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全国高校総体のバスケットボール女子は、31日に準々決勝を行い、大阪桐蔭高校(大阪)は、81-66で札幌山の手高校(北海道)を破り、準決勝に進出した。松川侑里香(2年)が「今日は、相手が大きかったので、連動してディフェンスから入ってうまくいけた」と話したとおり、序盤から相手の強みであるインサイドへのパスは遮断してボールを奪うと、速攻を仕掛けた。ファストブレイクが思うように決まらない場面もあったが、ポイントガードの祢宜菜々葉(3年)がいきなり2本連続で3ポイントシュートを成功。祢宜は「昨日は出だしが悪かったけど、今日は出だしで頑張れた」と手ごたえを話した。
第1ピリオドは、チームスタイルである堅守速攻を発揮できたこともさることながら、外角シュートがよく入った。祢宜が2本、「昨日、シュートが入ったので、今日も自信を持って打てた」という松川も2本、佐藤瑠菜(2年)、大崎莉瑚(2年)も1本ずつ、計6本の6本の3ポイントを決め、22得点中18点を挙げた。中盤からは祢宜や大崎が外角シュートを決めて隙を与えず、試合終盤は、焦って攻める相手からボールを奪い、速攻で点差を広げた。
敗れた札幌山の手は、身長177センチのセンター舘山萌菜(2年)へのパスを遮断されて序盤にリズムを作れず、第2ピリオドには、野原里桜(2年)が負傷するアクシデントが発生し、苦しい展開に陥った。それでも、佐々木百萌(3年)、江畑光琉(2年)が3ポイントを決め返すなど意地を見せたが、なかなか点差を縮められなかった。
勝った大阪桐蔭の陣頭指揮を執る永井雅彦アシスタントコーチは「8つに残った中で、個々の能力で言えば、うちが一番低い。頑張った選手に感謝しかない。選手層が薄く、選手はもう疲れてしまっているが、勝ちたいという気持ちで走ってくれている」と選手の健闘を評価した。翌8月1日に行われる準決勝では、連覇を狙う桜花学園高校(愛知)と対戦する。松川は「相手は長身の留学生もいるし、1対1では、負けてしまうと思う。ゾーンディフェンスとか、みんなでカバーし合って戦いたい」と走力戦を強調。祢宜は「相手は、いつも優勝しているチーム。チャレンジャーとして、逃げずに向かっていきたい。明日も外からシュートを決めて、相手が寄ってきたら、パスで周りに合わせてもらって、心を一つにしてチームで戦いたい」と挑戦者の姿勢で臨む意気込みを示した。
女子は、準決勝に桜花学園(愛知)、大阪桐蔭(大阪)、岐阜女子(岐阜)、大阪薫英(大阪)が勝ち残った。栄冠をつかむのは、果たしてどこか。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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