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バスケット ボール コラム 2019年12月3日

【高校バスケ ウインターカップ2019】桐生市立商:全国大会初勝利でチームの新たな歴史を作る!

ウインターカップコラム by 青木 崇
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桐生市立商

ジィウリアーナとクリスチィーンの長尾姉妹を中心に、桐生市立商の3年生は下級生の時から試合に出ていた選手たちが多い。昨年のウインターカップ予選は決勝戦で悔しい思いをしたが、今年はオールラウンダーで将来のエースとして期待される1年生、堀越梨々夏の活躍もあり、インターハイ予選で市立前橋に雪辱を果たした。

「こいつらで全国に行きたかった」と語った西條佑治コーチだが、インターハイは1回戦で奈良文化に74対89で敗戦。ハーフタイムで6点差と粘りを見せたものの、「緊張しました」と長尾クリスチィーンが振り返ったように、いつもなら決めているレイアップが外れるシーンが繰り返されてしまう。「全国という舞台で(以前)やったことある相手だったんですけど、相手の強いところを自分たちがディフェンスで守れなかった」と鈴木えみりが話したように、フリースローを29本与えてしまったことを含む失点の多さが敗因となった。

そんな経験を糧に練習を重ねた桐生市立商は、ウインターカップの群馬県予選も着実に勝ち上がり、常磐との決勝を112対74の大差でモノにし、2015年以来となる出場権を獲得。「常磐との決勝では14~15本入った。リズムがよかったので、中の合わせも効いて、そこから外に出すパスもよかったから、練習の成果が出ました」と振り返った西條コーチは、ウインターカップでも3Pシュートの成功数が10本以上になることを期待している。

それを実現させるためには、リバウンドとルーズボールという球際を意識し、ボールを確保してからの切り替えをいかに遂行するかが重要。そのカギを握るのは、得点機会をクリエイトできる長尾姉妹である。「オフェンスではバランスよく点を取っていきたいなと思います」と語るクリスチィーンは、ドライブでも3Pシュートでも得点でき、チームメイトへのチャンスメイクもできる。ジィウリアーナが「2人でやるプレーを含めて、チームでいいコンビプレーが生まれるようにやっていきたいです」と話したように、2人が質の高いパフォーマンスでチームを牽引できれば、勝利は現実味を帯びてくる。

堀越は非凡な得点力と冷静なゲームメイク力を兼備し、長尾姉妹をしっかりサポートできる存在。インターハイではチーム最多の17点を記録するなど、チームを牽引できる力を持つ。「勝利に貢献できるようなプレーをして、3年生と少しでも多くできるように頑張りたい」と話す1年生は、ウインターカップでのさらなる飛躍が期待されている。

3度目のウインターカップとなる桐生市立商は、1回戦で盛岡白百合学園と対戦する。ポジションごとの身長で少し不利になるとはいえ、テンポの速い展開に持ち込めば勝機ありと西條コーチは見ている。フロントラインの中心選手となる下山舞は、「ディフェンスでハンズアップ、手をあげることを特にやってきて、一番出せた試合が常磐戦で、3Pシュートを抑えることができました。それをウインターでも…。相手はデカいのでスリーを打ってこないかもしれないですけど、手をあげることは継続してやっていきたいです」と話す。

インターハイを含めると通算6度目の全国大会出場になるが、西條コーチはまだ一度も初戦を突破したことがない。前回のウインターカップは、4Q残り6分で4点差と接戦に持ち込んだものの、福島西に57対66で敗戦。目標をベスト8にしているが、6度目の正直で勝利を手にすることは、チームに新たな歴史の1ページを記すことになる。部員たちにしてみれば、ウインターカップでの1勝は西條コーチへの恩返しという大きな意味を持つ。12月23日のビッグゲームに向けて、桐生市立商のモチベーションは着実に上がっている。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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