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バスケットボール コラム 2026年10月26日

【10月24〜25日開催:オータムリーグレポート】最後のインカレで日本一へ。日体大の大黒柱コネが懸ける思い

バスケットボールコラム by 青木 崇
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2023年以来のオータムリーグ制覇を目指した日本体育大だったが、東海大に一歩及ばず、16勝6敗の2位で大会を終えた。しかし、大黒柱のコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(帝京長岡・4年)を除けば、ほかのスターターは今年から出場機会を増やした選手ばかりだ。試合を重ねるごとに彼らが成長し、チームに貢献してきたことは、2巡目を8勝3敗で終え、コネが欠場した山梨学院大との最終戦に敗れるまで6連勝を記録したことからもうかがえる。藤田将弘コーチは、チームの成長について次のように語った。

「他のメンバーがコネに合わせるよりは日体大のバスケット、ライオンズのバスケットにフォーカスすることができた」

1~2年生の頃のコネは、ムトンボ・ジャン・ピエール(現・新潟アルビレックスBB)の控えだった。しかし、控えセンターとして辛抱強く過ごした2年間、練習でジャン・ピエールとマッチアップし続けた経験が、成長につながった。3年生になると大黒柱としてチームを牽引する存在へと飛躍した。

「この2年間彼がリーダーシップを試合中随所に出していますし、ビッグゲームになればなるほど彼が(みんなに)喋りかけるという選手です」と藤田コーチが語るように、コネに対する信頼は厚い。

マリから来日して7年。日本語を一生懸命に勉強してきたコネは、今ではチームメイトと不自由なく会話できるようになった。言葉の面でも仲間との距離を縮めてきたことは、リーダーシップを発揮するうえでプラスに働いている。特に、同じ4年生の仲間たちとの強い絆は、コネの「仲間というか、仲のいい家族」という言葉にも表れている。

オータムリーグ2位という結果について、コネは「うれしいところもあるし、悔しいところもあります」と率直な思いを口にした。自身のプレーについては「素晴らしかった」と評価する一方、チームメイトとしっかりコミュニケーションを取りながら戦ってきたことにも誇りを感じている。

大学バスケットボールで残された大きな目標は、日本一になること。最後のインカレで頂点に立つことだ。帝京長岡時代の2021年には、ウインターカップ決勝で福岡大附属大濠に競り負けた悔しさも味わった。スプリングトーナメント4連覇を経験し、1年生の時にはオータムリーグも制したコネだが、インカレではまだ頂点に立てていない。最後の大会で最高の結果をつかむため、仲のいい家族と呼ぶチームメイトとともに、全力で戦う覚悟だ。

「トーナメントは4連覇したけど、インカレで負けるのはいいイメージがないと思うので、今年は頑張って優勝したいです。全国大会は結構厳しいですし、いろいろなチームが勝ちたい気持ちが強いけど、自分たちも強くなって優勝を目指したいです」

無尽蔵のスタミナを武器に早稲田大を牽引し続けた下山瑛司

10月25日の東海大との最終戦に勝利した早稲田大は、連敗を5で止め、11勝11敗の8位でオータムリーグを終えた。昨年はアップテンポなオフェンスでハイスコアの試合を制し、リーグ優勝を果たした早稲田大。今季も下山瑛司(中部大第一・4年)、三浦健一(洛南・4年)、松本秦(洛南・2年)を軸に、1巡目の途中には6勝1敗で首位争いを演じていた。

しかし、下山と三浦が故障で離脱する時期が重なり、早稲田大は2巡目以降に苦戦を強いられた。選手層が厚くないこともあり、倉石平コーチはスターターを大きく変えずに戦ってきたが、主力2人の離脱はチームにとって大きな誤算だった。

「自分も大変だったんですけど、僕も休んでいた分、その3試合で周りに大きな負担をかけてしまった。そこで彼らの負担が大きくなってしまったことで、こういう風(苦戦)になってしまいました。自分が復帰した時にそれを解消できればよかったんですけど、そのまま行ってしまったのがすごく申し訳なかったです」

