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サイクル ロードレース コラム 2007年7月21日

【ツール・ド・フランス2007】第12ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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全長178.5kmの第12ステージは、モンペリエからひたすら西のゴール地点カストルを目指すコース。レース中盤で生まれた逃げを、ゴール前約1kmで捕らえたプロトンがスプリント対決に突入し、マイヨ・ヴェールを着るボーネン(クイックステップ)が、今大会2勝目を手にした。ドーピングテストに参加しなかったとしてデンマーク代表から追放された、渦中のラスムッセン(ラボバンク)は集団内でゴールし、今日もマイヨ・ジョーヌを守った。

この日も早い段階から積極的なアタックが繰り返された。まずはメルクス(T-モバイル)やシャヴァネル(コフィディス)ら8人がプロトンに約20秒差をつけるが、約20km地点で吸収される。続いてペレス(ケースデパーニュ)ら4人が抜け出すも、27.5km地点のカテゴリー4級峠にさしかかる前に集団に捕らえられた。さらにミラー(サウニエルドゥバル)ら7人もチャレンジしたが、35km地点でやはりプロトンが追いついた。

決定的な逃げが生まれたのが、58km地点カテゴリー4級峠への登り。峠まで1kmの所でチュルーカ(エウスカルテル)とフェドリゴ(ブイグテレコム)がアタックし、10km先では差を3分15秒に広げる。74.5km地点の3つ目の4級峠を通過する頃には10分ものリードを奪った。ブルグハート(T-モバイル)が2人に合流しようとプロトンから飛び出し、1人で懸命な走りを見せるが、2人のペースには届かず残り64kmで断念した。

残り48kmのカテゴリー2級ジャント峠に差しかかると、プロトンではリクイガスがペースを上げ始める。だがチュルーカとフェドリゴも譲らず、5分15秒のアドバンテージで峠を通過した。ここから続くカストルへの下りでは、ベンナーティ擁するランプレが集団を引く。フランセーズデジューもペースアップに協力すると、残り20km地点で差は約2分にまで縮まった。その後もカストルに近づくにつれてプロトンのスピードは上がり、ゴールまで約1kmで逃げの2人を捕捉した。

スプリント勝負に突入したプロトンの中で、戦術を見事に成功させたのがクイックステップ。残り500mでステーグマンがスパートをかけると、後ろでタイミングを待っていたボーネンがゴールに向けて一気に飛び出す。ツァベル(ミルラム)とハンター(バルロワールド)の追撃を振り切り、今年2度目のステージ優勝を飾った。マイヨ・ジョーヌを狙う選手らは次々と集団でゴールしたため、総合順位に動きはなかった。

明日はアルビでの54kmの個人タイムトライアル。アップダウンのある難しいコースだ。総合を争う選手にとっては、わずかなタイムロスも許されない大事な1日となる。タイムトライアル世界王者のカンチェッラーラ(チームCSC)や、クレーデン(アスタナ)の走りにも注目したい。


トム・ボーネン(クイックステップ)
ステージ優勝、マイヨ・ヴェール

今日はよい1日だった。昨日はチャンスがなかったけれど、今日はチャンスに恵まれた。人生とはこういうものさ。僕はアルプス前の最後のスプリンター向けステージで勝って、そしてピレネー前最後のスプリンター向けステージでも勝てた。

今日の勝利はいいモチベーションになるね。でもまだピレネー山脈を越えなければならない。休日後の水曜日、長くて厳しいステージは、非常に難しくなるだろう。でも僕は去年より気分がずいぶん落ち着いている。過去3年間、僕は大いに練習をつんできたし、今年は非常にリラックスしている。ツールを経るごとに調子は上がってきている。過去の数年よりも自分をすごく強く感じるよ。

ラスムッセンの問題が、どうして今になって話題になるのか分からない。ラスムッセンの問題は、シンケヴィッツの問題とは全く違った種類のものだ。今日の問題は単にセンセーショナルな話題を巻き起こすだけのものであって、新たな情報は何もないんだ。ラスムッセンがデンマーク選手権に出場した時、国の協会はすでに問題を把握していたはずだ。そのまま彼をツールに出場させておきながら、今になってこの話題を持ち出すなんてね。

最初はUCIが郵便で書類を送りつけてきたよ。ところがある日、我々に何の予告もないまま、インターネットで回答を提出しなければならないと彼らは勝手に決定した。そして6ヵ月後、彼らは僕が回答していないと言ってきた。ルールが変わって、僕らは各自で回答を提出しなければならないことになった。でも誰も教えてくれたりしないから、どんな風にシステムが動いているのか各自で知る努力をしなければならないんだ。ラスムッセンの問題がどんなものなのかは良く分からないけれど、僕の経験はこの通りさ。


ミカエル・ラスムッセン(ラボバンク)
マイヨ・ジョーヌ保守

非常に落ち着いた気持ちだ。何の問題もないし、僕に陽性反応が出たわけではないことを断言できる。僕は今ツール前に最もドーピングテストを受けた選手だと思うよ。6月にもテストを受けた。でも自分の行き場所を告げなかったことで、僕は罰則を受けた。実のところ、僕は予め行き先を告げていたんだ。でも手紙の配達が遅れて、UCには1週間以上送れて届いたんだ。


ピエリック・フェドリゴ(ブイグテレコム)

今日の目的はエスケープにのることだった。逃げ集団に乗って、2人で前線で走った。向かい風は僕らに有利には働かなかった。大画面を見て、ゴール直前でとらえられるだろうことに気がついた。あるロータリーを抜けたとき、背後に迫っているプロトンを見たんだ。そこで、負けだ、と理解した。今後はピエネーを上手く乗り越えられるよう努力していきたい。まだ大逃げステージが2つ残っているからね。

J SPORTS編集部

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