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益子拓己(拓殖大4年、189cm/SF/祐誠高校出身)
高校時代は福岡県でベスト4が最高で、全国大会を経験できなかった益子拓己。バスケットボールを本格的にやるのは高校が最後というつもりでいたが、池内泰明コーチとの出会いで拓殖大に入学するとメキメキ実力を上げていき、4年生になるとキャプテンになった。益子はハードワークをハードワークと感じさせない元気溌剌な選手であり、どんな状況でもポジティブな姿勢を失うことなく、チームメイトに声を出し続けることができる拓殖大に欠かせないリーダーだ。大学4年間で大きく飛躍した益子に、10月28日の専修大戦後に聞いた内容をここで紹介しよう。
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配信期間 : 2022年11月10日午後3:55 ~ 2022年11月10日午後9:00
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配信期間 : 2022年11月11日午後2:55 ~ 2022年11月11日午後8:00
Q 自己紹介からお願いします。
「拓殖大学42番の益子拓己です」
Q オータムリーグ、ここまでの戦いぶりをちょっと振り返ってもらっていいですか?
「序盤は結構負け越していましたが、前半戦はいい形で折り返したんです。なかなか勝ちのつかない中、チームで考えながらやっていくことで、徐々にいい方向に向かってるのかなっていうのは感じます」
Q オータムリーグを通じて、チームの成長で一番手応えを感じているところは?
「やっぱり全員が点を取りに行くっていう意識が徐々に増えてきました。そういう一人一人の意識があるからこそ、いろいろな人が点を取れるようになり、役割をみんながこなしていけるようになったのかなと思います」
Q 自分の中で成長していると思える部分は?
「やっぱり去年とは違い、キャプテンをやらせてもらってチームでも得点を取っていかなきゃいけない役割なので、そう言った面では点の取り方だったりとか、相手との駆け引きの仕方っていうのは、ちょっとずつ学んで成長しているかなと思います」
Q 今言ったことが個人としてレベルアップしたい部分でしょうか?
「そうですね。自分としてはもうちょっと得点のバリエーションを増やしたいですし、相手との駆け引きももう少しうまくできるかなと思います」
Q 自分の中で最大の武器は何だと思いますか?
「3Pポイントですね」
Q 立て続けに成功させた前半のようなプレーが後半でも続いたらっていうことですか?
「そうです。やっぱりプレッシャーをかけてくると思います、あれだけ前半入れば…。その中でも(ディフェンスを)振り切る力だったり、(パスが)回ってきた1本をしっかり決め切るというメンタルは、もうちょっとつけていきたいなと思います」
Q すごくリーダーシップを発揮していますが、今のようにできるようになった理由やきっかけになったことはありますか?
「難しいですけど、元々自分のスタイルがいろいろ声を出したりとか、何か味方の気分を上げるというか、気持ちを上げる風にやっていたので、特にリーダーシップをとろうというのは特にはないかなと思っています。もちろん、流れが悪いときはキャプテンとして声を出すというのを意識してるんですけど、それ以外では特に自分のスタイルを貫いているという感じですね」
Q 自分が声を出し続けることは、チームメイトじゃなくて自分自身へのモチベーションを上げるいう意味もありますか?
「やっぱり自分のモチベーションになりますね。そこが自分のスタイルだなと思っています」
Q 3x3(U23ワールドカップ)で海外遠征に行きましたが、そこで自身が得たものは?
「やっぱり海外の選手とやると身長差だったり、フィジカルの差というのを感じて、(ショットを)打てる局面で打てなかったりとか、(ゴールへのアタックが)行けるのにブロックされるという日本だと感じられないプレッシャーを味わうことができました。そこはステップだったり、体の使い方っていうのを学びました」
Q いい意味で新たなモチベーションなりましたか?
「やっぱり5対5だけじゃなく、3対3でもそういう舞台で活躍できるということでは、もうちょっと自分を磨かなきゃいけないところが増えたなというモチベーションにはなります」
Q どんな高校時代を過ごしていましたか?
「高校時代元々強いチームではなかったんです。先程もリーダーシップの話をしましたけど、いろいろな人とリーダーシップをとりながら、九州大会に行きたいっていう目標がありました。どうしても福岡県でベスト4に入るっていう目標で、チームでみんなで鼓舞してやっていました。ベスト4に行くようなチームじゃなかったんですけど、なんとかみんなで頑張りながらっていう感じでやっとベスト4に入ったという感じです」
Q 福岡第一高校や福岡大附属大濠高校と対戦するのはなかなか大変だったと思いますが、今は彼らを相手にオータムリーグの舞台で戦えていることをどう感じてますか?
「やっぱり高校ではボコボコにされてて、手も足も出ないようなゲームをしていたんです。大学に来てからいろんなことを学び、いろんな選手とやっていく中で自分の成長もそうですけど、上のカテゴリーで慣れたことによって高校で通用しなかった選手相手に大学で通用しているというのは自分でもうれしいですし、そこでもっとやっつけたいっていう気持ち、モチベーションでやっています」
Q 祐誠高校から拓殖大に行くわけですが、やはり池内コーチの存在がすべてと思っていいのでしょうか?
