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バスケット ボール コラム 2018年12月17日

【ウインターカップ2018 プレビューコラム / 前橋市立前橋高等学校】インターハイに出場した常磐を3度目の正直で撃破してのウインターカップ出場

バスケットボールレポート by 青木 崇
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秋山キャプテンを中央にしたスターターたち

秋山キャプテンを中央にしたスターターたち

昨年の市立前橋は3年生を軸にチームを作ってウインターカップに進出したものの、徳山商工に1回戦で敗れた。下級生で唯一のスターターだった秋山桃葉以外は、今年のチームは公式戦の経験がほとんどない選手ばかり。平田剛久コーチは例年以上に苦戦することを覚悟していたが、新人戦で2位となって関東大会に駒を進めた。

ところが、年度が変わって迎えた県総体、1か月後のインターハイ予選と準々決勝で常磐に連敗。インターハイ予選は1年生の頑張りがあったといえ、フロントラインで重要な戦力だった鈴木愛莉を故障で欠いた影響が大きかった。また、4Q終盤に距離の長い3Pシュートを決められたシーンを振り返った時、平田コーチは首を横に振っていた。常磐に3度目の正直で勝たなければ、全国大会と縁のない1年になる。そんな事態は絶対に回避したいという思いで、夏以降のよりハードな練習に取り組み、県外のチームと練習試合を重ねてきた。

ウインターカップの予選では、準々決勝で2010年代に県内のトップを争ってきた桐生市商を相手に、試合の大半をコントロールして82対74のスコアで勝利。これが自信となった市立前橋は、ディフェンスの頑張りで高崎女を68対51で破って決勝進出を果たし、常磐に挑戦するチャンスを得た。「準決勝や決勝だけでなく、準々決勝からきつい試合が入ってくる。そこから勝ち上がらないと終わりなので、大会の入り方はよかったかな」と平田コーチが語ったように、決勝での市立前橋は気負いしすぎることなく、攻防両面で自分たちの持ち味を発揮。最終スコアは102対68、だれもが予想しなかった大差だった。3年連続17回目のウインターカップ出場を果たした後、平田コーチは決勝をこう振り返る。

「(常磐は)一番大事なところを作ってくるし、ハードワークから勢いつけてくるのを分かっているので、そこの出鼻をくじくにはどうやったらいいのかというのは、何度も修正点を見ているんですけど、ブレイクは出されなかったし、3Pは入ったとしても単発で、(パスを)つながれて作られたもの1つもなかった」

準備してきたディフェンスを遂行できたことに加え、「夏は苦しかったので、出場できることに喜びを感じています。準備したことが出せてよかった」と語った秋山のリーダーシップ、鈴木が復帰したことによるリバウンド力の向上、下級生の成長があったからこそ、3度目の正直で常磐を倒したと言っていい。

市立前橋は2014年にベスト16進出という実績を作ったものの、過去2年1回戦敗退で、今年こそ初戦を突破したいという気持が強い。ところが、組み合わせ抽選の結果は、1回戦で当たるのが優勝候補の一角と言われる安城学園。180cm以上の選手が常時2人出ているという高さのある相手だけに、インサイドの攻防やリバウンド争いで苦戦を覚悟しなければならないだろう。

平田コーチから厳しい声が出た後には部員全員で話し合う

平田コーチから厳しい声が出た後には部員全員で話し合う

「インサイドは秋山、鈴木、松井、萩原の4人でつなげるようになった」と話すように、平田コーチがフロントラインに対する信頼度を上げているのは確か。彼女たちの頑張りとオープンのシュートをいかに決めるかが、波乱を演出するためのカギ。「相手は優勝候補なので、平面バスケットを徹底して頑張って、一矢を報いたい」と意気込みを語る平田コーチを筆頭に、市立前橋は最後の最後までタフに戦う覚悟を持ってウインターカップに挑む。

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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