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野球 コラム 2026年2月9日

【中日好き】川崎宗則臨時コーチ兼選手が残したインパクト

野球好きコラム by 加賀 一輝
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川崎宗則臨時コーチ兼選手

2月1日のキャンプインから早くも1週間が経過した。中日ドラゴンズは例年通り沖縄で春季キャンプを行い、8日の第2クール終了まで大きな故障者は不在。概ね順調に進んでいる。

ここまでの動向で最も注目を集めた1人が、川崎宗則臨時コーチ兼選手。ホークスやMLBで活躍してきた球界屈指の元気印が竜の一員に。計5日間の短い期間だったが、われわれに強烈なインパクトを残してくれた。そこで、今回は川崎氏の動向を振り返ってみよう。

野球好き中日キャンプin北谷

◆合流初日から選手を鼓舞

井上一樹監督たってのリクエストで実現した今回の試み。1月28日の正式発表前に先行報道がなされ、その時点から竜党は大いに盛り上がった。「ムネリン」の愛称で親しまれ、44歳になった今も現役選手として活動を続ける姿に、どんな化学反応を起こしてくれるか──。いやが上にも期待が高まった。

2月2日の合流初日、川崎氏は早出練習から大声を張り上げて選手を鼓舞。ノックでは三塁、遊撃、二塁に入り、村松開人や福永裕基への直接指導もみられた。

1つひとつのコメントが秀逸で、囲み取材では「今は本当に昇り竜」「青だと思ったけど赤いドラゴンだった。レッドドラゴン!」「一緒に共鳴したい」と話した川崎氏。早くも手応えをつかんでいるようだった。

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◆新助っ人への“トランキーロ”

翌3日は新助っ人のミゲル・サノーと話す姿が印象的だった。通訳を挟まず、得意のボディランゲージを繰り出しながらコミュニケーション。サノーも笑顔で川崎氏とハグをしていた。

メジャー通算164発の実績を持つ大砲に首脳陣もファンも色めき立つ中、川崎氏が言及したのは「井上監督に“トランキーロ”を覚えさせたい」ということ。“トランキーロ”とはスペイン語で「大丈夫、落ち着け」という意味を持ち、プロレスラーの内藤哲也の代名詞でもある言葉。

つまりは「焦るな」と伝えたかったと推察する。ついつい1年目から期待を抱いてしまうが、周りの声で本人を焦らせないようにしたい。

同日には髙橋宏斗のブルペン投球へ飛び入り参加。打席に入り、WBC日本代表のボールを体感した。「真ん中に魂がこもった“真ん魂”。レッドドラゴン系の真ん魂だった」と振り返っている。

◆選手1人ひとりにあだ名

休日となった4日も室内練習場で40分間の練習。ゴロ捕、スローイングを行い、自らのスキルアップに励んだ。ちょうど同じタイミングで、ドラフト5位ルーキー・新保茉良に遭遇し、「しんちゃん」とあだ名をつけていることが判明。どうやら他の選手にもあだ名をつけているようで、村松のことを「マティー」「マティニート」と呼んでいた。

第2クール初日の5日は二軍キャンプの「読谷組」が一軍の北谷球場に集まり、サインプレー等の確認を行なった。川崎氏は居残り練習に付き合うと、土田龍空と逆シングル捕球を繰り返し、石川昂弥の守備にアドバイス。石川によると「スタートの仕方、打球の追い方」について助言したという。

◆「応援しようと思ったがやめました」の真意

あっという間に、最終日の6日を迎えた。

この日の川崎氏は涌井秀章のブルペンセッションに参加。「ワックラー」と呼ぶベテラン右腕に対し、「18歳の頃から対戦しているけど、40歳の方がイケてる」「魂がこもった“わくたま”に感動」とエールを送った。

筆者が胸を打たれたのはこの日の会見のこと。下記の通り、ムネリン節が炸裂した。

「ドラゴンズを応援しようと思いましたがやめました。共闘、共鳴。ともに戦いたい。ともに泣きたい。そういう仲間と思ってほしい」
「中日にはセクシーさがある。だからこそ多くの人が球場に来てくれる」
「体も喉も悲鳴を上げていますけど、心は燃えています。感謝と感動の4日間でした」

特に「ともに戦いたい。ともに泣きたい。そういう仲間と思ってほしい」には心から感動した。こういうことを真っ直ぐに訴えられる人はすごい。影響力のある野球人がドラゴンズを見てそう思ってくれただけでも価値がある。今回の試みは成功だったと感じさせてくれる。

川崎氏の口癖である「チェスト!」の語源は諸説あるが、その1つに「知恵を捨てろ」が訛ったという言説がある。知恵を捨て、無心にボールを追いかけ、勝利をつかむ竜ナインの姿を見たい。

文:加賀一輝/写真:産経新聞社

加賀 一輝

加賀 一輝

1988年3月6日、愛知県生まれ。2016年~23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。24年より独立。スポーツに関するライティング、編集、MCなど幅広く活動する。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。Xアカウント

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