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バスケット ボール コラム 2025年9月1日

【8月30〜31日開催:オータムリーグ・レポート】坂本康成が筑波大を牽引。フィジカル強化で存在感増す

バスケットボールレポート by 青木 崇
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筑波大入学後の2年間とU19ワールドカップに出場した時の坂本康成(中部大第一3年)は、3Pショットとディフェンスで貢献する3&Dの選手だった。しかし、オータムリーグではアグレッシブなドライブで攻める機会が増えるなど、オールラウンダーとして変貌しつつある。

「ウイングでは(プロになった星川)開聖と(4年生の福田)健人がいないので、ペイントにアタックする人がチームの中で少なくなる。だから、自分がその役割をやりつつ、3Pも狙えるプレーヤーになったらと思っていました」

そう語る坂本は、8月27日の大東文化大戦でチーム最多の19点を記録して勝利に貢献。30日の東海大戦は1Qで2つのファウルを吹かれてリズムを崩しながらも、21分40秒間で10点を奪った。東海大戦を3点差で落として悔しい思いをした後に迎えた31日の青山学院大戦、坂本はティップオフ直後からアグレッシブに攻め続け、前半で18点と筑波大のオフェンスを牽引する。後半は得点のペースが落ちたとはいえ、最終的に22点、12リバウンドのダブルダブルを達成。筑波大の仲澤翔太コーチは、「いいマインドセットに試合に入ってくれた」と、勝利の原動力になった坂本を称賛した。

坂本が春先から大きく変化した要因のひとつがフィジカル強化だ。ウエイトトレーニングで体重を82kgから10kg増やし、よりコンタクトに強くなった。194cmという高さに加え、「フィジカルが強くなった分、ペイントに入ってからコンタクトしていける」と本人も手応えを語る。青学大戦では東海大戦での反省を踏まえ、プレーの選択に幅を持たせることができた。

「昨日(東海大戦)はペイントアタックしか考えていなくて、中が狭くなっても外に出せなかった。今日はそこをしっかり見ながらドライブできたし、捌ける場面ではパスを出し、自分で行ける場面ではフィニッシュできたのでよかったと思います」

昨年の筑波大は開幕4連敗と出遅れ、最終的に7勝15敗の8位に沈んだ。しかし、今年は坂本の活躍もあり、ここまで2勝1敗と好スタートを切っている。9月3日に対戦する明治大戦には、U19ワールドカップで共に戦った武藤俊太朗(開志国際3年)をはじめ、質の高いウイング陣が控える。坂本が大東文化大戦や青学大戦のようなパフォーマンスを継続できるかどうかは、筑波大がオータムリーグで勝ち星を伸ばすためのカギとなりそうだ。

石口が前半22点と爆発!中央大が白鴎大を撃破

日本大との開幕戦で惜しくも敗れた中央大は、8月30日の白鴎大戦で71対58と快勝し、オータムリーグ初勝利。大黒柱の佐藤涼成(福岡第一4年)が体調不良で欠場していたとはいえ、中央大にとって大きな自信になった。

1Qは一進一退の攻防だったが、2QになってU17ワールドカップに出場した経験のあるガード、石口直(東海大付属諏訪3年)に火がついた。5点を追う2Q中盤で2本連続で3Pショットを決めると、3分9秒には右ウイングからファウルをされながら3Pショットを決める4点プレーで30対28と逆転に成功。その後もドライブからのフローター、ハーフタイム直前にジャンプショットを決めるなど、22点と爆発した前半を次のように振り返る。

「チームのルールというか、動きをなぞって徹底することをずっと意識していたので、そんな中みんなで作ったショットなので、本当にうれしかったです」

1Q途中で高山鈴琉(東海大付属諏訪3年)が右足首を捻挫して離脱した後に石口がステップアップしたことは、中央大が主導権を握るうえで大きな意味があった。後半は厳しいマークに直面してボールを手にする機会が減ったものの、宮内柊人(土浦日本大4年)がゲームを組み立て、島崎輝(福岡大附属大濠4年)が後半だけで9点と貢献。山崎紀人(仙台大附属明成4年)とカッター勲生(名古屋3年)が、フィジカルの強いモンガ・バンザ・ジョエル(別府溝辺学園4年)ジョエルへの対応を含めてフィジカル面で粘ったことが、白鴎大を58点に抑える要因になった。

白鴎大、最大13点リードを守れず開幕3連敗

佐藤の離脱が影響しているとはいえ、白鴎大が開幕3連敗を喫するとはだれが予想できただろうか? 8月31日の神奈川大戦は、モンガのアグレッシブなインサイドゲームが起点となり、ハーフタイムで8点のリードを奪うなど試合の主導権を握った。

3Q序盤にモンガがリバウンドを奪うと、そのままボールをプッシュしてのフィニッシュして43対30。白鴎大はこの試合最大となる13点差をつけた。しかし、山本愛哉(飛龍4年)の3Pショットをきっかけに神奈川大の勢いを止められず、14連続得点で逆転されてしまう。

3Q終盤にも斎藤佑真(藤枝明誠2年)と玉井心(愛知工業大名電2年)の2人に3Pショット3本を決められた白鴎大は、4Qも開始から5分強で神奈川大に11?0のランを許して70対62で敗戦。「僕たちにとっては試練です」とロイ優太郎(習志野2年)が語ったように、佐藤の不在が改めて大きく影響した一戦となった。

 

文:青木 崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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