人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

野球 コラム 2025年12月1日

【広島好き】カープ、ここまでのストーブリーグの動向

野球好きコラム by 大久保泰伸
  • Line

マツダスタジアム

来季からのNPB復帰を表明していた前田健太の東北楽天入団が決定しました。チームの低迷期を支えた元エースがもう一度、カープのユニフォームを着るのを見たかった気持ちもありますが、チーム事情などを考えると、残念ですが仕方ないことかもしれません。2015年以来となるNPBの舞台、イーグルスでの活躍に期待したいところです。

カープはシーズン終了後も大きな動きはなく、今年も静かなオフを迎えている印象ですが、今回はここまでのストーブリーグの動向について取り上げてみたいと思います。

J SPORTS オンデマンド番組情報

11月4日には、来季のコーチングスタッフの発表がありました。今季まで一軍打撃コーチを務めていた朝山東洋コーチが三軍の野手育成、同打撃コーチだった小窪哲也コーチは一軍内野守備・走塁に配置転換。代わって一軍打撃チーフには、今季は二軍でヘッド兼打撃走塁だった福地寿樹コーチ、同打撃コーチには、今季は二軍打撃だった新井良太コーチが昇格しました。

二軍では、今季は三軍で投手コーチ兼アナリストを担当していた野村祐輔コーチが、二軍投手コーチに昇格。

その他は多少の肩書きの変更があるものの、ほぼ今季までと同じ顔ぶれとなっていますが、最も大きな変化となったのが、今季の一軍投手コーチから二軍投手コーチに配置転換された永川勝浩コーチに代わり、今季は東京ヤクルトで一軍投手コーチを務めていた石井弘寿コーチを招聘したことです。

現役時代にカープ在籍経験のない外部招聘は、2013年〜2015年の新井宏昌氏(打撃コーチ)以来。石井弘寿一軍投手コーチは、現役時代は150キロ超の速球とスライダーを武器とした本格派左腕でした。

2002年には当時の日本新記録となる155キロをマークし、自己最多の69試合登板で最優秀中継ぎ賞のタイトルを獲得。2004年のアテネ五輪では日本代表に選出されるなど、球界を代表するリリーバーとなり、同時期にチームでダブルストッパーとして活躍した五十嵐亮太とのコンビは「ロケットボーイズ」と呼ばれて人気を博しました。

プロ11年の通算成績は339試合登板で27勝15敗55セーブ、11ホールド、防御率2.66。引退直後の12年からヤクルトの二軍育成コーチに就任し、その後は2017年から一軍投手コーチとなり、主にブルペンを担当。現役時代は同じリリーフ投手だった高津臣吾監督のもと、清水昇や木澤尚文、マクガフなど、リリーフ陣の整備とマネジメントでチームの連覇に貢献しています。

現役時代からコーチ時代までヤクルト一筋の石井コーチですが、プロ初登板に初勝利、そして引退試合もカープが相手で、本人は「すごくご縁を感じている」とコメントしています。豊富なコーチ経験で、栗林良吏の先発転向など、再整備が必要なブルペンを中心とした投手陣の整備に期待したいところです。

選手では22日に、新外国人としてフレディ・ターノック投手の獲得が発表されました。ターノックは193cmの長身から最速157キロを投げる右腕で、先発候補として期待されています。

現在27歳のターノックは、2017年のMLBドラフト3巡目(全体85位)で、ブレーブスから指名されてプロ入り。初のメジャー昇格はプロ5年目の2022年で、8月のメッツ戦で2/3イニングを無失点に抑えました。

同年オフにトレードでアスレチックスに移籍し、2023年はMLBで1試合の先発を含む5試合に登板しましたが、故障離脱もあり1勝1敗、防御率4.91に終わっています。その後は2024年にフィリーズ、2025年にはマーリンズに移籍。今季はMLBで5試合に登板して1勝0敗1セーブ、防御率2.45。MLB通算成績は11試合で2勝1敗、防御率3.97となっています。

MLB実績は少ないですが、ブレーキの効いたカーブや落差のあるチェンジアップを武器に、22回1/3登板で25奪三振と、高い奪三振率が売りの右腕です。3Aでは、昨季29試合登板で4勝2敗4セーブ、防御率3.41ですが、ここでも68回2/3登板で73奪三振とイニング数を上回る奪三振数を記録しています。

エルドレッド駐米スカウトが、FAとなった11月に即アタックしたという期待の右腕は、ローテの中心として期待がかかります。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