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バスケットボール コラム 2025年12月23日

昨年の大敗から1年ーー四日市メリノール学院、リバウンドで示した「フィジカル強化」の答え |高校バスケ ウインターカップ2025

ウインターカップコラム by 青木 崇
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1年生の小林蘭(写真左)

1年生の小林蘭(写真左)

四日市メリノール学院は1年生の小林蘭と大矢美敬のフロントラインを軸に、試合開始早々からオフェンシブ・リバウンドを何度も奪っていく。1Qはセカンド・チャンスからの得点こそ伸びず、2Q序盤まで聖和学園にリードされる時間帯もあった。しかし、2Q中盤以降、四日市メリノール学院は攻防両面で試合をコントロールし、74対58で初戦を突破した。チームを率いる稲垣愛コーチは次のように振り返る。

「(聖和学園は)非常にオフェンスの作りがうまいチームなので、それにアジャストしていくのがちょっと大変だった分、オフェンシブ・リバウンドを動いて勝ち取っていこうという話をしていました」

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中学時代も稲垣コーチの下でプレーした小林は、1年生ながら身体の強さを生かし、インサイドの攻防で主導権を握るきっかけを作った。自身初のウインターカップで14点、12リバウンドのダブルダブルを達成して勝利に貢献。小林は「初戦ということもあってうまくいかなくて、シュートも全然入らなかったけど、最後まで粘ってリバウンドを取り切りました。やることはできたかなと思います」と試合を振り返る。

大矢が13分17秒の出場で5本を記録し、スターターの川口真央と伊藤千寛も9本を記録するなど、四日市メリノール学院はリバウンドを54対41でコントロール。特に22本のオフェンシブ・リバウンドを奪ったことは、フィジカルで優位に立っていたことを証明していた。

試合の経過とともにディフェンスの時間が長くなり、聖和学園の体力を消耗させた点でも、四日市メリノール学院にとっては大きな意味があった。聖和学園の小野裕コーチが試合後、「インサイドでここまでやられるのは想定外」とコメントしたように、フィジカルとリバウンド争いが勝負を決する最大要素になった。

昨年のウインターカップ、四日市メリノール学院は初戦で大阪薫英女学院に69対104で大敗。この試合で痛感したことは、フィジカルを強化することの必要性だった。フィジカルで優位に立って勝てたことに、稲垣コーチは手応えを感じている。

「去年薫英さんに洗礼を受けたので、その後本当に全国優勝を狙いに行かないか? という話をしてからずっと取り組んできた。その中でフィジカルがどうしても足りないと思って強化してきた」

2回戦の相手は、フィジカルの強さが高校女子バスケットボール界No.1の呼び声があるアキンデーレ・タイウォ・イダヤットを擁する精華女。留学生がいるチームであっても、タイウォを止めることは正直なところ難しいだろう。しかし、四日市メリノール学院はダメでもへこたれることなく、試合を通じて積極的に戦い続けるしかない。

中学時代のJr.ウインターカップで京都精華学園の留学生とマッチアップしてきた経験がある小林は、精華女戦を「タイウォさんは周りの人が全然止められないと言っていますが、自分は彼女を止めたい。だから、めちゃめちゃ楽しみです」とコメント。同級生の大矢と一緒に、クリスマスイブのビッグ・チャレンジに挑む。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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