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サイクル ロードレース コラム 2019年3月11日

【ブエルタ・ア・アンダルシア:プレビュー】イェーツ兄弟参戦!チャベスも復活のシーズンへと走り出す。

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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一足早い春が、南スペインに訪れる。欧州での本格開幕まであとわずか。情熱のアンダルシアを舞台に繰り広げられる5日間の熱戦が、2019年シーズンの行方を占う。

古くから「ルタ・デル・ソル(太陽の道)」の愛称で親しまれてきた大会は、今年で第65回目を迎える。5度の最多総合勝利を誇るのは、至極当然のように、38歳世界王者バルベルデ。近年は特にフルーム、コンタドール、ポート、バルデ、ピノー等々のグランツールタイトルを狙う大物たちが、総合争いをにぎわせてきた。

2019年大会の目玉は、ずばり、イェーツ兄弟の参戦だろう。昨秋のブエルタでついに生まれて初めてのグランツール制覇を果たしたサイモンは、アンダルシアを今季1戦目に選んだ。チームメートであり、ジロとブエルタで総合表彰台経験を持つチャベスもまた、復活のシーズンへと走り出す。

ツール表彰台乗りを狙うクライスヴァイクやフグルサングもスタートラインに並ぶが、短期間ステージレースにめっぽう強いヨン・イザギレやLLサンチェス、モホリッチからも目が離せない。もちろんディフェンディングチャンピオンのティム・ウェレンスは、再び赤いリーダージャージを獲りに大会へと乗り込んでくる。

そのウェレンスが1年前に主導権を握った地が、アルカラ・デ・ロス・ガスレス。昨大会は第4ステージのフィニッシュ地だったが、2019年大会は初日にいきなり登場する。そう、つまり、アンダルシア名物の白壁の間をすり抜けて、とっても素敵な小道の……石畳の超激坂を駆け上るフィニッシュだ!ラスト1.2kmは平均勾配10.8%。最大18%ゾーンも待ち構える。参考までに2018年大会第4ステージのウェレンスは、区間2位ランダに5秒差、最終総合2位プルスに13秒をつけた。

2日目はようやくスプリンターにも出番あり。ただし、ここはスペイン。「上れる」という枕詞付きが条件だ。ラスト20kmは長く緩やかな上り基調で、ラスト5kmは約2.7%の上り坂。第3ステージの個人タイムトライアルも、やはり上りで締めくくられる。16.3kmのコース前半にはゆるいアップダウンが待ち構え、最終1.8kmは7.6%とかなりキツイ。

3日間の上りでついた順列を、4日目にダウンヒル巧者がひっくり返してしまうかもしれない。しかも2019年大会のクイーンステージは、近頃流行りの超短距離119.9kmで争われる。

ステージ中盤に最初の難関プルチェ峠が現れる。そこからグラナダへと一旦降下。フィニッシュラインを一回通過してから、次なる難関アサラナス峠へと挑みかかる。データ上では16.2km、5.7%と、距離が長いだけのダラダラした上りのように思えるが、実はまるで違う。2017年ブエルタでも使用されたこの山は、前半はひどく緩やかで、後半はひどく険しい。ラスト8kmは延々10%を超え、最大22%まで跳ね上がる!気になるダウンヒル距離は17km。そこからさらに6kmの平坦を経てようやくフィニッシュラインにたどり着く。

最終日は何事もなければスプリントフィニッシュ。総合争いが僅差で競っている場合は、ステージ前半にたて続けに襲いかかる起伏を利用して、レースをかき回す勇者が現れるに違いない。最終30kmはほぼ平坦。またしても微妙な上りフィニッシュだ。

太陽の道を駆け抜けたら、ワールドツアー再開はすぐそこ。太陽へと向かうレース、パリ~ニースも待っている。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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