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野球 コラム 2025年12月1日

【横浜好き】ベイスターズ、主力が移籍した外野の布陣を探ってみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜スタジアム

海外フリーエージェント(FA)権を行使していた桑原将志の埼玉西武への移籍が決定しました。今季は106試合に出場してチームトップの打率.284をマークし、昨季も日本シリーズMVPに輝くなど、爆発力のあるリードオフマンの移籍は、チームにとっては痛手となりますが、FAは選手の権利であり、新天地での活躍を願うしかありません。

レギュラークラスの選手の移籍は、同じポジションで競っていた選手にとってはチャンスになります。今季は後半戦から蝦名達夫が定位置を確保し、佐野恵太と筒香嘉智が内野と併用される形でしたが、監督も変わる来季の外野の布陣はどうなるのか。新たなレギュラー候補を探ってみたいと思います。

前述したタイトルホルダーの2人は、佐野が一塁手での先発起用(以下同じ)が53試合で打率.248に対して左翼手では打率.289、筒香は三塁手の打率.260に対して左翼手では.205と、対照的な成績になっています。後半戦に本塁打を量産した筒香は、9月以降は三塁で固定されており、来季は宮崎敏郎との兼ね合いで起用法が決まりそうです。

若手選手で候補に挙がるのは、やはり梶原昂希と度会隆輝でしょう。梶原は今季、1番・センターで開幕スタメンでしたが、打撃不振が続いて打順降格、さらにスタメンを外れることも多くなり、8月28日に二軍降格となってそのままシーズンを終えました。

昨季は91試合に出場して規定不足ながら打率.292をマークし、チームトップの16盗塁をマークした機動力は、復活すれば大きな戦力になることは間違いありません。

度会は鮮烈デビューを果たした昨季から、今季は定位置確保が期待されましたが、開幕一軍も逃し、86試合出場で打率.241、6本塁打、25打点と伸び悩んだ印象です。

それでも9月には代打やスタメン出場でも安打を積み重ねて月間打率.367をマークしており、クライマックスシリーズでも少ないチャンスを生かして安打を放っています。10月のフェニックス・リーグでは三塁にも挑戦していますが、桑原の移籍で外野のレギュラーに躍り出る可能性も高まっています。

一軍実績の豊富な中堅選手として、神里和毅と関根大気にも再浮上のチャンスが巡ってきたと言えそうです。神里は今季62試合に出場して打率.308をマークしていますが、ほとんどが代走、守備固めからの出場で、打席数はわずか27に終わっています。

2018年から2年連続で15盗塁をマークした走力と外野守備には定評があるだけに、2019年に127試合出場で打率.279を記録した打撃が復活すれば、まだまだチャンスはありそうです。

関根は2021年から3年連続で100試合以上に出場し、昨季も79試合に出場していましたが、今季は一軍出場がわずか9試合と、崖っぷちの状況にあると言えそうです。もともと故障が多く、浮き沈みの激しい選手という印象ですが、三浦大輔前監督の就任1年目に、自身初の100試合出場を果たしており、監督が変わった来季も再度浮上する可能性があるかもしれません。

一軍実績の少ない選手ながらダークホース的存在と言えるのが勝又温史でしょうか。来季はプロ8年目、26歳になる勝又ですが、入団時は投手で、2022年の野手転向から4年目の今季、初の一軍出場を果たしました。

初スタメンとなった5月の巨人戦でプロ初安打をマークし、今季はイースタン・リーグで打率.263、3本塁打、21打点となっていますが、高い打撃センスには定評があり、きっかけを掴めば面白い存在になるかもしれません。

12月9日に行われる現役ドラフトや、自由契約となったオースティン、フォードらに代わる新外国人の獲得など、まだまだ動きはありそうですが、来季の開幕戦、ハマスタの外野には誰が守っているのか。注目したいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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