こう振り返った下山は、9月13日の日本体育大戦で足を故障し、長期離脱も懸念された。しかし、実際に欠場したのはわずか3試合だった。9月26日の国士舘大戦で復帰すると、三浦と松本を欠く状況で40分間フル出場。12点、5リバウンド、5アシストを記録し、68対66での接戦を制する原動力となった。

その後も、10月4日の青山学院大戦で38分43秒出場したのを除き、復帰後の10試合中9試合で40分間フル出場。攻守にわたって走り続ける下山の姿は、大学バスケットボール界でも屈指のスタミナを感じさせる。チームメイトの城戸賢心(福岡第一・4年)も「彼はすごい」と舌を巻く。

下山の無尽蔵と言える体力はどこから来ているのか? 中学の後輩にあたる日本体育大の小野寺星夢(東山・2年)が、こんなエピソードを教えてくれた。

「午前中に駅伝大会で走った後、午後に高校生相手にいつも通りに練習試合をしていました」

下山自身も、陸上競技の経験がバスケットボールで生きていると語る。短距離走よりも長距離走が得意で、小学生の頃から駅伝大会に出場していたという。スターターが40分間出場し続けることも多い早稲田大において、4Q終盤まで堅実なプレーを続けられるのは、こうした経験に裏打ちされた体力があるからだろう。

早稲田大はインカレ前に、アジアの大学と対戦するAUBLの試合を控えている。他校よりもインカレに向けた準備期間が短くなる一方、下山はオータムリーグの2巡目で浮き彫りになった課題を修正する機会と前向きに捉えている。

「対応力というところで、このリーグ戦は相手になかなかアジャストできなかったというのがあったので、そこの修正を兼ねていろいろなチームスタイルのバスケ、海外のチームとできるのはいい経験になります。そこで自分たちのバスケを築けるように、チャレンジしていけたら大きいなと思います」

主力選手がオータムリーグの疲労から回復し、良好なコンディションでインカレに臨めれば、早稲田大が本来の力を発揮して勝ち上がる可能性は十分にある。その鍵を握るのは、ハイパワー・オフェンスの起点となる下山の働きだ。

日本大が国士舘大と神奈川大に連勝して1部残留

1巡目の途中から故障者が相次ぎ、苦しい戦いが続いていた日本大。しかし、オータムリーグ最終週に国士舘大と神奈川大を破り、9位で1部残留を決めた。その原動力となったのが、司令塔であり大黒柱でもある山田哲汰(白樺学園・4年)だ。

10月18日の白鷗大戦後、山田は「自分がしっかりリーダーシップを発揮するしかないです」と語っていた。その言葉どおり、24日の国士舘大戦では21点、11リバウンド、5アシストを記録。さらに、5点差以上の敗戦で入れ替え戦に回る可能性があった神奈川大戦でも、5本の3ポイントシュートを含む26点、5リバウンド、6アシストを挙げ、勝利の原動力となった。

オヴァクポルイ・ポール・オゲネモメノ(別府溝部学園・1年)が最終週に復帰できたことも、日本大にとって大きな意味があった。留学生2人を擁する国士舘大との一戦では、22分23秒の出場で19点、12リバウンドのダブルダブルを記録し、勝利に大きく貢献。翌日の神奈川大戦では出場時間が10分15秒にとどまったものの、5リバウンドを挙げた。

入れ替え戦を回避した日本大にとって、インカレまでに故障者のコンディションを整えることが最優先となる。国士舘大戦、神奈川大戦のように山田が試合を支配できれば、リーグ戦の順位だけでは測れない力を持つことを示せるはずだ。さらに、神奈川大戦で10点を記録したラインハート・キャメロン幸(EJキング・3年)をはじめ、山田を支える選手たちの貢献度が高まれば、インカレで勝ち上がる可能性も十分にある。

厳しい状況を乗り越え、勢いを取り戻してインカレに臨む日本大は、上位シードのチームにとっても侮れない存在になりそうだ。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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