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バスケット ボール コラム 2022年9月26日

全文公開! オータムリーグ出場選手インタビュー:関屋心(白鴎大4年 179cm/PG/飛龍高校出身)

バスケットボールレポート by 青木 崇
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関屋心(白鴎大4年 179cm/PG/飛龍高校出身)

関屋心(白鴎大4年 179cm/PG/飛龍高校出身)

負けず嫌いから来る強気なプレーをし続けることで、4年生となった関屋心は白鴎大を牽引する覚悟ができている。肝心な局面でのビッグショットを決めるだけでなく、カッとなりやすかった性格も改善され、メンタル面でのタフさを増している。怒りをモチベーションにして戦うタイプだったが、網野友雄コーチの下でプレーし続けるうちに、冷静さを身につけてチームを最優先に考えられる選手へと成長。インカレ2連覇という大きな目標に向かって、関屋は前進し続けている。 (9月20日取材)

Q リーグ戦1巡目を9勝3敗の成績で終えました。ここまでの戦いを振り返ってみての印象を話していただけますか?
「勝てるところで足が動かず、勝ててないというのがありました。勝てないときは全然プレッシャーがかかってなかったり、最初から試合の前からマインドがちょっと、勝てるだろうなっていうところが、みんな気持ち的にちょっと軽くなっていたときは絶対に負けているので、気持ちから、2巡目から入れていきたいという感じです」

Q 練習試合もほとんどできず、ほぼぶっつけ本番で臨んだ春のトーナメントは準優勝という結果になりました。そこで実感できた課題として、夏の間に改善したいと感じて取り込んできたことは?
「リバウンドがちょっと見ているところがあって、決勝の専修とかでもリバウンドで結構流れを作られたり、ヘルプに寄りすぎてシュートをやられたり、そういう細かいところでやられたので、リバウンドの練習は結構やりました」

Q 夏に取り組んできたことがリーグ戦1巡目でレベルアップしたと感じる試合はありましたか?
「はい、ありました」

Q 例えば?
「リバウンドは特にそうなんですけど、みんながあまり見なくなったと思います」

Q どの試合か覚えていますか?
「全体的に結構良くなってきているので特に…」

Q リーグ戦の試合を重ねてきたことで見つかったプラス材料と課題は?
「周りのチームに比べてプラスなところは、自分たちや相手のフリースローになったときにみんなで集まって、選手同士で結構話したりできているのが白鴎のいいところだと思います。2巡目で改善するところは、駄目なときは自分たちは前からプレッシャーが全然かかってないときがあるので、ディフェンスから速攻っていうのを意識してやってるので、やっぱり前からプレッシャーをかけたり、ディフェンスから流れを作らないと、2巡目もそんな簡単に勝てないかなと思います」

Q 3日連続で試合あったりとか、すごくタイトなスケジュールで1巡目終えましたけど、その関屋選手だけじゃなくてどの選手も、コンディショニングっていう部分すごい難しいと思うのですが、体のケアのところで気を遣っていることはありますか?
「やっぱり睡眠とかは当たり前で、意識してることはないんですけど。ストレッチとかは当たり前のことを当たり前にやってるっていう感じです」

Q 今までにない体力的な大変さはありますか?
「あります。自分はリーグの1週間前ぐらいにコロナになってしまい、復帰していきなり試合だったので、ちょっと疲れが周りよりある気がします」

Q コンディションは上昇途中という感じですか?
「ちょっと感覚が戻ってきたかなっていう感じです」

Q 感覚が戻ってきたということでは、9月11日に専修大の連勝を11で止めた試合、脇真大が得点源となっていましたが、終盤にビッグショットを決めて、63対60で激戦を制することができました。“肝心な局面は自分がやる”というメンタリティは常に持っていますか?
「そうですね。ベンチにいるときも結構脇にしかボールが集まってなくて、脇が1対1でギリギリ、ちょっときつい感じでも(点を)取れているところはあったんです、ベンチで見ていて…。だから自分がちょっと出たときは、攻め気で狙っていくしかないなって自分でも思っていたので、打ったらいい感じに入ったっていう感じですね」

Q でもどんな試合でも第4クォーターの大事なところは、もう今年は自分だという感じですか?
「それはそう思ってます」

Q プレーで絶対の自信を持っているものは?
「1年前とかまでは絶対もうドライブとか、ドライブで(ディフェンス)が寄ってきたらアシストって絶対言っていたんですけど、今はちょっと3Pが結構練習して入るようになってきました。だから、今は外も入らないと絶対これからも生きていけないと思うので、3Pはちょっと武器かなと思ってます」

