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バスケット ボール コラム 2025年9月8日

【9月10日開催:オータムリーグ展望】オータムリーグ混戦模様 早稲田の快進撃と日体大首位、勢力図はどう動く?

バスケットボールレポート by 青木 崇
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3チームが5勝1敗で並び、7位までが勝率5割以上という混戦に突入したオータムリーグ。開幕からラン&ガン・オフェンスで勢い付いている早稲田大は9月7日、東海大相手に3Qの10分間で36点を奪い、ハーフタイムでの9点差からカムバックして逆転勝ち。

三浦健一(洛南4年)が31点、下山瑛司(中部大第一3年)が40分間フル出場で21点、6アシスト、松本秦(洛南1年)が20点、10リバウンドのダブルダブルと躍動した。9月6日に白鴎大に逆転負けするまで、失点が64以下とディフェンスの強固な東海大から99点を奪った早稲田大のオフェンスは、今後も相手にとって脅威になり続けるに違いない。

明治大はホーム開催の2連戦をいずれも接戦でモノにして5勝1敗。10日の相手は春のトーナメント準決勝で敗れた白鴎大戦は、鬼澤伸太朗(福岡大附属大濠3年)や石川晃希(宇都宮工2年)のビッグマン2人が、モンガ・バンザ・ジョエル(別府溝辺学園4年)のインサイドをいかに抑えるかが重要。塚田大聖(土浦日本大3年)が7日の日本大戦で3P4本を含む14点を記録し、調子を上げてきているのは、明治大にとって好材料だ。

白鴎大は東海大に逆転勝ちした勢いを維持できず、青山学院大に敗れて2勝4敗。東海大戦同様、フィジカルなディフェンスとペイントにアタックし続けるオフェンスで活路を見い出したいところだ。

得失点差とタイブレークで首位に立っている日本体育大は、コネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(帝京長岡3年)が7日の神奈川大戦で25点、26リバウンドとインサイドで強烈な存在感を示している。西部秀馬(東山4年)もリーグ6位の平均14.7点を記録しており、コネとのワンツーパンチは非常に強力。朝田健心(金沢学院3年)が神奈川大戦で9点とベンチスコアラーとして貢献度を上げていることも、日本体育大のオフェンスがより強力になっている一因と言える。

筑波大に21点リードを追いつかれ、延長で惜敗した専修大は、初勝利を目指して日本体育大戦に挑む。3試合連続で2ケタと得点源として活躍の機会が増えている松野遥弥(桜丘4年)を軸に、筑波大戦で21点と奮闘した笠木憂生(八王子学園八王子2年)や15点、5アシストを記録した古山幸聖(桐光学園1年)がオフェンスでの貢献度を増やせば、首位を走る日本体育大を脅かすこともありうる。

白星のない専修大が最下位も、試合ごとにどのチームが勝利しても不思議ではない。オータムリーグはここからさらに順位争いは激化しそうだ。

★注目のカード

早稲田大 対 青山学院大

昨年2部から1部に昇格してきたチーム同士の対戦。ラン&ガン・オフェンスからハイスコアの展開に持ち込みたい早稲田大に対し、青山学院大はペースが落ちるハーフコートの展開に持ち込めるかが、試合の行方を左右するポイントと言える。

東海大に逆転勝ちした早稲田大はキャプテンの岩屋頼(洛南4年)ら、得点機会をクリエイトできる選手が多い。また、ベンチから出てくるポイントガードの下山瑛司(中部大第一3年)は、8月31日の中央大戦で11本を記録するなど、平均7.2アシストがリーグ1位とゲームメークが冴えている。さらに1試合平均13.7本の3P成功は、リバウンドから5人全員で走り切る速攻の完成度の高さを裏付けている。

白鴎大を破って勢いに乗りたい青山学院大としては、ディフェンスで早稲田大をテンポを遅くしたいところ。攻防の切り替えを遅らせることができれば、開幕から好調な堀田の平均8.3本という3P試投数を制限することも可能だ。また、速攻から簡単に失点することを防ぐためにも、青山学院大としてはオフェンシブ・リバウンドに行き過ぎないようにすることも重要になる。

神奈川大 対 大東文化大

神奈川大は7日の日本体育大戦で得点源である山本愛哉(飛龍4年)が4Qで左足首を捻挫。山本が欠場した場合は、今野海輝(上溝4年)と斎藤佑真(藤枝明誠2年)がゲームメークでのステップがほしいところ。得点に関しては、木村祐誠(東北学院4年)と6日の中央大戦で27点と爆発した玉井心(愛知工業大名電2年)がチームを牽引することが求められる。

3日の早稲田大戦で86点を献上した試合を除けば、神奈川大のディフェンスは悪くない。アップテンポなオフェンスを展開する日本体育大を69点に抑えており、大東文化大戦もディフェンスで試合の主導権を握りたいところだ。

一方の大東文化大は、7日に中央大の猛追撃をなんとか振り切り、80対75で逃げ切ってリーグ戦2勝目を手にした。廣岡大翔(市立柏4年)がベンチから出てきて3P4本を含む16点、先発起用された羽澤要(育英1年)も14点とステップアップしたのが大きい。司令塔の塚本智裕(北陸学院4年)が7アシストと、堅実なゲームコントロールで期待に応えている。

神奈川大はフロントラインのサイズが小さいだけに、バラダランタホリ玲依(豊島学院3年)、アブドゥレイ・トラオレ(中部大第一4年)、羽澤でインサイドの攻防で優位に立ちたい。その理由は、ウイングでプレーする中村英司(広島皆実2年)や和田拓磨(北陸1年)が能力を発揮しやすい状況を作ることができるからだ。

互いに2勝4敗で迎えるこの一戦は、今後の浮沈を左右するターニングポイントになりそうだ。

文:青木 崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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