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今年で77回目を迎えるインカレは、関東2部から昇格したばかりの早稲田大がオータムリーグ頂点に立ち、第1シードの座を手にした。速い展開から数多くの3Pショットを決めるオフェンスは、関東の強豪校でもなかなかディフェンスで答えを出せずにいる。195cm以上の選手は不在も、オールラウンダーの三浦健一(3年・洛南)を筆頭にコートにいる5人全員が3Pショットを決められる。ディフェンスではピック&ロールに対してスウィッチを使い、身長のミスマッチになっても簡単に失点させない術を持つ。
インカレにおける早稲田大の注目ポイントは、オータムリーグで平均91.8点を記録した爆発力のあるオフェンス。3Pショットの試投数が40本近い数字になれば、15本近く決めてくる可能性が高い。下山瑛司(3年・中部大第一)が抜群のスピードを活かしたゲームメイクでオフェンスを展開できるかが、早稲田大の勝敗を左右するカギになる。
初戦で当たる可能性が高い神奈川大とは、オータムリーグの2巡目で対戦した際に大黒柱の山本愛哉(4年・飛龍)が故障で不在ながら、71対76のスコアで敗れた早稲田大。敗因は40本中9本成功という3Pショットの不調だった。早稲田大は堅実なディフェンスをする神奈川大との初戦をモノにできれば、準々決勝で昨年のインカレを制した日本大との対戦が濃厚だ。
関東2位の東海大は強固なディフェンスが持ち味のチーム。オータムリーグでは早稲田大に99点、110点を奪われての敗戦を喫したが、22試合中15試合で相手を70点未満に抑えている。オフェンスでは赤間賢人(2年・藤枝明誠)と十返翔里(1年・八王子)が得点源となり、轟琉維(3年・福岡第一)がゲームメイクと土壇場で勝負強さを発揮できるのも強み。準々決勝でオフェンス力のある日本体育大を撃破すれば、この5年間で数々の名勝負を繰り広げている白鴎大と準決勝で対戦する可能性が高い。
3位の白鴎大は佐藤涼成がオータムリーグ前にBリーグ入りを決断してチームから去った影響で、開幕3連敗というスタートを切った。それでも、佐伯崚介(4年・土浦日本大)、佐古竜誠(4年・呉港)がチームを牽引し、内藤晴樹(3年・仙台大附属明成)は2巡目以降スコアラーとして存在感を強めた。強靭な体格を持つモンガ・バンザ・ジョエル(4年・別府溝辺学園)は攻防両面でインサイドの核として機能しており、試合を重ねるごとにチーム力がレベルアップ。準決勝で東海大と対戦することになれば、激闘は必至だ。
日本大は新井楽人(4年・沼津中央)や泉登翔(4年・福岡大附属大濠)ら、昨年のインカレ優勝を経験したメンバーが健在。しかし、オータムリーグでは平均69.5点とオフェンスで苦戦する試合が多かった。スターター5人の能力は高いだけに、チームとして噛み合えば準々決勝で早稲田大を脅かす可能性も十分にありうる。
日本体育大は得点とリバウンドで1位になったコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(3年・帝京長岡)、得点センスがある西部秀馬(4年・東山)、ゲームメイクがうまい月岡熙(4年・昌平)を中心に、ハイスコアリングの試合を得意とする。石川響太郎(4年・小林)が3Pショットを決めるシーンが増えると、日本体育大のオフェンスは破壊力を増す。しかし、準々決勝での対戦が濃厚な東海大には68点、59点に抑え込まれての敗戦。3度目の正直を成し遂げることが、日本体育大が頂点に立つための第一関門となる。
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【限定】第77回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ) 男子 決勝トーナメント 横浜武道館Aコート(12/4)
配信期間 : 2025年12月4日午前10:55 ~
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配信期間 : 2025年12月4日午前11:25 ~
関東以外の大学に目を向けると、昨年は名古屋学院大がベスト4進出という進撃を見せた。今年の東海リーグでは6勝1敗で中京大と浜松学院大と並んだが、得失点差で上回っての優勝によって、昨年のベスト4で東海リーグ1位に与えられるシードの座を確保。初戦で対戦しそうな国士舘大と天理大はいずれも難敵だが、勝ち上がると再びベスト4まで勝ち上がる可能性は十分にある。
今年の新人インカレで頂点に立った日本経済大は、九州リーグで2位となったためにブロックを勝ち抜く必要がある。しかし、勝ち上がって中央大、明治大を撃破してのベスト8進出の可能性は十分にある。九州を制した東海大九州は、200cmの大舘秀太(3年・金沢)が得点源として存在感を発揮できるかに注目。初戦突破した後の大東文化大戦は、大舘のポテンシャルを知る絶好の機会になるだろう。
ハイパワー・オフェンスの早稲田大を今大会の本命にするならば、東海大、白鴎大といった関東のライバルが対抗。それに続く勢力として日本体育大と日本大、関東以外だと東海大九州、天理大、日本経済大、京都産業大が台風の目になりそうなチームとしてリストアップしておきたい。
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【限定】第77回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ) 男子 決勝トーナメント 横浜武道館Aコート(12/3)
配信期間 : 2025年12月3日午前11:55 ~
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【限定】第77回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ) 男子 決勝トーナメント 横浜武道館Bコート(12/3)
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青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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