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バスケット ボール コラム 2018年12月27日

【ウインターカップ2018 コラム】大型スイングマンとして将来を嘱望されている和田は、強気にプレーすることの大事さを痛感

バスケットボールレポート by 青木 崇
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和田蓮太郎選手

和田蓮太郎選手

開志国際が2度目の出場でつかんだインターハイの頂点は、和田蓮太郎のステップアップによるところが大きい。準決勝の明成戦で16点、6リバウンド、10アシスト。決勝の中部大第一戦ではチーム最多となる18点、11リバウンドを記録していた。

197cmというサイズに機動力を持ち合わせ、サウスポーのシューターとしても能力を発揮できる選手として、和田は将来を嘱望されている。今年の春にはU18代表候補メンバーとして、ドイツで行われたアルベルト・シュバイツァー・トーナメントに出場した経歴を持つ。しかし、消極的になるといったメンタルの部分が課題ということもあり、富樫英樹コーチからはチームのだれよりも怒られていた。インターハイの準決勝と決勝で見せたパフォーマンスは、その課題のクリアと新たな進化への一歩を踏み出したと思いたくなるものだった。

富樫コーチがインターハイ制覇を成し遂げた後、和田について「盆とクリスマスと正月が同時に来た」という表現。それは一過性のものであって、次につながる成果と感じられない指揮官の思いだったのかもしれない。

しかし、開志国際にとってウインターカップは初出場。大会に臨むまでの過程で富樫コーチが苦労したことは、桜丘との3回戦に敗れた後の「なかなかうまく行かなかったのがありましたね。よくやってくれたかなと思います。(夏以降)4か月の持って行き方を今回反省して、来年に生かしたいと思います」という言葉が象徴していた。そして、和田について聞かれると、「そこはコメントしたくないですね。予想どおり。4か月みてもハートの部分だなと。最後までこっちもモヤモヤしながら大会に臨んでしまいましたね」と苦虫を噛む。

桜丘戦の前半、和田は1Q序盤にオフェンス・リバウンドから得点を奪った。ところが、その後は「相手もシュートが入って拮抗している場面だったので、慎重に行きすぎた結果が消極的になってしまった感じです」と語ったように、ポストアップやドライブで攻める姿勢があまり見られないまま時間だけが経過。2Q残り4分18秒でベンチに下げられた時は、富樫コーチから厳しい叱咤の声を飛ばされていた。

3Q序盤にはバックドアからのレイアップ、ポストアップからターンしてのシュートをたて続けに決めたものの、インターハイの準決勝と決勝で見せたオールラウンドなプレーを再現するシーンが見られなかった。和田自身はこう振り返る。

「終盤は切れ込んだり3Pを狙ったりして何点か取れたので、もっと最初からやっていれば、点差をつけられることはなかったと思います」

37分10秒間のプレーで残したスタッツは、13点、6リバウンド、1スティール、1ブロックショット。FGは11本中6本成功と50%を超える確率を残したものの、和田のポテンシャルからすると、富樫コーチ同様に物足りなさを感じてしまう。インターハイで得た自信を糧にできなかった悔い、ウインターカップで味わった苦い経験は、今後のバスケットボール・キャリアで生かすしかない。

「この負けで自分が消極的になってしまったとか、この負けを今後の大学とかこの後のバスケットボール人生に生かしていかないと意味がない。富樫先生は自分にインサイドも外もできるオールラウンダーになれと言い続けたし、気持がダメだとずっと怒られ続けた。期待されてきましたけど、それに応えられなくて終わってしまったのが本当に申し訳ないし、悔しいです」

最後にこう語った和田については、大型スイングマンとして大学で進化した姿を見せてくれることを期待している。

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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