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7月7日にロンドンをスタートした189人のうち、今日まで生き残った141人がパリの街に凱旋。最後のステージで勝利を収めたのは、スプリント対決を制したベンナーティ(ランプレ)だった。総合争いに影響するような大きなアクシデントもなく、マイヨ・ジョーヌは24歳のコンタドール(ディスカバリー)が獲得。インデュライン以来12年ぶりにパリにスペイン国歌が流れ、3週間続いた2007ツール・ド・フランスは幕を閉じた。
ほぼフラットな今日のステージだが、51kmと54.5km地点にカテゴリー4級峠が待ち構える。山岳賞マイヨ・ア・ポワ・ルージュはすでにソレル(バルロワールド)に決まっているため、ここでは特に大きな動きはなかった。その後もプロトンはツール最終日を楽しみながら、まとまって進んでいく。動きがあったのが74km地点の中間スプリントポイント。ポイント賞首位ボーネン(クイックステップ)のチームメイトが、ライバルたちにポイントを取られないよう抜け出しラインを通過した。
ゴールまで約60km地点から、ディスカバリーチャンネルが集団を引っ張り始め、いよいよパリの周回コースに突入する。残り48kmでビショ(アグリチュベル)がアタックすると、プロトンから追いかける選手が続出。10人となった逃げ集団は、残り34kmで27秒のリードを奪っていた。プロトンではハンターを勝たせたいバルロワールドがペースを上げていくが、差は広がるばかりで残り22kmでは45秒差となる。このあたりから徐々に協力体制が出来上がっていった集団がさらにスピードを上げると、残り10kmで20秒差にまで詰め寄った。
捕捉されるのも時間の問題となった逃げグループでは、残り8km地点でフレチャ(ラボバンク)とグティエレス(ケースデパーニュ)がアタックしたが、2km先で吸収されてしまう。ここからスプリンターを擁するチームが本腰を入れ始める。残り1kmでフースホフトのクレディアグリコルがアタックすると、ボーネンのクイックステップ、ハンターのバルロワールド、ツァベルのミルラムもそれぞれ動き出した。だが作戦が成功したのはランプレ。ベンナーティがフースホフトを上回り、最終ステージを勝利で飾った。5位でゴールしたボーネンは、ハンターやツァベルとのポイント争いを制し、マイヨ・ヴェールを守り切った。
新人賞マイヨ・ブランはコンタドールが獲得。だがコンタドールと、2位ソレルがそれぞれジャージを獲得したため、3位だったチュルーカが表彰台で白いジャージをお披露目した。チュルーカは、全レースを通して勇敢な走りを見せた選手に贈られるスーパー敢闘賞も手にした。チーム総合優勝はディスカバリーチャンネルとなった。
2007年のツール・ド・フランスもこれで終了。ドーピング問題やマイヨ・ジョーヌだったラスムッセンのチーム追放などで揺れに揺れたツールだったが、コンタドールやソレル、チュルーカら若手が大活躍した。自転車界に訪れている大きな時代の変化が、形となって現われてきた大会だったのかもしれない。
アルベルト・コンタドール(ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム)
マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・ブラン
夢が実現した。天国にいるようだ。昨日も難しい1日だった。エヴァンスとのわずかなタイム差を守るために、55kmを全力で走ったんだ。そしてわずかなリードを守り切って、レースを勝つことが出来た。脳手術が僕の人生に大きな影響を与えたから、この今の瞬間を大いに満喫することが出来るんだ。家族にとって、両親にとって、そして兄弟にとって素晴らしい1日になったよ。
トム・ボーネン(クイックステップ・イネリゲティック)
マイヨ・ヴェール
脚の調子は非常に良かったけれど、マイヨ・ヴェールを守るためにストレスや緊張を感じていたんだ。今ツールではあらゆるスプリントを戦った。マイヨ・ヴェールを獲得するために走っていたんだ。ここパリでは、ハンターやツァベルの後にゴールした。彼らの後ろについていたのは、ステージを勝つためではなく、マイヨ・ヴェールへのポイントを重ねることだったんだ。
リーヴァイ・ライプハイマー(ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム)
総合3位
僕にとって最高のツールになった。この瞬間をいつまでも夢に見るだろうね。それに僕はステージも1つ制した。今日は2位になるために、エヴァンス相手にアタックをかけたりはしなかった。今日はお祭りのような日なんだ。それに表彰台にもギリギリ登ることができたんだし。それになにより、チームがツールを勝った。これが一番大切なことだね。
J SPORTS 編集部
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