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バスケット ボール コラム 2025年9月16日

【9月13〜14日開催:オータムリーグ・レポート】日本大、オフェンス復調で2連勝 専修大・日体大を撃破し7勝2敗

バスケットボールレポート by 青木 崇
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日本大新井楽人(沼津中央4年)を筆頭に個々の能力が高い選手を揃えているが、開幕から5試合の平均得点が60.5点とオフェンスで苦しんでいた。しかし、13日の専修大戦で80点、14日の日本体育大戦で73点をマークし、7勝2敗の2位でバイウィークに突入する。

専修大戦は1Qで10点のリードを奪われるスロースタートを切ったが、新井が4本の3Pを決めるなど24点とオフェンスを牽引。留学生のボロンボ・ムヘカグラシアブラ(八女学院3年)も13点、11リバウンドのダブルダブル、奥浜貫太(興南4年)が14点をマークしたフロントラインの活躍も、日本大が80対69で勝利する要因になった。

翌日の日本体育大戦では、山田哲汰(白樺学園3年)が試合開始早々からドライブと3Pショットを決めてリズムをつかんだ。ムヘカグラシアブラがスクリーンをかける2マンゲームも機能し始めるなど、オフェンスの遂行レベルが上がった日本大は、2Q8分で30対17とリードして主導権を握った。ムヘカグラシアブラを絡めたオフェンスについて、山田はこう説明する。

「彼のサイズだったりフィジカルの強さという部分でなかなか機能しないことも多かったので、ポイントガードとして100%引き出したいと思っていました」

ハーフタイムでの15点リードを3Q3分45秒に47対47の同点に追いつかれたが、山田の2連続ジャンパーで引き離すことに成功する。その後も泉登翔(福岡大附属大濠4年)がドライブ、ムヘカグラシアブラがオフェンシブ・リバウンドから得点するなど日本大はリードを維持し、最終的に73対63で勝利。古川貴凡コーチは試合後、「山田と泉がちょっと復調の兆しが出てきたことと、我を張らずにやったのもよかったと思います」とコメントした。

日本体育大をリーグ戦で初の連敗に導いた立役者は、13点、10リバウンド、8アシストというトリプルダブル寸前のパフォーマンスを見せた山田。シューティング・スランプが続いていた泉も、3Pショットを4本中2本成功させるなど10点を記録したことも大きかった。山田は振り返り、こう話した。

「相手は楽さんや泉さんを警戒すると思いましたし、自分が点を取りに行くことでディフェンスが収縮し、2人にいいショットを打たせられるので、自分で攻めようという気持ちがありました。いいディフェンスからいいオフェンスにつなげること、全員が走ってボールをつないで点を取りに行くというスタイルが体現できたと思います」

得点力のある日本体育大を63点に限定したことに加え、苦しんでいたオフェンスに改善の兆しが見えた日本大。バイウィーク後の28日には、ハイパワー・オフェンスでリーグ戦単独首位に立った早稲田大に挑むことになる。

ベンチ陣53点&タホリ躍動! 大東文化大、首位日本体育大を91-82で勝利

 

大東文化大が13日、首位の日本体育大を91対82で撃破。最大の勝因は、ベンチから出てくる選手たちで53点を稼いだことだ。

先発センターのアブドゥレイ・トラオレ(中部大第一4年)は試合開始から4分強で2ファウルでベンチに下がると、代わって登場したバラダランタホリ玲依(豊島学院3年)がステップアップした。ドライブからファウルをもらってフリースローを2本とも成功させると、トップの位置から3Pショットを決めてリズムをつかむ。

1Q1分55秒に日本体育大の得点源であるコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(帝京長岡3年)相手にアタックしてフリースローをもらっただけでなく、2ファウルでベンチに下げさせることに成功。「3Pが1本入った時、(ボールを)もらったら2本目も絶対に打とうと思っていました。自分がボールを持つ時間も多かったので責任感を持ちながらプレーしていたんですけど、調子が良かったと思います」と語ったタホリは、ピック&ポップからこの試合2本目の3Pショットを決め、1Qだけで12点とチームに勢いをもたらした。

大東文化大の西尾吉弘コーチはタホリについて、「コネがドロップするとわかっていたので、タホリはそこを意識的にやってくれました。少し外、外になり過ぎている部分もあったから、そこを彼が今後駆け引きをできてきたら、もっと止めにくい存在になって行くのかなと思います」と評価する。

2Qにジブリン・ハッサン・スレイマン(帝京長岡2年)が3本のレイアップ、後半になると秋山朋輝(北陸4年)や廣岡大翔(市立柏4年)が日本体育大の追撃に歯止めをかける3Pを決めたことで、ベンチスコアリングが大きく伸びたのである。

3Qで59対35と24点のリードを奪った後、大東文化大は日本体育大の猛攻によって4Q3分22秒で80対77まで追い上げられた。しかし、和田拓磨(北陸1年)がこの試合4本目の3Pショットを決めたことで悪い流れに歯止めをかけ、最終的には91対82で勝利を手にした。

「チームが若いのでバタバタしてしまうんです。クロージングのところが今の問題というか、そこがなんとかなればそのまま点数を離したまま勝てるんですけど、今後改善しないといけないと思います」とは、試合後の西尾コーチ。試合終盤のゲームコントロールに課題が残っているとはいえ、日本体育大戦での勝利は、大東文化大がバイウィーク後と2巡目に向けて勢いづくきっかけになるかもしれない。

中央大・平原佑真、逆境の青山学院大戦で20点ローテーション定着へ前進

中央大は13日の青山学院戦を前にトラブルが発生し、7人のみで試合に臨まざるを得なかった。3Q序盤まで粘り強くプレーしていたものの、22点を記録した新井翔太(実践学園4年)を軸に攻防両面で試合をコントロールした青山学院大を止められず、61対77で敗れた。

3人が40分間フル出場する中、そのうちの一人だった平原佑真(八王子学園八王子1年)はこの試合でチーム最多となる20点を記録。シュート力を武器に得点を稼いでいた高校時代と違い、青山学院大戦はドライブでアグレッシブに攻めることで存在感を示した。

「今日はこういった形で試合に出られて、ドライブがよかったと思うんですけど、ショットやパスに力が入り過ぎ、決められるところで決められなかったのは反省です。それでも、自分のやりたいプレーができたところもあったので、そこは自信を持って次につなげていきたいです」と試合を振り返る。

平原は1年生ということもあり、ここまでのリーグ戦で10分以上プレーしたのがわずか2試合。一貫した出場機会を得られるローテーション選手に定着できるか否かが問われる立場だけに、青山学院大戦での活躍を飛躍へのきっかけにしたいところ。

荻野大祐コーチは「新人戦の時にやっていたくらい思い切ってやっていいと言ってゲームに入らせたんですけど、積極性は彼の取り柄だと思います。ショット・セレクションで悪いところももちろんあるんですけど、そういう失敗を積み重ねる場としては、今日良かったのかなと思います」と評価。14日の明治大戦でも18点をマークしたこと、故障者が増えているチーム事情やペイントにアタックできる選手が少ない現状を考慮すれば、平原がオータムリーグ2巡目で出場時間を増やす可能性は十分にある。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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