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バスケット ボール コラム 2024年8月2日

インターハイの前半でぜひ注目したい好カード

バスケットボールレポート by 青木 崇
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●男子

 

強豪校の実力が例年以上に拮抗している男子は、ベスト8に進出すればどのチームにも優勝のチャンスがあるだろう。そんな状況で迎えるインターハイの前半で注目の対戦は以下の通り。

【東海大付属諏訪×日本航空(1回戦)】
東海大付属諏訪は、ベスト8に入る可能性を秘めたチームを毎年作ってきた全国大会の常連。インターハイ2連覇を目指す日本航空の大黒柱、オルワペルミ・ジェラマイアをいかにスローダウンさせられるかが勝利を手にするために欠かせない。日本航空は、大道一歩が司令塔としてジェラマイア以外の選手をステップアップさせるゲームメイクができるかが、主導権を握るうえでのカギになるだろう。

【北陸学院x正智深谷(1回戦)】
北陸学院はアーロン・リビングストンが留学生として加わり、190cm以上の選手が常に2人いるラインナップを組めるようになった。正智深谷は関東大会で土浦日本大に勝利するなど、サイズのあるチームとの戦い方を理解していることは明らか。北陸学院は持ち味であるセット・オフェンスをしっかり遂行し、堅実なディフェンスで正智深谷のペースにさせないことがカギ。

【延岡学園×和歌山南陵(1回戦)】
部員が6人ながらも和歌山県予選を制し、近畿大会でもベスト4進出を果たした和歌山南陵。身体能力の高い留学生のアリュウ・イドリス・アブバカの得点力と、二宮有志のゲームメイクが成功へのカギを握る。延岡学園はディフェンスでプレッシャーをかけ続けることで、和歌山南陵の体力を消耗させたいところ。昨年のチームからの主力である195cmの内田悠介が、ミスマッチで優位に立てる展開に持ち込めるかも、試合の行方を左右する要素の一つになるだろう。

●女子

 

この3年で女子高校バスケットボール界を牽引する京都精華学園に対し、どのチームが脅威となるのか? 女王へチャレンジする機会を得るための戦いがかなり白熱すると思われる中で、以下の3試合を注目のカードとしてリストアップする。

【聖和学園×大阪薫英女学院(2回戦)】
試合ごとに戦略を変えてくる大阪薫英女学院に対し、昨年のウインターカップでベスト8進出を経験した選手が多い聖和学園は、ゲーム中での対応、修正力が試される。オールラウンダーの阿部友愛とインサイドの得点となる内田理香がチームを牽引し、ガード陣がオープンの3Pショットを決められると、主導権を握ることができる。大阪薫英女学院はフロントラインがディフェンスで奮闘することと、1年生の司令塔杉山ももの活躍が勝利に欠かせない。

【昭和学院×聖カタリナ学園(2回戦)】
両チームともガードの出来が勝敗を左右することになりそう。昭和学院としては、ガード陣がU17代表でワールドカップを経験した180cmの山下笑伶奈を活かせるかが重要。山下の存在を理由にリバウンド争いでも優位に立てる可能性が高い。一方の聖カタリナ学園は、激しくプレッシャーをかけるディフェンスでリズムを掴みたいところ。勝利へのカギは、ボールを活発に動かすオフェンスで3Pショットを数多く決めることだろう。

【京都精華学園×桜花学園(3回戦)】
事実上の決勝戦と見られてもおかしくないが、今年は桜花学園がノーシードになったため、3回戦で対戦することが濃厚。京都精華学園は昨年のスターターである橋本芽衣と桃井優を軸に、2人の留学生がインサイドで仕事ができると強さを増す。桜花学園は深津唯生と白石弥桜のフロントラインがファウルトラブルを回避し、インサイドで互角に渡り合えれば十分に勝機あり。ただし、勝敗を左右するのは、下級生が多いガード陣の出来次第か。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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