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本命不在の激戦と予想されている2024年のインターハイ。国際大会や世界レベルのキャンプの参加経験、能力の高い留学生など、今年の高校男子バスケットボール界で注目しておきたい選手を紹介する。
渡邉伶音(福岡大附属大濠3年、206cm)
2022年のU17、昨年のU19とアンダーカテゴリーのワールドカップで世界レベルを経験。U22代表としてウィリアム・ジョーンズカップに出場し、チャイニーズ・タイペイ(青)戦で13点、14リバウンドのダブルダブルを記録している。ポストプレーがレベルアップしていることに加え、3Pやドライブで得点できるのが強み。地元での優勝に期待がかかるチームを攻防両面で牽引できるかに注目。
瀬川琉久(東山3年、184cm)
高校3年生の世代ではNo.1のガードで、高い得点能力とチームメイトを活かせるオフェンスが魅力。今年になってからバスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ、アルバート・シュバイツァー・トーナメント、NBAアカデミーゲームに参加するなど世界レベルでプレーする機会を得た。東山が昨年成し遂げられなかったインターハイを制覇するためには、瀬川が肝心な局面でビッグショットを決められるかにかかっている。
オルワペルミ・ジェラマイア(日本航空3年、200cm)
身体能力の高さでは、過去の留学生を含めてもトップクラス。昨年のインターハイ制覇の原動力となり、開志国際を倒した準決勝では21点、29リバウンド、12アシスト、6ブロックショットのトリプルダブルを達成するなど、オールラウンドなプレーができる。30点、20リバウンド以上のダブルダブルが普通に期待できるが、真の大黒柱としてチームを2連覇に導けるか…。
平良宗龍(開志国際3年、183cm)
アグレッシブに得点を狙いに行くガードで、2022年に開志国際がウインターカップを制した時、1年生ながら決勝戦で4本の3Pを含む14点を奪った。U18代表として出場したアルバート・シュバイツァー・トーナメントで苦戦を強いられたが、U18ドイツ戦で10点を記録。国際経験を積んだ後に臨むインターハイでは、シュート力がより進化したスコアラーとしてチームを牽引することが期待される。
十返翔里(八王子3年、192cm)
U18代表としてアルバート・シュバイツァー・トーナメントに出場し、エジプト戦で2本の3Pを決めるなど13点を記録。国際経験を積んだ後に臨んだ関東大会では、準決勝の正智深谷戦で42点、決勝の日本航空戦で35点と爆発し、八王子の優勝に大きく貢献している。アグレッシブなドライブや3Pショットなど、得点パターンが豊富。ピック&ロールでオフェンスの起点になれるのも強み。
和田拓磨(北陸3年、190cm)
U18代表としてアルバート・シュバイツァー・トーナメントに出場し、トルコ戦で7本の3P成功を含む24点と活躍。平均9.9点は瀬川琉久に次いでチーム2位だった。2年生の時からチームの中心選手になっているが、1回戦敗退となった昨年のウインターカップでは、八王子相手に19本中4本のFG成功で10点と悔しい結果に終わった。インターハイではスコアラーとして成長し、チームを勝利に導くことができるかに注目。
八田滉仁(福岡第一3年、181cm)
昨年のウインターカップでは、東山に逆転勝ちした準々決勝で14点を奪うなど、重要なベンチプレーヤーとして福岡第一の優勝に貢献。井手口孝コーチが1対1の強さはチームNo.1と言うくらい、ディフェンスのいい選手だ。ケガで離脱する時期もあったが、今年はキャプテンとして持ち味のディフェンスだけでなく、得点面での貢献度アップに期待。
金山颯(尽誠学園2年、178cm)
B3香川ファイブアローズの特別指定選手としてプロレベルを経験しているガードで、昨年のインターハイでは中部大第一戦で1年生ながら29点、10リバウンド、10アシストのトリプルダブルを達成している。試合を支配できるスコアリングガードであると同時に、ゲームの状況をしっかり判断できる司令塔でもある。尽誠学園の持ち味であるタフなディフェンスを牽引するという意味でも、チームの大黒柱だ。
エブナ・フェイバー(美濃加茂3年、203cm)
フィジカルの強さと跳躍力を兼備したセンターで、豪快なダンクなどインサイドの得点源として美濃加茂を牽引する。また、ウイングから1対1でアタックしてのフィニッシュや、ピック&ポップから3Pショットを決められるなど、インサイドだけで強みを発揮するタイプではない。高さだけでなく、機動力をディフェンスで活かせることも、多くの留学生ビッグマンとは違う。
ボヌ・ロードプリンス・チノンソ(藤枝明誠3年、208cm)
藤枝明誠がウインターカップで2年連続の3位となる要因となったビッグマン。東海大会の準々決勝で右肩を故障して準決勝と決勝を欠場したが、208cmの高さと長い腕を武器に、攻防両面でペイント内をコントロールできる選手。オフェンスのスキルは発展途上だが、リバウンドやブロックショットなど、ディフェンスで相手に脅威を与えることができる。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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