Q ということになると、大学に入って以降、最も成長したと感じるところは3Pですか?
「3Pもそうなんですけど、1年生のとき結構自分はちょっとやんちゃっていうか、相手にちょっと言われたらキレたり、ちょっとカッとなってすぐ喧嘩になったりとかもちょっとありました。今はメンタル的にも全然あおられたりしても怒っていないし、そういう部分で網野さんとかにも変わったなと言ってもらえるので、そこが一番メンタル面で成長できたのが一番大きいところかなと思います」

Q 網野コーチは日本代表として世界と戦った経験があります。そんなコーチから学んだことやアドバイスですごく印象に残っていることはありますか?
「そうですね。印象に残っていること…、たくさんあるんですけど、網野さんがよく試合前に言っていることがあって、その大会でちょっと調子が悪くて落ち込んだりとかする人とか結構いるじゃないですか。自分の調子が悪くて1人で落ち込んでいると、そういうときに、その大会は自分の記録とかを作りいく大会じゃなく、チームの成績が大事ということは結構試合前に言われているので、結構響いてます。

Q やはりそのメンタルアプローチの部分っていうのがすごく印象に残ることが多いのですね。
「いつもは優しいんですけど、そういうところになると、結構厳しい人です。そこで怒ってくれるのでいい人だなと思います」

Q 今年網野友雄コーチから求められているところは?
「点を取ってきてほしいというのはあると思っていて、1、2年生のときは“点を取ってこい!”みたいな感じで(試合に)出されていたんですけど、今は結構点を取ることにプラスして、“お前が後輩たちを上に持っていかなければいけない”ということを言われるので、周りに声をかけたりするというのはちょっと意識しています」

Q 最上級生としてチーム全体にアプローチするうえで大事にしていることはコミュニケーションですか?
「そうですね」

Q コミュニケーションで気を遣っているところは?
「自分、あんまり人と喋るのがちょっと得意ではなくて、チームメイトともあまり話さないっていう感じもあって、声をちょっとかけるのだけで精一杯なところがあります。意識していることはあまりないです。とりあえず、思っていることで声をかけるっていう感じです。だけど声かけるだけじゃダメってよく言われてるんで、聞く耳を持たないとダメと網野さんにいつも言われてるんで、聞いてあげたりするっていうところは意識しているところかなと思います」

Q 積極的に声をかけてリーダーシップを発揮する同級生はいますか?
「います。やっぱりギバ賢(キダビング)と末廣力久。脇はやっぱり結構そういうのうまいですよ、声をかけるというのは」

Q 脇選手は後輩だけど、そこはある意味すごいと感じてるわけですね?
「そうですね。結構話すのがうまいという感じです」

Q バックアップのガードだったとはいえ、昨年のインカレ制覇に貢献しました。頂点に立ったことは自身のキャリアにどんな意味があると思いますか?
「チームで自信になったっていうところですね。やっぱり日本一になっても、気持ち的にはちょっと実感がなくて、本当だったんだっていう感じで。自分たちのいけないところは、ちょっと強いと思ってた時期もちょっとあったので、そういうところはちょっと気をつけながら、謙虚に行かなきゃいけないなと思いました」

Q 飛龍高校ではサイズのないチームながらも、留学生のいるチームを倒そうというチャンレンジャーとして戦ってきました。この3年間で学んだこと、印象に残っている出来事はありますか?
「学んだことは、やっぱりオフェンスに結構フォーカスしていたので、ディフェンスをやんなかったっていうか、ちょっとオフェンスが結構やっぱり大事かなって思っていました。今はディフェンスのチームになって、ディフェンスはちょっとしっかり大事だなと思ってやるようになりました」

Q それは高校のときってことですね?
「そうですね。高校のときもそうですし、大学に上がると結構オフェンスが大事かなと思っていましたけど、ディフェンスの大切さを学んだという感じです」

Q 2年生の時に高知中央に勝ち、帝京長岡に競り負けましたが、メインコートに立つことができました。高知中央のジョセフ・ネリー・ジュニアはNCAAのアイオナ大に進み、昨季平均13点、8.1リバウンドと活躍しています。
「そこに行ったっていうのは知っていたんですけど…」

