人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

バスケット ボール コラム 2025年7月15日

【明治大・石川晃希】留学生を相手にしてもフィジカルの強さで対抗できる自信あり

バスケットボールコラム by 青木 崇
  • Line
存在感を発揮した石川晃希

存在感を発揮した石川晃希

ここ数年で強豪高校の選手が続々と入部し始めている明治大は、春の関東トーナメントと今回の新人インカレで3位という結果を出した。190cm前後で複数のポジションをこなせる選手が揃う中で、石川晃希(2年・宇都宮工)の存在はチームがより強くなるために欠かせない存在になりつつある。

192cmという身長は、フロントラインでプレーするという点を考えるとサイズで不利だ。しかし、石川は体重が93kgあり、相手とフィジカルに当たり合うことをまったく嫌がらない。高校時代はパワーで圧倒することも多く、2022年のウインターカップの能代科学技術戦で28点、10リバウンド、豊見城戦で22点、13リバウンド、中部大第一戦で16点、11リバウンドと3試合連続でダブルダブルを記録した。

2024年春にはU18日本代表としてドイツ遠征に参戦し、世界レベルを体感した石川だったが、ひざの大ケガに見舞われてしまう。明治大入学後には体を動かせるようになっていたが、新人インカレでチームを指揮した田中智也コーチによると、1年生のシーズンは外から試合を見て学ばせることにしたという。

1年以上実戦から離れたが、復帰後の石川は間違いなく明治大に欠かせない存在であることを証明した。ドイツ遠征で世界の高さとフィジカルを体感したことは、留学生とのマッチアップでも活かされていた。3位決定戦の京都産業大戦でソロモン・レイモンドとマッチアップした石川だが、11cmの身長差があってもポストアップで簡単に押し込まれることはあまりなく、「フィジカルは全然負けていなかった」と話したように、簡単に得点させなかった。京都産業大戦で10点、11リバウンドのダブルダブルで勝利に貢献した石川は、留学生とフィジカルに戦うことを好むが、白鴎大のモンガ・バンザ・ジョエルだけは別格だという。

「やっぱり自分の中では、スプリングの時にモンガ選手と当たった時、本当に怖いと思ってしまうくらいだったので、そこに負けないくらいの身体を作っていきたいです」

新人インカレの5試合で平均20.4点、FG成功率54.2%、9.8リバウンドのスタッツを残した石川は、明治大が3位になる原動力になったことが決め手となって優秀選手賞に選出。ハードワーク、ハッスル、エナジーという数字に出ない部分での貢献度も高いことでも、明治大がオータムリーグやインカレで成果を出すために非常に重要な選手だ。田中コーチは石川をこう評価する。

「結構我慢できるようになったと思います。新人戦の白鴎大戦でも序盤で自分の感情コントロールが我慢できなくてファウルがかさんでしまい、大きく離されたというシーンがあったんですけど、昨日(白鴎大との準決勝)も今日(京都産業大との3位決定戦)も2つになった後にファウルをせず、身体を張って守り切るというのはよかった。精神面で大きな成長があったと思います」

チームとして新人インカレ3位という結果を出したが、石川自身はうれしさよりも悔しさが残る大会だったという。それは3位以上の成績になっていないということに対してであり、もっと貢献して結果を出したいという強い思いの表れであり、オータムリーグに向けては「確実に一戦一戦に目を向けていくというのが大事だと思います」と語る。

オータムリーグではモンガを筆頭に、コネ ボウゴウジィ ディット ハメード(日本体育大)、ムスタファ・ンバアイ(東海大)といったビッグマンたちとマッチアップすることになる石川。鬼澤伸太朗(3年・福岡大附属大濠)、山岸優介(4年・洛南)、フリッシュ・ニコラス聖(2年・開志国際)らとインサイドで奮闘し続けることは、今年の明治大が大きな成果を出すために欠かせない。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
バスケット ボールを応援しよう!

バスケット ボールの放送・配信ページへ