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バスケット ボール コラム 2018年12月21日

【ウインターカップ2018 女子プレビュー】桜花学園と岐阜女の2強に迫りそうなのは安城学園と八雲学園か?

ウインターカップコラム by 青木 崇
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昨年のウィンターカップは、本命視されていた2強、留学生がケガした影響で岐阜女が準々決勝、桜花学園も大阪桐蔭に準決勝で予想外の大敗で姿を消した。今年は有力校の実力がより拮抗するのかと思われたが、インターハイでは桜花学園が優勝し、岐阜女が準優勝。この2強が高校女子を牽引する時代は、すぐに終わりそうもない。昨年の準優勝校で、今年のインターハイでは岐阜女に3回戦で敗れた安城学園の金子寛治コーチは、「桜花と岐阜女が5つ星、うちと八雲が4つ半かな」と語る。

桜花学園はフロントラインの軸になるはずだった伊森可琳が、インターハイ直前にひざの前十字靭帯断裂の大ケガに見舞われる。それでも、代役となった岡本美優が昭和学院戦の残り2秒で逆転のシュートを決めるなどステップアップし、1年生の留学生オコンクゥオ・スーザン・アマカが岐阜女戦で17点、21リバウンドを記録。3年生のモハメド早野夏を軸に、フロントラインは他校になり桜花学園の強み。そこにU18代表の坂本雅、U17代表の平下、1年生ながら司令塔として起用されている江村優有による素晴らしいガード陣がそろうことからすれば、優勝候補の最有力に値するチームだろう。

岐阜女は持ち味である厳しいディフェンス、昨年のインターハイ優勝を経験している司令塔の池田沙紀、ハディ・ダフェとイベ・エスター・チカンソの留学生2人、U17代表の藤田和とタレントはいる。インターハイでは安江沙碧梨が飛躍し、得点面で貢献できる選手へと成長。3回戦での対戦が予想される聖和学園を倒すことができれば、桜花学園との再戦に向けて一歩前進ということになる。

インターハイでは岐阜女に敗れたといえ、安城学園はまちがいなく優勝候補の一角。昨年の準優勝に大きく貢献した野口さくら、深津彩生、那須みらいがチームを牽引し、6月にハイレベルの東海大会を制した実力を発揮できれば、十分にチャンスあり。準決勝で岐阜女にリベンジする機会を得るためには、インターハイでベスト8の津幡に2回戦で勝って勢いに乗りたいところだろう。

大量得点が期待できる奥山理々嘉を軸に、八雲学園は能力の高いスターターを揃える。4人が4位となった昨年の大会を経験しているのが強み。奥山の負荷を軽減させるためにも、シューターの吉田眞子が3Pで存在感を示すような展開に持ち込めるかが成功へのカギ。前年王者でインターハイでも大阪薫英女学院との準々決勝に勝って、桜花学園への挑戦権を得ようと意欲満々だ。

そのほかの注目校として、昨年の優勝校で今年のインターハイでもベスト4に進んだ大阪桐蔭を倒した大阪薫英女学院、インターハイで公立校旋風を巻き起こした四日市商と津幡、高校女子バスケットボール界最高のオールラウンダー今野紀花を要する聖和学園、インターハイベスト8の明星学園の名前は上げておきたい。   ★大会序盤で注目のマッチアップ5戦(*は実現した場合)
1回戦:足羽対高知中央
2回戦:浜松開誠館対開志国際*
2回戦:安城学園対津幡*
3回戦:八雲学園対精華女*
3回戦:聖和学園対岐阜女*

★筆者独断の注目選手5人
今野紀花(聖和学園):NCAAの強豪ルイビル大への進学を決めたU18代表のオールラウンドな能力を持っているガード。
野口さくら(安城学園):昨年の大会で飛躍。リバウンドを奪ってそのまま一気にゴールまでアタックできるのが魅力。
奥山理々嘉(八雲学園):高い得点力は昨年大会新記録となる1試合62点をということでも証明済。
坂本雅(桜花学園):名門桜花学園のキャプテンとしてインターハイ制覇に貢献。U18日本代表でも先発していた。
三浦舞華(精華女):U17代表でワールドカップを経験したガードで、非凡な得点力を持っている。

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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