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日本体育大はコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(帝京長岡3年)が22点、16リバウンドとインサイドで存在感を示した。西部秀馬(東山4年)も20点とチームの核がオフェンスを牽引。しかし、21点、5アシストの坂口大和(北陸学院3年)を軸に、5人が2ケタ得点を記録するなどオフェンスの遂行力の高かった中央大に77対80のスコアで敗れた。
一方の中央大は、8月31日に5点差で惜敗した早稲田大戦からの立て直しに成功。カッター勲生(名古屋3年)と山崎紀人(仙台大附属明成4年)がコネに対し、40分間ディフェンスでフィジカルに戦い続けただけでなく、2人合計で20点とオフェンスでの貢献も光った。
日本大は試合序盤こそ東海大と互角に渡り合ったが、ベンチスコアリングで14対43という大差をつけられて54対81の大敗。東海大の厳しいディフェンスになかなか得点できなくなり、3Qで赤間賢人(藤枝明誠2年)に3本の3Pショットを決められるなど、11-0のランで17点差に広げられた時点で勝負あり。1部昇格後初勝利を上げた青山学院大と対戦する6日の試合では、攻防両面で遂行力を上げる必要がある。
日本大に快勝した東海大は3連勝。明治大との後半からディフェンスの質が非常に高く、4試合で最も失点が多かったのが筑波大戦の64点だった。入野貴幸コーチは佐藤友(東山2年)について、日本大の得点源である新井楽人(沼津中央4年)に対するディフェンスを高く評価。控えのビッグマンである久朗津広野(東海大付属札幌4年)も、ハッスルプレーの連続でチームを活気づけている。6日の白鴎大戦は、東海大が質の高いゲームが継続できるか否かを知る機会になるだろう。
4試合を終えた時点で台風の目になっているのが、開幕戦で白鴎大に快勝した早稲田大だ。3日の神奈川大戦では1Qで31点を奪って主導権を握ると、3Q途中で3点差と詰め寄られた後に28−0のランで一気に引き離して勝利している。アップテンポな展開からコートにいる5人全員が3Pショットを決められるオフェンスは、相手ディフェンスからすると非常に厄介。神奈川大戦も14本の3Pショットを決めていた。今週末、大東文化大と東海大相手に3Pショットの爆発が見られるか注目だ。
★注目のカード
白鴎大対東海大(9月6日)
3日の大東文化大戦で競り勝っての初白星を手にした白鴎大が、3連勝中の東海大に挑む。佐藤涼成(福岡第一4年)の戦列復帰は当日までわからないが、佐伯崚介(土浦日本大4年)が17点、八重樫ショーン龍(仙台大附属明成3年)が16点というステップアップは、白鴎大にとって自信を取り戻す大きなプラスになる。
東海大は4試合の平均失点が57.3とディフェンスの強いチーム。仮に佐藤が復帰しても長い時間プレーすると想定しにくいことを考慮すれば、佐伯、佐古竜誠(呉港4年)、南澤空(実践学園2年)というガード陣の出来が勝敗を左右するだろう。加えて、八重樫と小川瑛次郎(羽黒2年)のシューター陣が東海大の脅威になるために、彼らが質の高いゲームメークをする必要がある。
明治大対日本大(9月7日)
明治大は3日の筑波大戦で針間大知(福岡大附属大濠4年)をケガで欠いたものの、先発で起用された湧川裕斗(福岡大附属大濠1年)がチーム最多となる15点を記録してその穴をカバーした。1Qから2ケタのリードを奪うなどディフェンスも固く、筑波大を40点に抑え込んで23点差の大勝。3勝1敗と好スタートを切った明治大は、春のトーナメント3位決定戦に続き、日本大撃破を狙う。
一方の日本大は東海大に完敗し、初黒星を喫した。昨年のインカレ制覇に貢献した新井や泉登翔(福岡大附属大濠4年)らタレント揃いのチームだが、4試合の平均得点が61.5点、オータムリーグ全体で9位とオフェンス面で苦戦中。新井、泉、奥浜貫太(興南4年)、山田哲汰(白樺学園3年)という主力たちが、そろそろ2ケタ得点で揃い踏みする試合があっても不思議ではない。
そんな状況でも、日本大は3勝がいずれも7点差以内と接戦で強さを発揮している。ディフェンスの質が上がってきた明治大に対し、東海大戦で54点に抑えられたオフェンスをどう立て直すかが、勝負のカギになる。
文:青木 崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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