人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

野球 コラム 2026年1月26日

「捨てちゃいけないこだわりはある」 小笠原慎之介 MLB挑戦2年目を前に語った決意~後編~

野球好きコラム by 岡田昌尚
  • Line

 

MLB挑戦2年目となる小笠原慎之介投手。前編に続き、渡米を目前に控える彼の今をお伝えします。

J SPORTS 放送情報

「夢のまだ途中なんで何とも言えないですけど。デビューしたからOKってわけでもない。そんなに甘い世界ではないのは知ってますから」

昨季は7月にMLBデビュー。2試合に先発した後マイナー降格。その後8月に中継ぎとして再昇格し、シーズンを終えました。(MLB 23試合登板)
開幕直前のマイナー降格、右わき腹をキャリアで初めて痛め戦線離脱、2か月のリハビリを経てマイナー最下級のルーキーリーグに登板、MLB初勝利…など、世界最高峰の舞台の酸いも甘いも経験した一年。そんな目まぐるしい日々を振り返り、小笠原投手は今年に活かしたい教訓があります。

J SPORTS 放送情報

トレーニング中の小笠原投手(写真:筆者提供)

「基本的には、国が違えば何もかも変わるので、合わせてやろうかなと思っていたんですけど。もっと“自己主張”を強くしてもよかったのかな」

例えばスプリングトレーニング。日本ではメニューが組まれ、気づけば夕方、しかしアメリカでは全体練習は午前に終了となります。「やっぱりそれだけじゃレベルアップもできないですし、アピールも全然できない。しっかり自己主張して、首脳陣とコミュニケーション取って、今年は良いスプリングトレーニングしたい」 今年は自分のやり方で練習・調整をし、開幕メジャーへと這い上がりたいと意気込んでいます。

2年契約の最終年。契約を結んだGMも昨季途中で交代し、誰が見ても厳しい立場の小笠原投手。それでも本人は昨年と気持ちは変わらないと言います。「シーズン中でも平気でクビ宣告されるって、なかなか経験できることではない。記事などで知っているつもりだったが、いざ目の前でそんなことが起きると、まだ1年契約あるけど、そんなの関係ないよなと。ただの紙切れにサインしただけと思って、緊張感を持ちながら野球はやっていました」

「毎日チャレンジなんで、とにかくベストパフォーマンスしておけば、チームが必要だと思ってくれる」 世界最高峰だからこそのサバイバル。そんな環境だからこそ湧いてくるパワーが小笠原投手にはあります。

ゲーム前練習中の小笠原投手(写真:筆者提供)

一つ、私はどうしても聞いてみたいことがありました。それは「先発」への思いです。NPBでは4年連続規定投球回に到達し、ドラゴンズの先発ローテーションを守り続けた小笠原投手ですが、昨年MLBに定着したのは「中継ぎ」でした。この『先発への思いは…』という問いに、彼は少し語気を強めこう答えました。

「捨てなきゃいけないこだわりと、捨てちゃいけないこだわりはあると思っているので。大きなこだわりの中にはありますけど、それが邪魔して『MLBに上がれない、クビになりました』ではダメ。捨てなきゃいけない場面が出てくるかもしれないので、そこはうまく分別してやっていきたいなと思っています」

昨季オフには、J SPORTS「MLBイッキ見!」に出演した小笠原投手。番組ファミリー入りかとも思われましたが、一緒に出演したプロ入り後の恩師・森繁和さんには『お金払えば入れてやる』と入会金を求められたとのこと。「入会金無料キャンペーンとかやってないかな?」と笑いながら「番組でシーズン中に追ってもらえるように、またオフに呼んでもらえるような結果を残したい」と、新たなモチベーションを得て新シーズンに挑みます。

決意を固める出来事はもう一つ。1月25日に名古屋で行われたファンミーティング。ドラゴンズ時代の背番号11番のユニホームやナショナルズのグッズを身にまとったファンが集まりました。「皆さんに画面越しから見てもらえるように。マイナーだと映像は日本まで届きませんから。メジャーに上がって見てもらえるように頑張りますので、ドラゴンズの応援と、こっそり僕の応援もよろしく願いします」 集まったファンの皆さんが声を合わせた『慎ちゃん、がんばれ!』のエールに、背中を押されました。

1月25日に名古屋で行われたファンミーティング(写真:筆者提供)

1月25日に名古屋で行われたファンミーティング(写真:筆者提供)

憧れだった世界に身を投じて、より明確になった戦うイメージ。キャリアで最長となった4か月の充実のオフを経て、勝負の一年が始まります。

「野球を辞めた時に、良い野球人生だったなと思えるように。それが十何年後かもしれないし、今年引退するかもしれない。悔いなく挑戦できたと言える一年にしたいですね」

文/写真 岡田昌尚(フリーディレクター)

岡田昌尚

1986年2月1日生まれ。愛知県名古屋市出身。キー局制作会社で10年間勤務し、2021年4月中日ドラゴンズに入社。25年4月よりフリーで映像制作などを行う。

テレビ制作では、旅・バラエティ番組のADを経て、スポーツ番組を担当。2016年頃から長編ドキュメントVTRを制作するようになり、密着取材の経験を積んだ。中日ドラゴンズでは、未開拓であった動画コンテンツの制作・発信に従事。22年には球団初となるドキュメンタリームービーを制作した。最近ハマっているYouTubeチャンネルは『うじとうえだ』。

自己紹介ページ
Instagramアカウント

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