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サイクル ロードレース コラム 2007年9月7日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2007】第6ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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第6ステージを終えて、ここまで訪れた集団ゴールスプリント機会は全部で5回。そのうちの3回を、オスカル・フレイレ(ラボバンク)が制した。世界選手権は過去3度勝っているが、実はフレイレがグランツール同大会で3ステージを勝つのは初めて。さらに優勝できなかった5分の2も、ステージ2位に入っている。当然ポイント賞は2位以下を54ポイントも引き離してダントツ首位(115p)。3週間後に訪れるシュトゥットガルトの世界選手権では、史上初の4勝目も夢ではないかもしれない。

その他全てのスプリンターたちががっくりと肩を落とす4時間ほど前、ステージはホセアントニオ・ロペス(アンダルシア・カスパール)のアタックから始まった。序盤2kmで飛び出した勇者に続いたのは、マニュス・バクステッド(リクイガス)、ステファヌ・オジェ(コフィディス)、そしてユリー・クリフトソフ(アージェードゥゼール)。そしてスウェーデンチャンピオンジャージを身にまとう2004年パリ〜ルーベ王者バックステッドと、今ツールでは山岳ジャージのために何度も大逃げを見せたオジェが力強く率いる先頭集団は、一時8分40秒近くまでタイム差を開いた。

ただし100kmを過ぎたころから、マイヨ・オロ擁するケースデパーニュが追走を開始。さらにランプレ、ミルラム、クイックステップというスプリンターチームが加速に協力し始める。ところで数人の選手にとって運の悪いことに、木々の少ないスペイン特有の荒野には強い横風が吹いていた。これがたちまちプロトンの分断を引き起こし、先頭集団の逃げる足にブレーキをかける。後方では複数の選手が取り残され、最後までメイン集団に追いつくことができない実力派選手さえもいた。また前方ではゴールまで残り約7kmで、逃げ選手全員がプロトンに吸収される。こうして170km以上に渡る大逃げは終了した。

そして前述のようにフレイレの勝利で、ステージは幕を閉じる。第1ステージ以来5日ぶりにゴールスプリントに参加したトム・ボーネン(クイックステップ)は、ゴール前2kmから積極的に前線で戦ったが4位。同じくスプリントへの積極参加は5日ぶりという(第2ステージは先頭集団にいたがスプリントを切らなかった)アレッサンドロ・ペタッキ(ミルラム)は、ゴール前150mで先頭に立ったものの、最後まで力を尽くすことができず6位に終わった。また最終盤、前線に5選手を送り込んでスプリントに意欲を見せたT-モバイルから、アンドレ・コルフが5位に入っている。

総合首位は、第4ステージ勝者のウラディミール・エフィムキン(ケースデパーニュ)が危なげなく守った。特別なアクシデントさえなければ、最低もう1日は問題なくマイヨ・オロを守り切ることができるだろう。そして土曜日、第8ステージの個人タイムトライアルで、おそらく総合上位のメンバーが入れ替わることになる。


オスカル・フレイレ(ラボバンク) ステージ優勝、ポイント賞

今日の最後のスプリントは難しいことは分かっていた。コースの性質上、多くの生粋のスプリンターが最後まで残っていたからね。既に勝利を収めているし、将来に向けて重要なものを手にしているのなら、そんなに頑張らなくても良いと言うかもしれない。だけど、今日はポジショニングも良かったし、追い風でもあったので、よし、いっちょやったるかという気になったんだ。でも何よりもまずは現在総合で2位に就けているデニス・メンショフをサポートしていくことが重要だ。でも、明日もチャンスがあれば行くよ。

コルド・フェルナンデス(エウスカルテル・エウスカディ) ステージ2位

チームの結託の部分、チーム全体がもっと局面でサポートをし合ってレースを上手く進めていく必要があると思う。フレイレのようなスター選手から色々と学んでいかなければならない。チームとしてアタックを仕掛ける選手もいなかったし、そういう戦術が何も無かった。だけど、そういう部分は実戦を積みながら一つ一つ経験して学び取っていくしかないと思う。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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