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バスケット ボール コラム 2025年8月12日

【日本体育大】ディフェンスとハーフコート・オフェンスの質を上げることが課題とわかったWUBS

バスケットボールレポート by 青木 崇
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スプリングトーナメントが3連覇、オータムリーグでも昨年優勝した日本体育大。昨年に続いて2度目の出場WORLD UNIVERSITY BASKETBALL SERIES(WUBS)では、初戦でフィジカルの強いシドニー大に勝利した。しかし、準決勝の高麗大戦は試合序盤で主導権を握りながら、後半に逆転されての黒星。最終日に学生選抜を破り、3位で大会を終えた。

日本体育大のコネ・ボウゴウジィディットハメード

日本体育大は学生選抜戦を除くと、持ち味であるアップテンポな展開に持ち込むことができなかった。留学生のコネ・ボウゴウジィディットハメードが、207cmの身長と腕の長さを活かしてインサイドの得点源として計算できる。シドニー大戦で23点、14リバウンド、高麗大戦も24点、22リバウンドのダブルダブルを記録したことでも明らかだ。しかし、後半で25点に抑えられた高麗大戦では、得意の速攻になかなか持ち込めなかった。

「自分たちの強みである6秒オフェンスを狙おうというところでゲームに入っていったのですが、そういう時間もありましたけど、なかなか自分たちの流れに持っていけない苦しい展開が続いたと感じています」

こう語る月岡熙のゲームメークからハーフコート・オフェンスを遂行しようとしたが、高麗大の厳しいディフェンスも影響してボールと選手の動きが停滞。コネ以外のポジションで身長のアドバンテージがないためにいい形でショットを打てず、3Pは20本中2本成功に終わった。藤田将弘コーチは試合を次のように振り返る。

「元々ハイスコアなゲーム展開になることはないと思っていたので、70点台のゲームで我々が目指す80点を取れれば勝機はありました。ディフェンスはうまくやっていたと思う」

高麗大戦における日本体育大の誤算は、シューティングガードの石川響太郎が試投数7本で無得点に終わったこと。当たり出すと止まらないシュート力を持つ石川だが、リズムに乗れないとそのまま試合が進んでしまうという弱点がある。もちろん、オールラウンドな能力を持つ小澤飛悠が、プロ転向でチームを去ったことによる戦力ダウンは否めない。その穴は月岡や西部秀馬の4年生を中心にチーム全体でカバーしなければならないが、オータムリーグの戦いを通じてハーフコート・オフェンスの遂行力で上げる必要がある。ただし、月岡はディフェンスの強化が重要と強調する。

「ハーフコートのオフェンスもそうなんですけど、やはりディフェンスの部分で個の力とか相手の外のシュートに対し、どう守っていくかというのを考えたうえでオフェンスが成り立っていくと思っています。まずはハーフコートのオフェンスよりもディフェンスを強化して、そこから自分たちの流れに持っていく形です。この負けを次につなげていきたいと思います」

日本体育大は白鴎大とともに、8月18日から中国で開催されるアジアン・ユニバーシティ・バスケットボール・リーグに参戦。WUBSに出場した台湾の国立政治大との対戦が控えており、ディフェンスとハーフコートの質を高めることと、オータムリーグに向けての準備としては絶好の機会と言えるだろう。

文:青木 崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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