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野球 コラム 2025年10月15日

【横浜好き】タイガースに挑むベイスターズ、レギュラーシーズンの成績から勝機を探る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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前日練習中のベイスターズナイン

巨人とのクライマックスシリーズ ファーストステージを2連勝で突破したベイスターズ。初回の5失点に延長戦と、2度のビハインドを覆した第2戦の劇的な勝利は、2年連続の下剋上日本一を期待させるものでした。

とは言え、今季史上最速でリーグ優勝を果たした阪神とのファイナルステージを勝ち抜くことは容易ではありません。事実、今季の対戦成績は8勝14敗3分で、レギュラーシーズンの成績では13ゲーム離されたリーグチャンピオン相手に、勝機はあるのでしょうか。

前述のようにレギュラーシーズンでは大きく負け越していますが、甲子園では4勝5敗、さらに京セラドームと倉敷を含めたビジター成績は6勝6敗1分と、五分の成績を残しています。9月は甲子園で5試合の対戦で3勝2敗と勝ち越していますが、これはリーグ優勝決定後の対戦で、あまり参考にならないかもしれません。

ファイナルステージは優勝チームに1勝のアドバンテ―ジがあるため、ベイスターズはまず初戦を勝って、対戦成績を五分に持ち込みたいところです。

先発が予想される東克樹は、今季の阪神戦は2試合に登板して1勝1敗、防御率1.50。打者別に見ると、リードオフマンの近本光司は7打席ノーヒットと抑えていますが、森下翔太には6打数3安打の打率.500、佐藤輝明は6打数2安打の打率.333、大山悠輔にも5打数2安打の打率.400と、クリーンアップの前にいかに走者を出さないかが重要になりそうです。

相手先発に予想される村上頌樹との今季の対戦成績は、3試合の先発で1勝1敗、防御率2.57。打者別に見ると今季の対戦打率が3割に達している選手はほとんどいませんが、筒香嘉智が7打数3安打の打率.429で2本塁打を放っており、ファイナルステージでも打線のキーマンになりそうです。

8月中旬から好調をキープし、ファーストステージ第2戦でもサヨナラ安打と、勢いが続く蝦名達夫は7打数2安打の打率.286で、昨年も3打席のみの対戦ながら二塁打を放っており、トップバッターとしてチャンスメイクに期待がかかります。

第2戦の先発が有力な竹田祐は、9月20日の甲子園での試合に先発し、7回を投げて被安打3、1失点の好投で勝利投手になっています。8月中旬から先発の一員となった竹田は、6試合に先発して4勝1敗、クオリティ・スタート率83.3%と抜群の安定感を誇っており、ポストシーズンでも頼りになる存在になりそうです。

相手先発に予想される才木浩人との今季の対戦成績は、5試合の先発で才木の2勝1敗、防御率1.82と苦戦しています。ただ、打者別に見ると、桑原将志が9打数6安打、2四球で打率.667をマークしており、山本祐大も11打数4安打の打率.364と好成績を残しており、攻略の余地はありそうです。

第3戦以降はケイ、ジャクソンの両外国人投手の先発が予想されますが、特筆すべきなのがケイで、今季の阪神戦は8試合に先発して1勝2敗ながら、8試合全てでQSを記録して対戦防御率は0.85と、相性の良さを見せています。

ジャクソンは6試合に先発して2勝2敗、防御率2.34ですが、甲子園では2試合で防御率1.64の好成績を残しており、1回5失点で降板したファーストステージの雪辱を期待したいところです。

打撃陣では、今季の阪神戦で対戦打率3割を超える選手は皆無に等しい状況(京田陽太のみ、13試合35打席で打率.303)ですが、ここでも注目したいのが筒香で、今季の阪神戦は、17試合で対戦打率.214ながら5本塁打を記録。また、牧秀悟は16試合でチーム最多の10打点をマークしており、主砲のバットが強力投手陣攻略のカギとなりそうです。

数字を見ても、阪神が強敵であることは間違いありません。それでもファイナルステージ進出を決める殊勲打を放った蝦名が「もう1回、日本一になって胴上げしたい」と力を込めて話したように、今季限りで退任が決まっている三浦大輔監督の最後の花道を飾るためにチームが一丸となれば、昨年を上回る「史上最大の下剋上」も夢ではないかもしれません。

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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