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バスケット ボール コラム 2020年12月3日

【高校バスケ対談】福岡大学附属大濠高 平松克樹 × 福岡第一高 松本宗志《最高のライバルであり、最高の戦友》

バスケットボールレポート by J SPORTS 編集部
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福岡大学附属大濠高 平松克樹選手(左)福岡第一高 松本宗志選手(右)

福岡大学附属大濠高 平松克樹選手(左)福岡第一高 松本宗志選手(右)

高校バスケプレーヤーのオンライン対談企画。今回は、福岡の名門にして高校バスケ界のトップに君臨する2校、福岡大学附属大濠高・平松克樹選手と福岡第一高・松本宗志選手が登場。昨年のウインターカップでも決勝の舞台で激突した両校。最高にして最強のライバル関係にある二校のキャプテンは今何を思うのか。

――二人の出会いと高校進学について

松本:出会いはミニバスケットボールを自分がやっていて、同じ地区で小学3年生くらいのときに平松くんのプレーを見て「すごい上手だな」と思いました。話し始めたのは小学5年生くらいのときです。

(二人で同じ高校に行こうとは話さなかった?)平松くんが先に大濠って決めちゃったんで、自分は最後まで決まらなくて、中学の顧問と話して、福岡第一に行こうと。自分の中学のときの実力からして、本当に福岡第一で試合に出られるのかという不安もありましたが、親とか先生と話したときに、日本一のチームで学ぶことはすごく良いことだと言われて、福岡第一高校を選びました。

平松:小学校5年生くらいのときにはじめて大濠高校の試合を家族で見に行って、そのときにカッコイイなと思いました。小学校のときから大濠でバスケをしたいと思っていて、中学校で片峯先生からお話をいただいて、自分も行きたいという気持ちがあったので大濠高校の決めました。自分がそのとき見に行ったのは、青木保憲さんや杉浦佑成さんの世代のウインターカップの県予選で、杉浦佑成さんがシュートをたくさん決めて活躍していたので、カッコイイなと思いました。

――お互いの性格について

平松:(松本選手は)プライベートだったら中学のときから変わっていなくて、ちょっとチャラチャラしてて、常にふざけているイメージはあるんですけど、やっぱりバスケになったら、一生懸命自分の役割を最後までやり続けてくれる、本当に真面目で頼れるプレーヤーです。

松本:(平松選手は)プライベートは本当に僕と一緒でチャラチャラしてるんですけど、本当にバスケが大好きで、バスケになると顔もガラッと変わって、プレーでチームを引っ張っている選手なので、見習いたいところはたくさんあります。

――ウインターカップの県予選で対戦してみての感想

松本:前半はファウルが重なっちゃってベンチから見てたんですけど、本当に大濠さんはパスワークが上手で、ディフェンスも新人戦のときより強くなっていましたし、これは本当に強くなってるなと感じました。

平松:第一さんは毎年走ってくるブレイクのチームなので、そこは変わらず、新人戦のときよりも強度は高くなってましたし、一人ひとりのシュート力とか、ハンドリングとか、そういった細かいスキルが一人ひとり高くて、自分たちがそこで劣っていた部分もありました。試合を実際にやってみるまでは、強いなと思ってはいましたが、実際にやってみないと分からないと思っていた中で、福岡第一さんらしいバスケットをされてしまって、本当に強かったです。まずはチーム内でのコミュニケーションとか、チーム力を高めることと、大濠はちょっと走れていない部分があったので、そこは第一さんにも負けないくらい40分間走り続けられる走力と体力をもっとつけていかないといけないなと思いました。

松本:シュートが良く入って点差としては開いたんですけど、自分たちの持ち味である堅守速攻というが、部分的には見られましたが、40分間通しては見られなかったので、40分間走るバスケットというものを見せていけるように、これから基礎体力作りとか、そういう基礎的なものから見直して行こうかなと思います。

自分たちは去年からコートに立っていない選手が多くて、やっぱりチャレンジャーというか、王者とは言われてはいるんですけど、挑戦するという気持ちを忘れずに、チャレンジャーという形で本大会に入っていければ良いのかなと思います。

