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サイクル ロードレース コラム 2019年5月1日

【エシュボルン=フランクフルト / プレビュー】この春最大の焦点は……やはり「誰がアレクサンドル・クリストフに対抗できるのか!?」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ドイツ全土の労働者にとって、5月1日とはメーデーの祝日だけれど、世界中の自転車ファンにとっては、楽しいエシュボルン=フランクフルトの日である!今年もインターナショナル・レイバー・デーに、自転車界のトッププロたちは、せっせと仕事に勤しむのだ。

2019年で57回目を迎える歴史と格式あるセミクラシックは、2年前からUCIワールドツアー大会に昇格を果たした。さらには「ルント・ウム・デン・フィナンツプラッツ=金融センター一周」(フランクフルトは欧州屈指の金融都市として有名だ)などという少々堅苦しい名前から、昨季シンプルに、スタート地とフィニッシュ地の都市名をつなげた「エシュボルン=フランクフルト」へと生まれ変わった。

つまりエシュボルンとフランクフルトという、距離にしてわずか15kmほどしか離れていない2都市を結ぶレースの、この春の最大の焦点は……やはり「誰がアレクサンドル・クリストフに対抗できるのか!?」に尽きる。

なにしろモニュメント2勝のクラシックハンターは、2014年大会から負け知らずの4連覇中(2015年大会はテロの危険性があり中止)。本人曰く「起伏含みの難コース」でありながら「フィニッシュはスプリント」という、「自分の脚質にこれほどあったコースはない」そうだ。

レースは30kmほどの平坦で始まり、30kmほどの平坦で終わる。途中には8つの上りが待ち受ける。クリストフが制した4大会とまったく同じく、2019年大会も登坂距離11kmのフェルトベルクからアップダウンに突入し、その後に登坂距離2.1km・平均勾配8.1%という急坂マンモルシャインを4度通過する。

ただし昨大会はマンモルシャインの1度目と2度目の後に、ビルタルホーヘ(2.6km、6.2%)とルッペルシャイナー(1.3km、8.6%)の連続登坂が挟み込まれたのに対して、今年の寄り道は2度目の通過後のみ。つまり「ピュア」スプリンターの脚を削るチャンスが、去年よりは少し減るというわけ。

さらには昨年までは200kmを超える長距離耐久レースだったのに対し、今年は187.5kmと大幅に短縮。ラストは全長6.5kmの市街地サーキットを2周回するが、ここにも手が加えられた。最終ストレートはこれまで約450mだったところ、600mに伸びた。よりスプリント列車を走らせやすくなっただろうか?ただし最終コーナーは昨年までの直角から、45度程度に狭くなったので、位置取り争いはさらに熾烈さを極めそうだ。

ノルウェーの巨頭クリストフの5連覇を、どうにかして食い止めたいのは、やはり地元ドイツ勢の俊足たち。

8年前にドイツ人として最後に勝利を射止めたデゲンコルプは、「フランクフルトには、ハントケーゼ(サワーミルクのチーズ)を食べるためだけに乗り込むわけじゃない」と、栄冠奪還を宣言する。

アッカーマンやグライペルも、それぞれドイツ人スプリンターとして、チームのエースとして、表彰台の頂点を追い求める。ちなみに両者とも今大会にはそれぞれ4度ずつ出場。25歳の急成長株が完走したのは2017年32位のみ……に対して、36歳大ベテランは2013年に3位表彰台経験あり。

またスプリンターではないけれど……ポリッツだってパリ〜ルーベ2位に飛び込んだ時のような積極的な走りさえすれば、母国ファンの前で勝機を作りだせるはずだ!

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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