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「申し訳ない気持ちでいっぱい」それでも挑み続けたーー岐阜女・小松美羽にとって、最後のウインターカップ |高校バスケ ウインターカップ2025
ウインターカップコラム by 青木 崇大怪我を乗り越えて最後のウインターカップに臨んだ小松美羽
桜花学園と対戦した6月の東海大会決勝の終盤、岐阜女の小松美羽はドライブでアタックした際に左ひざを負傷。診断の結果は前十字靭帯断裂で、ウインターカップの出場も絶望的と思われた。人工靱帯で再建する手術を受けた後の懸命なリハビリと驚異的な回復もあり、9月にU18トップリーグの精華女戦で復帰すると、いきなり18点という活躍で勝利に貢献した。
1年生の時から起用してきた安江満夫コーチは、司令塔である小松について、「彼女がいるといないのでは大違いです」と語る。藤田和や藤澤夢叶といった先輩たち同様、小松が岐阜女の背番号5をつけるに相応しい司令塔へと成長したことは明らかだった。トップリーグとウインターカップ予選を通じて徐々にゲーム感覚を取り戻しながら、高校生活最後のウインターカップで日本一を目指す戦いに挑んだ。
初戦の相手は、1回戦で日本航空を2点差で破った札幌山の手。小松は司令塔としてゲームを組み立てるだけでなく、三宅香菜の21点に次ぐ17点とスコアラーとして奮闘する。また、ディフェンスでも3本のスティールを決めるなど、左ひざの大ケガから復帰した選手と思えない動きをしていた。
小松は3Q中盤にフリースロー2本とジャンプショットで得点すると、三宅のレイアップにつながる完璧な合わせのプレーを見せるなど、岐阜女が後半で最大となる9点のリードを奪う原動力になった。4Q3分10秒には速攻から3Pプレーとなるレイアップを決めるなど、チームを勝たせるために攻め続けた。
「相手の得意なプレーである3Pを決められてしまったり、自分たちがゴール下を決め切れないという力のなさだったり、そういった部分が足りていなかった」と小松が語ったように、岐阜女は札幌山の手のオフェンスをなかなか止められなかった。特にスコアラーの高橋優希には、12本のフリースロー成功を含む26点を奪われたのである。
また、9点リードした後の3Q終盤に7-0のランで追撃され、その勢いは4Qになっても継続。序盤で逆転されてからは追いつけそうで追いつけない時間が続き、小松のレイアップを最後に岐阜女は試合終了まで1本もショットを決めることができなかった。
ファイナルスコアは74対83。インターハイ3位、U18トップリーグ2位で優勝候補の一角と見られていた岐阜女がまさかの初戦敗退。33分39秒にわたって攻防両面で奮闘し続けた小松は、敗戦の責任を背負うように試合をこう振り返った。
「一番は申し訳ない気持ちでいっぱいです。この試合やウインターカップだけではないんですけど、この3年間支えてくださった方、チームメイトや試合に出られないメンバー、メンバーに入れない選手もいた中で、自分たちが代表して試合に出させてもらっているにも関わらず、このような情けない試合をして、チームを勝利に導けなかったことが本当に申し訳ないです」
敗戦に対する悔しさを感じながらも、小松は大ケガに見舞われた苦難から逃げず、ウインターカップの舞台に戻ることができたことに誇りを感じている。
「試合前に自分たちはやれることをやってきたというふうに思って、試合を楽しんでやろうという気持ちでいっぱいでした」
小松は来年、大学に進学して日本一を目指す。札幌山の手戦の終盤で決められなかった3Pショット。その一本を胸に、チームを勝たせられる司令塔へと成長するため、これからも直向きにバスケットボールと向き合い続ける。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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