平松:自分たちは去年2位で終わってしまっているので、もう一回チャレンジャーとして挑戦する気持ちを全員が持って日本一を目指していきたいと思っています。

――全国のトップに君臨する2校はどれくらいハードなトレーニングをしているのか

松本:僕たちの練習は井手口先生が毎日しっかり計画してくださっていますが、走る時期というのがあって、そういう時期は朝7:00からグラウンドを30分ほど走ったあとに、30分間シューティング。午後は16:00くらいから19:00くらいまでがチーム練。その中でも走るメニューが中心で、Aチームはだいたい19:00で終わった後に一回寮に戻ってご飯を食べて、その間にBチームがコート全体を使って練習します。さらに20:00から1時間Aチームがシューティングをして、1日は終わりという形です。消灯の時間は特に決まっていなくて、門限はあるんですけど、その後の過ごし方は高校生なので自己管理というか、個人個人でそれは理解してやっていると思います。試合前とかになってくると、食堂に一つだけ大きなテレビがあるんですけど、そこにパソコンから映像をつないで、Aチームの何人かで試合を見たりとかはします。

平松:朝はだいたい7:00前くらいには体育館にいて、シューティングをしています。全体での集合は7:00過ぎなんですけど、そこからシューティングだったり個人で階段を走りに行ったり、近くの大濠公園を走ったりして、朝練はだいたい8:00までやります。午後はだいたい16:30からチーム練習を19:00くらいまでやって、20:00までしっかり個人で自分に足りていない筋肉トレーニングだったり、シューティングといった個人練習の時間にあてています。

基本的には毎週月曜日がフリーって言って、完全に休みではないですが、自分で休むと決めたら休んでもいいし、ちょっと時間を決めてシューティングをする時間が、毎週に一回だけあります。

松本:僕たちも土日しっかりやったらだいたい月曜日はフリーという形で、自分たちの身体の状態というか、メンテナンスするならメンテナンスして、やり足りない人は個人練習するという形で毎週月曜日はそういう形でやっています。

――ハードな毎日のリフレッシュ方法は?

平松:今は見ていませんが、チーム内でも韓国ドラマが流行っていて、ちょっと見てましたね。

松本:僕も暇なときはNETFLIXでいろいろアニメとか見ますね。「ハイキュー!!」は毎週新しいのが出るので、それは欠かさず見ています。「あひるの空」も並行して新しいのが出ているので見ています。

――特にきついトレーニングについて

松本:去年からの伝統なんですけど、「33秒」という練習が全国的にも注目されていています。それがきついのは練習の最後でやるからであって、練習の最初にフットワークという練習があるんですけど、それがたぶん日本で一番長い時間を使ってやっているので、それが自分的にはきついですね。フットワークは1時間近くずっとやっていたりもするので。例えば高校に入って一般性からもバスケ部に入ろうかなとか、中学生が少し体験しにきたりするんですけど、フットワークの時点でリタイアしちゃったりとか、耐えきれなくて端で練習を見学させてもらうとか、そういうケースはありますね。

(「33秒」はどんなトレーニングか)
簡単に説明すると、33秒でコートを3往復するメニューなんですけど、ただ3往復するわけではなくて1往復目の行きは普通に走り、帰りは後ろ向きでバックランで走って、それを33秒3往復しなきゃいけないので、かなりスピードが必要です。それを計20本やるんですけど、5本ごとにやり方が変わってきて、2セット目は後ろ向きからスタートして、帰りは前向きで走る。3セット目は行きの半分で前向きから後ろ向きにターンして、前向きからまた後ろ向きにターンして、最後のセットはそれが逆になる。

自分が1年生のときに導入されて、ちょっとやばいなこのメニューは、これはエグいぞってなりました。これからも後輩たちは頑張って欲しいですね。

平松:毎日の練習も相当きついんですけど、練習じゃなくてトレーニングで近くにある西公園には坂とか階段とか外周とか全部揃っていて、そこで片峯先生のメニューでトレーニングするのが本当にきついです。(片峯先生には)トレーニングのところは一つひとつ細かいところであったり、最後までやり抜くところはいつも指摘してもらっています。

――絶対に他校には負けない・譲れないもの

平松:一つの事に対する熱量はどこのチームにも負けてないと思っています。一つのことをやると決めたら一人ひとり、チーム全員で妥協なしで取り組んで、声出して盛り上げて、良い雰囲気にしようとする働きがけを一人ひとりができているところです。自分たちで考えて、自分たちで行動することを毎年求められているので、そこは追求してやっています。自分が1年生のときの3年生とか、去年の3年生とか、片峯先生もおっしゃっているんですけど《犠牲なくして勝利はないとい》う言葉は自分の中でも印象に残っていて、なにか達成したいのであれば、自分がしたいこととか、欲を一つ我慢してバスケットのために頑張るということは頭に残っています。

松本:やっぱり走力ですね、機動力というか。そこだけは絶対どこにも負けない自信があります。これだけの練習をしているのだから、日本一になるのは当たり前だと毎日聞かされてて、日々それでモチベーションを高めています。

――多くの名選手を輩出しているが、憧れの先輩は?

