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バスケット ボール コラム 2018年12月27日

【ウインターカップ2018 コラム】前回3位の帝京長岡、延長戦を制して8強へ

バスケットボールレポート by 平野 貴也
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帝京長岡 No.11 神田龍一選手

帝京長岡 No.11 神田龍一選手

散々、相手のシュートに苦しめられたが、外れた球は渡さなかった。ウインターカップ2018第71回全国高校バスケットボール選手権大会は、26日に第4日を行い、男子の帝京長岡(新潟)は延長戦の末に85-77で八王子学園八王子(東京)を下して準々決勝に進出した。

ともに死力を尽くした勝負だった。帝京長岡は、197センチの長身を誇るケイタ カンディオウラ(3年)がゴール下で存在感を示して得点。八王子学園八王子は、木村圭吾(3年)と鴇田風真(3年)のダブルエースがチームをけん引した。前半は帝京長岡のペースだったが、後半は八王子学園八王子がばん回。第4ピリオドの終盤、八王子学園八王子が2点リードで残り時間1分を切ったが、帝京長岡はケイタがシュートを決め、バスケットカウントを獲得。フリースローも決めて1点リードと逆転。さらにケイタがファウルを獲得してフリースローを1本決め、残り23秒7で2点のリードとした。しかし、八王子学園八王子は、ボールを託された木村が相手にマークされながらも残り3秒2でタフショットをねじ込んだ。すでに試合を終えてコート脇で見ていた別チームの選手も思わず「ヤバイ」と声を漏らした気迫あふれるプレーで、同点。試合は、72-72でオーバータイム(延長戦)に突入した。

八王子学園八王子は、エースの木村がいきなり3ポイントを決めて勢いに乗るかと思われたが、帝京長岡は木村が外した球をリバウンドで必死に回収して逆襲に転じた。ポイントガードを務める神田龍一(3年)は、第3ピリオドから足のけいれんに苦しんでいたが、影響を感じさせないドライブで得点。さらに、フォワードの品川廉椎(3年)が3ポイントシュートを決めるなど、粘る相手を突き放すことに成功した。激闘を制した帝京長岡の柴田勲監督は「(鍵は)リバウンドだと思っている。第4ピリオドではできなかったけど、オーバータイムでは、落ちたボールを上手くコントロールできた。相手のシュートを1回で終えることができた」と勝因を語った。

足のけいれんを抱えながら試合時間残り18秒までプレーした神田龍一は「昨年の先輩たちは3位で終わってしまったけど、自分は良い経験をさせてもらった。でも今年は夏のインターハイで開志国際に負けて全国に出られず、悔しかった。自分の代で、絶対に(日本一を)と思っている。(今日、インターハイで日本一になった)開志国際が負けてしまったので、その分もやろうという気持ちで乗り越えた」と、総力戦を勝ち切って、さらに先へと目を向けた。

5年連続となるメインコート(8強)進出で、翌27日の準々決勝では、明成(宮城)と対戦する。昨年、準決勝で敗れたカードだ。「思い切って、胸を借りるつもりで、ぶつかっていきたい」と話した柴田監督の下で雪辱に挑む。

平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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