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野球 コラム 2025年8月24日

【カープ好き】夏の甲子園、カープの選手や関係者の出身校で振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

沖縄尚学の初優勝で幕を閉じた第107回全国高校野球選手権大会。優勝候補と目された有力校が次々と敗退する波乱含みの大会となりましたが、カープの選手や関係者にとっても、悲喜こもごもの熱い大会となったようです。

まず、開幕早々の1回戦では今春のセンバツ準優勝高である智弁和歌山が、初戦敗退する波乱がありました。カープで同校出身の選手は、黒原拓未、小林樹斗、林晃汰の3人で、いずれも甲子園出場を果たしています。

黒原は3年夏の大阪桐蔭との2回戦に先発。6回途中1失点と好投しましたが、チームは敗れています。小林はコロナ禍の2020年交流試合も含めて、3度の甲子園出場があり、2年夏には3回戦で星稜の奥川恭伸と投げ合うなど、甲子園では通算4試合に登板し、12回1/3を投げて防御率1.46。交流試合では151キロを計測して話題になりました。

林も春夏合わせて3度の出場で、甲子園初出場となった2年夏の興南高戦で本塁打を放ち、3年春にチームは準優勝しています。

同じく優勝候補の一角に目されながら、1回戦で昨夏優勝校の京都国際に敗れた高崎健康福祉大高崎は、清水叶人の出身校です。

清水の在学中、同校は1年夏に甲子園交流試合、2年春にはセンバツに出場(2回戦敗退)していますが、いずれも試合出場はなし。2年秋から正捕手となり、高校通算25本塁打を記録しましたが、最後の夏は県大会決勝で樹徳に敗れて甲子園出場を逃しています。

準々決勝で優勝候補筆頭と言われた横浜を破った県岐阜商出身の選手が、高木翔斗とドラフト1位ルーキーの佐々木泰。高木は3年時に春夏の甲子園出場を果たしていますが、春は市立和歌山、夏は明徳義塾にいずれも1回戦で敗れています。

高木の1学年上の佐々木は、3年春のセンバツ出場が決まっていましたが、新型コロナウィルスの影響で大会が中止になってしまいました。夏の交流試合では、明豊との一戦で大会1号となる本塁打を左中間スタンドに放っています。

ちなみに現在一軍バッテリーコーチを務める石原慶幸コーチも同校の出身で、2年夏と3年夏に甲子園出場。2年時は2回戦でPL学園、3年時は1回戦で平安に敗れています。

その県岐阜商高を準決勝で破った日大三高出身の選手が坂倉将吾です。坂倉は1年秋から外野手として4番を任され、2年秋から正捕手に定着。2年夏の西東京大会では、神宮球場のバックスクリーンを直撃する本塁打を放つなど、高校通算25本塁打を記録しましたが、最後の夏も同大会準決勝で東海大菅生に敗れて甲子園出場はなりませんでした。

そして優勝した沖縄尚学出身の選手が仲田侑仁です。仲田は3年時に甲子園春夏連続出場を果たし、春は初戦の大垣日大戦で満塁本塁打、夏は試合には敗れましたが、準々決勝の慶応戦で2ラン本塁打を放ちました。

現役選手だけでなく、カープには沖縄県の高校野球史に名を残す2人の沖縄尚学OBがいます。1999年春のセンバツで沖縄県勢として初の甲子園優勝を果たしたチームの主将を務めていたのが、現在ファーム管理部次長を務めている比嘉寿光氏。

比嘉氏はカープでは一軍出場8試合のみに終わりましたが、現役引退後は広報となり、ブログを利用した活動などで、カープ女子の仕掛け人と呼ばれました。同高の比嘉公也現監督とは同級生で、センバツ優勝時にはエースと主将の関係でした。比嘉寿光氏は主将として、文字通り沖縄の地に初めて甲子園の優勝旗を持ち込む役割を果たしました。

さらに沖縄尚学と言えばもう1人。現在野球評論家で、毎年の順位予想では『安仁屋算』と呼ばれるカープ贔屓の解説者として知られる安仁屋宗八氏も同校OBのひとりです。

安仁屋氏は、沖縄県がまだアメリカ統治下だった1962年、当時は沖縄高の名称で甲子園初出場を果たしています。1回戦で対戦して敗れたのが広陵だったというのは、何やら因縁も感じますが、同校の夏の甲子園初優勝に喜びのコメントを発していました。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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