平松:自分が憧れていて、目指しているプレーヤーは、自分が1年生のときの3年生の土屋大輝さんです。たくさんアドバイスをもらって、小学校のときに初めてプレーを見て、本当に上手くてカッコイイなと思いました。中学校のときは敵同士でしたが、高校で大輝さんが大濠に入学して、自分もそこでプレーしたいという思いがあって、自分が1年生で一緒にプレーする時間は少なかったですが、一つひとつの練習に対する取り組み方とか、試合でのチームメイトに対する声掛けというのは見て学ぶものがありました。

松本:自分はやっぱり河村勇輝選手。1個上ということもあって少し長い時間を一緒に過ごしていましたが、アスリートとしての鏡というか、河村選手から学ぶことはたくさんあったので、憧れでもあり、尊敬している先輩・選手の一人です。学ばなくていいというところが無くて、非の打ち所が無いというか、勉強もすごいですし、バスケットボールも人一倍努力していて、弱点は本当に思いつかないです。びっくりするくらいできているので。一時期一緒に勇輝さんの部屋で寝たりもしていたんですけど、例えば自分みたいにアニメとか暇な時間に見るじゃないですか。そういうのもなくて、本読んだり試合の映像を見たりとか、それをずっとストレッチポールに乗ってストレッチしながらやっているんです。だからもう本当にすごいなと思っていていました。

――ウインターカップの舞台が近づいてきているが

平松:今はワクワクしている気持ちが多いですが、やっぱり近づくにつれてプレッシャーも出てくると思いますし、その中でどれだけ練習中から本番をイメージしながら高いレベルで練習するかが大会につながってくると思います。そういったところで自分がキャプテンとしてしっかり声を掛けながら、チームメイトを引っ張って、日本一の練習をして、絶対に日本一になれるようにしっかりやっていきたいと思います。

こういう状況でも大会を開催してくださることにしっかり感謝して、その中でも支えてくれている方々への感謝の気持ちを忘れずにバスケットをしたいと思っています。

松本:大会が近づいてくるにつれてチームとしてはゲーム形式の練習に入っていきますが、それまでに数少ない時間でどれだけ走り込めるか、どこのチームよりもハードな練習をして、自分たちはこれだけやってきたんだという自信を全員がつけたまま、最高のコンディションで大会に入れたら良いなと思っています。ウインターカップで自分たちがプレーさせてもらえるということに感謝して、テレビで見ている方や、もし観客が入っていただけるのであれば、そういう方々に対して福岡第一高校のバスケットボールは魅力的だと思わせるプレーをしたいと思います。

――両校の存在について

平松:福岡県の地区大会から試合をして競い合ってきたチームなので、そういった相手と全国大会の決勝の舞台でできるということはとても嬉しく思いますし、その中で、絶対に勝ち負けはついてくるので、それでもしっかり勝ちに拘って、昨年は第一さんに負けて2位で終わってしまったので、今年は必ず決勝まで上がって、第一さんも決勝まで上がってくると思うので、そこで福岡第一さんを倒して優勝して終わりたいと思います。

いままで自分たちだけじゃここまで強くなれなかったと思いますし、強くなれたのは競い合ってきた第一さんのおかげだと思っているので、お互いに成長し合える最高のライバルであり、最高の戦友という感じで考えています。だからこそ負けたくないという気持ちはとても強いです。

松本:福岡から2校出られることも貴重なことですし、全国の決勝でやりあえることは本当に素晴らしいことだと思うので、今年もそれをまた実現できるように、克樹とマッチアップできるように頑張りたいと思います。

他の県にもこういやってレベルの高い相手が近くにいることはなかなか無いと思うので、大濠さんがいてくれているおかげで、自分たちも毎日緊張感を持って練習に取り組めるので、本当にこの関係は良い関係だと思います。

文:J SPORTS編集部

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