Q 留学生で最も印象に残っている選手は、彼以外にいますか?
「例えば最近やってやばいなって感じたのは、ジャンピ(ムトンボ・ジャンピエール:日本体育大)ですかね。ジャンピはちょっと手が長くて、ブロックもちょっとあんまり味わったことがない感じです。なんか普通の留学生よりもう一段階高い感じがして、ちょっとやばいなと思いました」

Q 割とアグレッシブにアタックするタイプの関屋選手からすると、彼を相手にフィニッシュする難しさっていうのが、今大学でプレーしていて一番感じるところですか?
「そうですね。脇もドライブ型なので、自分と脇は結構困りましたね」

Q 結構ブロックされてしまった感じですか?
「ブロックされるときもあったし、なんかちょっと引き気味になっちゃったっていう感じですね。ドライブがしにくいっていうか、なんか意識しちゃいますね、いるだけで…」

Q 3年生の時に北陸に勝った試合ではダブルダブルに近いスタッツで勝利に貢献しましたが、覚えていますか?
「覚えてないですね」

Q 9点、9アシストでした。
「全然気にしてなかったです」

Q 原田(裕作)先生はすごく喜んでいましたが、次の福岡第一に負けて高校のキャリアを終えました。河村勇輝選手とは大学に入ってからも対戦しましたが、彼とのマッチアップがなぜ大変で、難しいと感じること、何かありますか?
「やっぱり何でもできるところですかね、意外に。パスが結構見られるんですけど、ディフェンスもやばいですし、ピック使った後のボールさばきとか、ノーマークを見つけるっていうところはちょっとズバ抜けていたと思います」

Q 高校と大学の先輩であり、同じガードとしてプレーしている松下裕汰(レバンガ北海道)選手はどんな存在ですか?
「ディフェンスで体を張ってくれる選手でした」

Q 練習では相当マッチアップしましたよね?
「はい、しました」

Q そこで得たこととか、何か彼とマッチアップずっとしてきて感じたことって他にありますか?
「最初ディフェンダーという役割で裕汰は使われていて、4年生になって外も結構できるようになって、点も取れるようになっていました。やっぱり体が強かったです。体幹がしっかりしているので、当たられても崩れないっていうところですかね。そのフィジカル面ではすごいなと思っていました」

Q ある意味良い見本にはなってますか?
「はい、めちゃめちゃいい見本です」

Q 来年の今頃は、同じ舞台で戦えたらっていうのは当然ありますよね?
「そうですね。(インカレ)2連覇したいです」

Q 原田先生ってどんなコーチでしたか?
「とにかく自分は結構怒られたので、一番怒られたって言ってもいいですね。怖かったです。だけど、めちゃめちゃ教え方もうまくて、多分飛龍に行ってなかったら(選手として)終わっちゃったんじゃないかなって感じるときは結構ありました」

Q どんなことで怒られていたのですか?
「結局は自分が結構悪いです。やっぱり怒られたときに納得がいかないときとかもあるので、自分は結構そういうときに顔に出たりとかあったので、それで怒られたりというのがありました」

Q 言葉で衝突することよりも、先に態度に出てしまったから怒られた感じですか?
「言葉でそんな反抗的な言い方をしていないですけど、“こうなんじゃないですか?”とかあったので、それでちょっと怒られたりはしてました」

Q 本当にいい意味でやんちゃだったんですね?
「はい。いい意味かはわからないですけど…」

Q やんちゃなメンタリティが実はバスケットで必要だと思っていまして、そこが強気な姿勢の源じゃないかなと思いますが、どうですか?
「そこはあると思います。本当に負けるのが嫌いなんで」

Q そこから感情に出たりするっていうとこですよね?
「はい。そこは単純に出すぎるとかちょっと駄目なとこだったので、結構最近は全然ないかなと思ってます」

Q いい意味で落ち着いてきたと。
「はい、そうです」

Q もう少し「怒る」ってことについて聞きたいのですが、具体的にどのようにコントロールしようと意識してやってたのですか? 世の中ってなんか最近、ちょっとしたことで“そんなことで怒らなくても…”というようなことで事件に発展するような話もあると思うんですけど。アンガーマネジメント的なもので、関屋選手がこうやってるとかあればぜひ聞きたいです。
「そうですね。何か怒りが起こるって感情はどうしても人間に出てくると思うんですけど、それを昔はそれをそのまま出してたのが、今はコントロールできます。」

