人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2012年4月16日

サイクル:フランス自転車界……浮上の兆し!? ピエール・ローラン

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

2011年ツール・ド・フランスでピエール・ローランがラルプ・デュエズを制し——しかも大逃げなどではなく、最終峠での本物のアタックで——、フランス人としては12年ぶりに新人賞を獲得した。長年低迷してきたフランス自転車界に、一筋の光が見えたときだった。

そして2012年、まるで鎖から解き放たれたように、フランスの自転車選手たちが国際舞台で思い切りの良さを見せ付けている。北クラシックで大いに存在感をアピールしたシルヴァン・シャヴァネルや、ブラバンツ・ペイルを独走で制したトマ・ヴォクレールなどの「おなじみ」だけでなく、とくに新しく力を伸ばし始めた選手たちの活躍が目立つ。

昨年の世界選手権U23部門で金メダルを獲得し、今年プロ入りしたばかりのアルノー・デマールは、すでにスプリントで4勝を上げている。UCIワールドツアーのカタルーニャ一周では、26歳のジュリアン・シモンが2区間を制覇。パリ〜ルーベではセバスティアン・テュルゴが2位に入る衝撃を演出し、アムステル・ゴールドレースでは21歳プロ入り直後のロマン・バルデが長時間にわたり力強い逃げを見せ付けた。

フランスの自転車界は、間違いなく好転しつつある。ならばいつになったら、「強いフランスの復活」を高らかに宣言することができるのか。やはり、かつてのフランスが勝ち取り、今のフランスが心の底から待ち望んでいる、数々の栄光を手に入れたときだろうか。たとえばフランス人が非常に大切にしている以下のようなタイトルを、○○年ぶりに手に入れられたとき……。

・1997年ローラン・ジャラベール以来となる、パリ〜ニース総合優勝
・1997年フレデリック・ゲドン以来となる、パリ〜ルーベ優勝
・1997年ローラン・ブロシャール以来となる、世界選手権優勝
・1995年ローラン・ジャラベール以来となる、ツール・ド・フランスのマイヨ・ヴェール獲得
・1995年ローラン・ジャラベール以来となる、ミラノ〜サンレモ優勝
・1992年ジャッキー・デュラン以来となる、ツール・デ・フランドル優勝
・1985年ベルナール・イノー以来となる、ツール・ド・フランス総合優勝 
・1980年ベルナール・イノー以来となる、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝

1年前のツール・デ・フランドルでシルヴァン・シャヴァネルが2位に終わったとき、1992年大会の覇者デュランは心の底から悔しがっていた。「ボクはフランス人最後の勝者でなんかいたくない。そんなこと誇らしくもなんともないんだよ。早く誰かにボクを蹴落としてもらいたいね。だって強いフランスの復活、そのほうがフランス人としてはるかに誇らしいんだから」

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