードをキープしていく。105km地点では約8分ものアドバンテージを手にしていた。一方ラボバンクがコントロールするプロトンはやはり動かない。ヴィノクロフ(アスタナ)がレースドクターにバンテージを交換してもらう場面もあった。
残り32km地点でフォイクトがアタックすると、ついて行けたのはアルガン、アルバジーニ、カザール、ヴァッスールだけ。他の6人は置いていかれてしまった。残り20km地点までに後続との差を35秒に広げた5人は、そのままゴールの街マルセイユへと向かっていく。
残り4kmでフォイクトが仕掛けるも、アルガンが反応しアタックは成功しない。残り1kmのゲートを通過してもお互いに牽制し合い、なかなか動きが生まれなかったが、残り300mでカザールがアタックする。これに反応したヴァッスールが一気にスパートをかけ、カザールよりわずかに早くゴールラインを通過した。プロトンは10分36秒遅れでゴール。総合優勝を狙う選手たちに大きな動きはなかった。
第11ステージはマルセイユからモンペリエまでの182.5km。カテゴリー4級峠が1つあるだけの平坦なコースだ。しばらく表舞台に出てこなかったスプリンターたちがゴール前で戦いを披露してくれることだろう。
セドリック・ヴァッスール(クイックステップ)
ステージ優勝
大いなる満足感を感じているよ。今朝、「今日は第10ステージ、そして今年は君の10回目のツール・ド・フランスだよ」と言われたんだ。こんな風に、この数字が僕の中に記憶された。そしていいエスケープに乗れた時、そのことを考えた。何かとんでもないことをしでかしてやろうじゃないか、って。僕の10回のツール経験は、最終盤で大いに役立ったよ。
最終盤、僕は冷静でいられた。パニックに陥ったりしなかった。一番アタックを仕掛けたのはアルガンだったと思うけど、必ずしもアタックした人間が勝てるとは限らない。彼はエネルギーを使いすぎたね。それに最後、僕はフォイクトという経験豊かな選手をあてにすることが出来た。彼は本当にパワフルな選手だし、プロトン内でも確かな地位を築いている。だから最終数キロで誰かの飛び出しを彼が許したりするはずがない、と確信していたんだ。僕はその間、力を温存して、最後はスプリント勝負になると考えていたんだ。
僕は全くミスを犯さなかった。ゴール前3kmでアタックして、他選手の反応を確認した。正しいギアを使わなければと感じたよ。13でスプリントを切って、11まで押し上げた。それに他のみんなは道の左側でスプリントが展開すると読んでいたようだから、僕は右側に出来た小さな穴をついたんだ。
有終の美を飾れたと思うよ。1997年ツールでステージ優勝を上げて、そして10年後に再び同じ快挙を達成できるなんて、僕にとってはとてつもないことだよ。10年前はマイヨ・ジョーヌを数日間着て、素晴らしい経験をした。そして今日の勝利のおかげで、僕は堂々と自転車界から立ち去ることが出来る。
サンディ・カザール(フランセーズデジュー)
ステージ2位
悔しい。一番大切なのは、勝利なんだ。負けたということは、ミスを犯したということ。だからフラストレーションがたまるね!逃げ集団は上手く協力し合った。それから3人で飛び出して、フォイクトとヴァッスールが追いついてきた。アルガンはすごく強くて、切り札を切ってきたね。僕自身は、体調が少しギリギリだった。脚の力が足りなかったんだ。でもああいったスプリントは、宝くじのようなものさ。もし何度も同じことを繰り返したら、おそらく勝者は毎回違うだろうね。
J SPORTS 編集部
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
Cycle*2024 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース
9月29日 午後5:25〜
-
Cycle* J:COM presents 2024 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
11月2日 午後2:30〜
-
11月11日 午後7:00〜
-
10月12日 午後9:00〜
-
【先行】Cycle*2024 宇都宮ジャパンカップ サイクルロードレース
10月20日 午前8:55〜
-
【限定】Cycle* ツール・ド・フランス2025 ルートプレゼンテーション
10月29日 午後6:55〜
-
10月10日 午後9:15〜
-
Cycle*2024 ブエルタ・ア・エスパーニャ 第17ステージ
9月4日 午後9:50〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!