「そうですね。誘っていただいたので、もちろん池内さんのおかげでもあります。同級生がやっぱり切磋琢磨して一緒に自主練をしてくれたりだとか、マネジャーがリバウンドしてくれたりとかというのもあるので、自分だけじゃないなとは思ってます」
Q 他の記事でバスケットボールは高校で終わりにするつもりだったとありましたが、そこから変化した一番の理由は?
「もうなんか来てしまったなという感じでした。関東がすごいところっていうのは知っていましたけど、高校で止めると思っていたメンタルの人が大学に入ってやれるところじゃないと思いました。“来たからにはもうやるしかない。4年間を無駄にしたくない”というのがあったので、自分が1年生のときの4年生だった多田武史(現秋田ノーザンハピネッツ)さんを見て、シューターはこういうふうにあるんだっていうのを学べたので、それを見習ってシューティングしてました」
Q 今までのバスケットボール・キャリアで最も影響を与えてくれた人、もしくは言葉とかありますか。
「バスケの中でですか? やっぱりお父さんですかね。あんまり選手としての姿を見たわけじゃないんですけど、ミニバスのときにコーチとして指導していただいていました。やっぱり自分の声を出すっていうスタイルだったりとか、一生懸命やるっていうスタイルはお父さん(悟さん:順天堂大出身)のスタイルなのかというか、教わったスタイルで一番大きいのかなと思いますね」
Q 過去2年じゃコロナでちょっとなかなかゲームできない状況だったんですけど、オータムリーグが過密日程であっても、ゲームができる幸せとのはやはりすごく実感できますか?
「そうですね。やってるときはきついですけど、4年生は残り10試合ぐらいしかない中で、これだけ(多くの)試合をさせていただいてるというのは、本当にありがたく思っています」
Q インカレに出たら何を成し遂げたいと思いますか?
「チームとしてはやっぱり勝ち上がって、どんどん上を倒していきたいってのはあるんですけど、個人的にはやっぱり3ポイントだったりとか、得点の面でチームを引っ張っていけたらなと思っています」
Q 先程多田選手の名前出てきましたけど、他に映像とかよく見て参考にしてる選手はいますか?
「特にシュートに関して参考にしている選手とかはいないなと思います」
Q 特に何かこの人とか注目しないで、映像はどっちかと言えば俯瞰して見てる感じですか?
「そうですね。試合とかも前に比べると今はすごい見るんですけど、どちらかと言うとチーム内で自分のポジションで試合に出ている選手を見て、この人より練習しようとか、この人よりハードワークしようという風にずっとやっていたので、動画よりもチームメイトですね」
Q 自分たちを見ることで学び、それを練習で生かし、そこから試合へというメンタリティのほうが強いですか?
「そうですね。やっぱりチーム内での競争、それがないと試合に出られないです。そこは蹴落とすじゃないですけど、切磋琢磨するという意識はありました」
Q そういったことを考えると、今の拓殖大学はいい環境であると思えますか?
「やっぱりいろいろな選手、能力が高い選手だったり、シュートが入る選手がたくさんいるので、後輩はそういう選手をいろいろ見習って、“やっぱり負けないぞ”っていう気持ちがあれば、もっと強くなるかなと思います」
Q 益子選手は高校時代そんな目立った存在ではなかったとしても、関東の1部でやれるということを示していると思います。今の中学生や高校生に対し、なかなかチャンスがない現状だけど、何とかしたいと思っている子たちに何かを伝えるとしたら、どんなことでしょうか?
「やっぱり、今自分が所属しているチームでだれよりもハードワークする。ハードワークというのはディフェンスだけじゃなくて、シュートもそうですし、自分がチームで求められている役割をだれよりもハードワークして徹底的にそこを追求していけば、中学校だったら中学校で結果が出なくても高校で結果が出たりとか、何年か越しに絶対結果が出ると思うので、自分の武器をどんどん磨くのは一つかなと思います」
Q 自信の積み重ねがハードワークに繋がってるっていうことですね?
「そうですね」
Q 自信を得るメンタリティというのは、その明るさといったところも大事ですか?
「やっぱり元気よくやるっていうのもそうですけど、僕はバスケットを楽しくてやっています。シーティングしなきゃいけないっていう気持ちよりも、“シューティングしに行きたいな、今シュートを打ちたいな、練習したいな、バスケしたいな”っていう気持ちでやればやるほどだと思うんです」
Q まだまだワクワク感がすごいバスケ選手としてあるってことですね?
「そうです」
Q この24時間でちょっとだけハッピーだったこと、何かありますか。
「ハッピーだったことですか? 難しいな。朝早起きできたことですかね。なかなか早起きできないので、試合が遅くても早起きしてちょっと散歩に行って、それができたことですかね」
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益子拓己(拓殖大4年 189cm/SF/祐誠高校出身)| 第98回関東大学バスケットボールリーグ戦 出場選手インタビュー
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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