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バスケット ボール コラム 2019年7月25日

【インターハイ女子プレビュー】桜花学園を本命に、岐阜女、大阪薫英女学院、昭和学院が4強を構成か?

バスケットボールレポート by 青木 崇
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昨年地元開催で頂点に立った桜花学園は、スターター5人中4人が今年のチームに戻ってきた。イベ・エスターチカンソを体調不良で欠いたといえ、宿敵岐阜女を倒しての東海大会優勝により、第1シードでインターハイに挑む。

昨年U17ワールドカップを経験した平下愛佳、1年生から先発ポイントガードを務める江村優有を軸に、スターターの5人はいずれも2ケタ得点を奪える。また、高さを武器にインサイドで存在感を示せるオコンクォ・スーザン・アマカ、フィジカルの強さと非凡なシュート力を持つ岡本美優のフロントラインは強力。今回インターハイ出場を逃した聖和学園の小野裕コーチは、5月に対戦した印象として「やはり強いですね。徹底的にアマカのインサイドから攻めることをやってきますね」と語る。東海大会でステップアップした2年生の前田芽衣、1年生ながらスターターとして期待される平下結貴も含め、将来有望なタレントを数多く揃えている点でも、桜花学園の本命は揺るがない。

桜花学園の対抗勢力をあげるならば、岐阜女、大阪薫英女学院、昭和学院になるだろう。岐阜女は東海大会を欠場したエスターチカンソが得点源として完全復活となれば、十分に頂点を狙える。安江満夫コーチの目指すバスケットの理解度が高い藤田和が故障から復活しており、司令塔として期待どおりのゲームメイクをできると、岐阜女のセットオフェンスは機能する。もし、3Pシューターの林真帆が当たると、対戦相手はディフェンスで止める術がなくなるに等しい状況を覚悟しなければならない。

ウィンターカップ準優勝校の大阪薫英女学院は、U17ワールドカップの日本代表でインサイドでも3Pでも得点できる森岡菜奈未を擁する。府内のライバルである大阪桐蔭相手とはインターハイ予選で5点差の敗戦となったが、3週間後の近畿大会決勝では92対50の大勝。戦略家でもある安藤香織コーチは、ウィンターカップ準決勝の昭和学院相手に逆転勝利を手にしたときのように、試合中に修正したことを遂行できる力を持ったチームを作って、インターハイにやってくることが期待される。ただし、初戦(2回戦)で明星学園との対戦が濃厚なだけに、この難敵を倒して勢いに乗りたいところだろう。

昭和学院は昨年のウィンターカップで桜花学園を破った際、三田七南が1年生ながら14点、5リバウンドと活躍。180cmの3年生増田泉美、178cmの1年生花島百花と構成するオールラウンドな能力を持つフォワードトリオは、強豪校でも止めるのが難しい。順当に勝ち上がると岐阜女相手の準々決勝が濃厚で、勝敗のカギを握るのは下級生の多いガード陣になるだろう。

4強に続くのは、樋口鈴乃と三浦舞華という強力なワンツーパンチを擁する精華女。勝ち上がって大阪薫英女学院と準々決勝で対戦することになれば、ハイレベルで最後までもつれるような試合を期待したくなる。最後に、大会序盤に予想される好カードとしては、2回戦から埼玉栄対聖カタリナ学園と足羽対湯沢翔北、3回戦ならば札幌山の手対浜松開誠館と大阪桐蔭対開志国際をあげておきたい。

文:青木 崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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