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野球 コラム 2025年12月2日

【中日好き】ドラゴンズの2025年、投手陣を部門別リーダーズで振り返る

野球好きコラム by 加賀 一輝
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松山晋也(ドラゴンズ)

あっという間に2025年もあと1ヶ月。いろいろあった今年が終わろうとしている。中日ドラゴンズの今シーズンはどんなものだったか。各項目の成績上位者を挙げながら、1年間を振り返ってみたい。まず本稿では投手編をお届けする。

※各項目リーダーは30イニング以上を対象

◆各項目で最も良い成績を挙げたのは?

・登板数:藤嶋健人(60登板)

今季の中日で最もマウンドに登った投手は藤嶋だった。60登板はリーグ5位タイの数字である。打者1人の火消しからイニング跨ぎまで、今季も献身的なリリーフを続けた。グラウンド外でも選手会長としてチームの魅力を発信し、あらゆる意味で欠かせない存在だ。

・先発数、投球回数、奪三振数:高橋宏斗(25先発、171回2/3、138奪三振)

紛れもなく、先発の柱は高橋宏だった。チームでただ1人年間通してローテを守り続け、苦しみながらも投げ切った。一昨年の無双ぶりは影をひそめたが、今季はキャリアハイを更新するイニング数が勲章だ。来季は2桁勝利、5つ以上の貯金、防御率1点台を期待しよう。

・勝利数:大野雄大(11勝)

沢村賞左腕・大野の復活は鮮やかだった。2023年の春先に左肘痛を訴え手術。昨季はわずか1勝と悔しいシーズンが続くも、今季は5年ぶりの2桁勝利を達成。速球のスピードこそ140キロ台中盤に落ち着いたが、ベテランらしい投球術が光り、カムバック賞にも輝いている。

・QS率、与四球率:金丸夢斗(80%、1.77)

ドラフト1位ルーキーの金丸は、さすがの投球内容を見せた。15試合の先発機会に対し、6回自責点3以下のQS(クオリティスタート)を12回クリア。規定投球回未満ながら、QS率80%はリーグ3位相当の数字である。また、四球で崩れる場面がほとんどなく、仮に9イニング投げても2個以下しか与えない計算に。来季もどんなピッチングを見せるか楽しみだ。

・ホールド数:清水達也(30ホールド)

セットアッパーの清水は今季も安定した投球を披露。4年連続50試合登板を達成すると同時に、2年続けて30ホールド以上をマークしている。何より光るのがシーズン通して被本塁打ゼロ!リーグの主要な救援投手では、清水以外に石井大智(阪神)など数人しかおらず、それだけ質の高い内容を示していたことになる。

・防御率、セーブ数、奪三振率、WHIP:松山晋也(1.54、46セーブ、12.30、0.97)

松山の存在は、ライデル・マルティネス(巨人)の穴を全く感じさせなかった。「ガンギマリ」と称されるほどの鋭い眼光、真上から投げ下ろす剛球は対戦相手を震え上がらせた。

抑え転向初年度で岩瀬仁紀氏のリーグ記録に並ぶ46セーブを挙げ、マルティネスとタイトルを分け合う堂々の成績。スタッツ面でも圧倒的な数字を残しており、一気に球界を代表するリリーバーへ駆け上がっている。

◆投手の軸は高橋宏と松山。後に続く存在を

こうしてみると、現状の中日投手陣は高橋宏と松山が軸になっている。役割も先発の高橋宏、抑えの松山と、わかりやすく分けられている。次の課題は2人に続く存在を作っていくことだ。

先発では金丸が筆頭になるだろう。今季はわずか2勝と勝ち星が伸びなかったが、内容は素晴らしい面が証明されている。来季はより直接的にチームを勝利に導く姿を見せたい。高橋宏、金丸の二枚看板を大野や松葉貴大らが脇を固め、20代前半~中盤の投手が1・2人ローテに食い込んでくれば、十分に戦える。

リリーフは流動的な部分も多いが、おそらく決まっているのは松山のクローザーのみ。その松山もWBCの日本代表に選ばれた場合、開幕から全開で行けるかわからない。

清水は腰のコンディション不良でリハビリ中。来季の開幕にこだわらず、じっくりと調整しているようだ。他の投手の奮起や、配置転換、外国人などの補強も十分に考えられる。

文:加賀一輝

加賀 一輝

加賀 一輝

1988年3月6日、愛知県生まれ。2016年~23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。24年より独立。スポーツに関するライティング、編集、MCなど幅広く活動する。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。Xアカウント

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