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バスケット ボール コラム 2023年12月25日

【県立足羽高等学校】2回戦で44点と大爆発した平野里奈は、札幌山の手戦の悔しさを糧にチームの大黒柱への道のりを歩む | 高校バスケ ウインターカップ2023

ウインターカップコラム by 青木 崇
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平野里奈(県立足羽高等学校)

平野里奈(県立足羽高等学校)

昨年の準優勝校で夏のインターハイでもベスト4という強豪校の札幌山の手相手に、足羽は4Q残り1分13秒で5点をリード。2年生ながらチームの大黒柱であり、2回戦の和歌山信愛女戦で44点の大活躍を見せていた平野里奈は、3Q6分23秒で4つとファウルトラブルに苦しみながらも、持ち味のドライブでフィニッシュしたことで、この試合14点目を記録する。

しかし、札幌山の手の厳しいプレッシャー・ディフェンスでターンオーバーを犯してしまった足羽は、残り43秒に追いつかれてしまう。延長に入ると同点の3Pショットを決めた札幌山の手の大山瑚南菜を止める術がなく、5分間で12点を奪われたことがダメージとなり、79対94のスコアで3回戦敗退となった。

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平野はファウルアウトこそ回避したものの、26分34秒間のプレーで14点。得意のドライブが炸裂する場面もあったものの、フィールドゴールが18本中6本とリズムをつかめなかった。試合後は敗戦の責任を一人で背負うかのように、悔し涙が止まらない中で試合を試合を振り返った。

「今日の試合が自分にとって本当の戦いという感じで臨んだんですけど、スターターで出させてもらって一番コートに立っていなければダメな存在だし、得点で貢献しないといけないところを自分のファウルトラブルで責任放棄してしまいました。プレー面も自分が決めなければいけないところで決められなくて、まだまだ自分は全国で戦える実力じゃないと痛感しました」

満田高広コーチがドライブからのジャンプショットで得点を量産できると評価しているように、平野は左へのドライブに行く一歩目が非常に早い。マッチアップしていた大山をあっさり抜き去ってレイアップで得点したプレーは、日本の高校生だとなかなか止められないレベルと言っていいくらいだ。

全国で戦えるレベルでないという言葉を残した平野だが、1、2回戦で発揮した高い得点能力は、インターハイ以降に成長した証と言える。今後への期待するところとして満田コーチは、「(ドライブは)彼女の大きな武器なのでもっと磨きをかけて、あとはドライブからの判断であったりとか、そこからのバリエーション増やしていくのが今後の課題」と話す。平野には5本の3Pを含む21点を記録した竹下りの、17リバウンドを奪った檜物夏奈という同級生と一緒に、来年のウインターカップで今回の悔しさを晴らすチャンスがある。

「3回戦まで勝ち上がった経験であったり、(ここで)負けた経験を今出ていなった子たちにも伝えて、全国で戦うために今日得た刺激を広めたいです」

インターハイでの敗戦以降、より責任感を持ってプレーするようになった平野は、みんなから頼りにされる本物の大黒柱となってこの舞台に帰ってくるつもりだ。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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