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サイクル ロードレース コラム 2007年7月26日

【ツール・ド・フランス2007】第16ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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ヴィノクロフ(アスタナ)の血液ドーピング問題と、それを受けてのアスタナのツールリタイアで揺れた休息日から一夜明け、迎えたピレネー最後のステージ。ゴール地点コルドービスクへの登りで繰り広げられた、マイヨ・ジョーヌを争うラスムッセン(ラボバンク)とコンタドール(ディスカバリー)の対決は、ラスムッセンに軍配が上がった。

スタート前にクレディアグリコル、コフィディス、アグリチュベル、フランセーズデジュー、ブイグテレコム、アージェードゥゼール、T-モバイル、ゲロルシュタイナーの8チームがドーピング問題に対する抗議を行ったため、プロトンは予定より少し遅れてオルテズの町を出発。8km地点でオジェ(コフィディス)がアタックすると、1km先でガルシアアコスタ(ケースデパーニュ)、ベルドゥーゴ(エウスカルテル)、リネロ(サウニエルドゥバル)が合流した。4人は30km地点で差を8分30秒までに広げたが、集団をコントロールするラボバンクがペースを上げ始める。

その後バルロワールドも協力し差を縮めていくが、66km地点から始まったカテゴリー超級峠への登りで再び差は開いていく。ここでプロトンからカルデナス(バルロワールド)が抜け出すと、チームメイトで山岳賞2位のソレルが後を追い、さらにサストレ(チームCSC)とチュルーカ(エウスカルテル)が続いた。その後チュルーカが脱落し、マヨ(サウニエルドゥバル)が合流する。逃げグループではオジェとリネロが遅れ、ガルシアアコスタとベルドゥーゴが2人で峠を通過。サストレら3人は3分5秒、ラスムッセン集団は4分35秒遅れで追いかけた。

峠を越えて地元スペインに入ったサストレらはペースを上げ、110km地点でベルドゥーゴらに合流した。131km地点のカテゴリー1級峠ではガルシアアコスタ、ベルドゥーゴ、ソレル、サストレ、マヨの5人が先頭を走り、プロトンとの差は4分20秒となっていた。ここからコースは再びフランスに戻る。次の1級峠が始まる残り48km地点では、差は3分48秒に縮まった。ラボバンクがここで一気にペースを上げると、集団はわずか20人に。先頭ではガルシアアコスタが脱落した。

残るはゴール地点の超級コルドービスクまでの16.5kmだけ。40秒差にまで追い上げていた集団では、ラボバンクのメンショフとボーヘルトがラスムッセンを援護。コンタドールもぴったりとくっついていた。4人となった逃げグループでは、残り15kmでソレルがアタック。サストレがカウンターを仕掛けると、この動きに耐えられたのはマヨだけ。ソレルは残り13.5kmで脱落した。その後も粘ったサストレとマヨだったが、残り9kmで集団に捕捉されてしまった。

ここからはラスムッセンとコンタドールの対決となる。チームメイトのライプハイマーのアシストを受け、2度のアタックを仕掛けたコンタドールだったが、ラスムッセンは一歩も譲らない。一連のアタックについていけなかったライプハイマーだったが、再び合流に成功。だが同じく遅れたエヴァンス(プレディクトール・ロット)は追いつくことができなかった。ゴールまで1.8kmでラスムッセンがスパートをかけると、ライプハイマーとコンタドールとの距離をどんどん広げ、そのまま1人でゴールラインを通過。第8ステージに続く今大会2勝目をあげた。ライプハイマーは26秒、コンタドールは35秒遅れでゴール。ボーナスタイム加算もあり、総合首位ラスムッセンと2位コンタドールとの差は3分10秒に広がった。

明日の第17ステージは、ポーからカステルサラザンまでの188.5km。カテゴリー3級峠が1つ、4級峠が5つあるが、そこまで大きな起伏はないコースとなっている。山岳を耐えてきたスプリンターたちが、虎視眈眈と主役の座を狙っていることだろう。


ミカエル・ラスムッセン(ラボバンク)
ステージ優勝、マイヨ・ジョーヌ保守

2日前はコンタドールのリズムに苦しめられた。難しい戦いを強いられた。だから今日は、違う戦術を使うことに決めていたんだ。つまり自分本来のリズムで走ったんだよ。最終的にコンタドールが疲れてしまったから、皆さんご覧のように最終kmで飛び出した。(走行中のジェスチャーは)2日前はたくさんのバイクが我々の前に陣取って、コンタドールはアタックをかけるためにバイクの力を借りて前進したんだ。それに目の前のルートを良く見る必要があるから、前を開けて欲しかったんだ。

スデ峠で蜂に刺されてしまった。まるでゴルフクラブで口を打たれたような気分だよ。

ツールはパリで決まる。今日はステージ勝利を果たしただけ。2年前の個人TTで起こったことを、皆さん覚えていると思う。だから日曜日までは何も決まらないんだ。観客からはステージ中にもブーイングを受けた。プロトン内で今起こっていることに対して、ファンたちは大きなフラストレーションがたまっているんだと思う。ヴィノクロフのことがあるしね。その不満のはけ口が、僕に向けられてしまった。

今はアームストロングの7年間を良く理解できるよ。彼に対する尊敬の気持ちは日に日に大きくなっている。ヴィノクロフの件については、陽性反応が出たということは、コントロールシステムがうまく機能している証拠だ。僕は14回ドーピング検査を受けて、全てがネガティヴだ。


マウリシオ・ソレル(バロルワールド)
山岳賞獲得

今日も非常に難しい1日だったけれど、僕にとってはファンタスティックな1日になった。峠でポイントを重ねることが出来たし、このジャージを獲得することが出来て本当に嬉しい。パリまで守りたいね。アタックがあちこちで起きたけれど、僕は粘り続けた。自分がどれだけ努力できるか分かっていたし、体調は良かったんだ。

J SPORTS編集部

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