Q そのコントロールの仕方で自分なりのやり方を教えていただけますか?
「そうですね、昔は高校のときとかは逆に怒られて自分がちょっと怒ったほうが火がついて、結構攻め気になるから、そっちの方がいいんじゃないかって思ってたんです。でも、一人でやっている競技じゃないので、網野さんとかにも結構それを言われて、やっぱりチームでやるとなったときに、怒ったりするのは一番チームを乱すというのはあると思います。チームのことを考えていたら、自然か怒らなくなったっていう感じですね。

Q もう何かあっても、ガーッと怒るようなこと自体があんまり今はなくなってるってことですか?
「はい。でも正直相手によっては、結構なんか言ってくる選手もいるんですよね。そういうときに日本人はそう言ったりするのを“それはダメだろ”とか、結構叩かれることが多いんですけど、自分はそういうのもバスケットの一つだと思っているので、ちょっと煽って煽って、メンタルからシュートがブレることも絶対ある。でも、試合の後は結局いつも“みんなごめんね”と言って結構仲直りとかしているので、本当はダメって言われることが多いと思うんですけど、そういうメンタルのところで揺さぶったりするのもありなのかなと自分は思います」

Q 駆け引きの一つも手段としてそういうこともやっているわけですね。
「そうです」

Q オフコートで仲がいい他の大学の選手を挙げるとしたら、だれになりますか?
「本当にいないですね、自分。全然本当に周りの人とは全然喋らないタイプです。あまり思い浮かばないです」

Q 普段から一人でいることが多いのですか?
「そうですね、一人でいます」

Q 例えば授業とか練習、試合授業以外で自分の時間ってどんな感じで過ごしているのですか?
「ほとんど一人ですね。自分は寝るのも結構好きなので、休みの日だったらアラームをかけずに寝ることが一番嬉しいんで、寝れるとこまで寝て、そこから一人でのんびりしたり、たまに1人でお散歩行ったりしますね。河川敷があるので…。そこに行ったり、結構一人でいるのが好きなんです」

Q 一人の時間でいろいろ考えたりする感じですか?
「そうですね。正直落ちたときとか、うまくいかないときとかも絶対あるので、そういうときに自然にやっぱり考えちゃったりしますね」

Q 割と一人の時間で自分を見つめ直すとかっていうのが好きなんですか?
「見つめ直すのが好きっていうか、一人でいて散歩とかしていると自然に何かを見つめ直しているというか、自然に考えたりしてるかなと思います」

Q それが一番心地いいってことですね。
「はい、そうです」

Q この人にはどうしても負けたくないと意識してしまう選手はいますか?
「同じポジションの人、やっぱり1、2、3番(PG、SG、SF)の人たちには絶対負けたくないです。だれっていうのはないんですけど、全員に負けたくないです」

Q もう目の前で待っちゃってるやつは絶対負けないって感じですね。
「そうですね。絶対負けたくないです」

Q そのメンタリティはどこから来たのですか?
「どこからなんですかね…。小さい頃、3人兄弟ですけど、全員男で格闘技やってて、そういうところから来てるんじゃないかなと思ってます」

Q 歳は近いんですかみんな?
「自分が小学校1年生のとき、6年生とかだったんで、一番上とは5、6個違って、真ん中とは4つ、3つぐらい違います」

Q 一番下で、お兄ちゃんたちにチャレンジしてたわけですね。
「そうです。いつも、小さい頃ボコボコにされてました」

Q でもそっから這い上がってきたわけですね。
「はい、そうです」

Q 強気な姿勢とかっていうのも、お兄ちゃんたちとのやんちゃにやってきたことが今に生きてるって感じですね?
「はい」

Q 今後のリーグ戦に向けての意気込みをお願いします。
「やっぱり自分はリーグ戦最後なので優勝したいっていうのがもちろんなんですけど、やっぱりインカレ2連覇というのが一番の目標なので、リーグではインカレで優勝できるために直していかないところを全部見つけていきたいと思ってます」

Q この24時間でちょっとだけハッピーだったこと、何かありますか?
「小さいころからゲームが大好きで、ほぼ毎日やっていて、ゲームやるときは幸せを感じます」

Q ちなみに何のゲームやってたんですか?
「もう本当にいろいろ。ゲーマーかっていうぐらいいろいろやってます」

Q 直近でやったのはなんですか?
「プレ5でエーペックスレジェンズっていうゲームをやってます」

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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