人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

野球 コラム 2025年7月26日

【横浜好き】ベイスターズの前半戦を個人成績で振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
  • Line

横浜スタジアム

前半戦を終えて41勝42敗5分、首位タイガースに9.5ゲーム差の2位で折り返しとなったベイスターズ。

オースティンの故障離脱や、クローザー候補だった森原康平や山崎康晃の登板数が大幅に減るなど誤算も多く、苦しい戦いを強いられていますが、今回は投打で前半戦のチームにもっとも貢献した選手を数字から挙げてみたいと思います。

まずはリーグ3位のチーム防御率2.70を記録している投手陣ですが、先発陣で今季も不動のエースとして君臨しているのが東克樹です。東は勝利数(10勝)、防御率(1.54)でチームトップの数字をマークし、10勝は山崎伊織(巨人)、村上頌樹(阪神)らに2勝差を付けてセ・リーグトップ、防御率は山崎伊(1.07)に次ぐ2位で、今季もタイトルを狙える位置につけています。

奪三振数はバウアーが102でチームトップ、セ・リーグでもデュプランティエ(阪神、109)に次ぐ2位と高い数字を残しています。投球回数も112回1/3と、東(105回1/3)を上回る数字ですが、失点数の52はリーグでもワーストの数字で、防御率4.17、4勝8敗と勝ち星にはつながっていません。

リリーフ陣では、右肩手術から復活した入江大生が15セーブでチームトップ。新守護神としてその座を確立しつつありますが、7月12日の巨人戦では2球を投げたのみで緊急降板。右上腕部の神経障害で登録抹消となり、監督推薦で初選出となっていたオールスターも辞退となってしまいましたが、その後の経過は順調のようで、後半戦は早い時期の復帰が見込まれています。

ホールド数は21で伊勢大夢がチームトップ。今季は先発転向を目指していた右腕ですが、オープン戦で早々に中継ぎ再転向となり、森原が不在のブルペンでクローザーも務めています。登板数31もウィックと並ぶチームトップで防御率1点台(1.53)と、今季もリリーフで欠かせない存在になっています。

野手では、牧秀悟が打率(.287)、本塁打(15本)、打点(46)、安打数(96)と打撃部門のチームトップを独占しています。セ・リーグでは、本塁打、打点は3位、打率は8位、安打数は7位となっていますが、特筆すべきなのが二塁打数で、リーグトップの22。出塁率と長打率を足したOPS.800は佐藤輝明(阪神、.943)に次ぐリーグ2位と、今季も大黒柱としての働きを見せています。

牧が特出した野手陣ですが、得点圏打率をみると、規定打席到達者では佐野恵太が.385でチームトップとなっており、規定未満100打席以上では三森大貴が.391、山本祐大が.333と、牧(.284)を上回る数字を残しています。佐野は出塁率でも規定打席到達者ではチームトップの.330と攻撃のキーマンと言える存在です。

チームのウイークポイントと言われる機動力ですが、今季から加入した三森が14盗塁でチームトップとなっています。梶原昂希や森敬斗など、足でも期待された選手が低迷する中、桑原将志と林琢真が7盗塁でチーム2位タイ。特に林は43試合と少ない機会での数字で、高い機動力を発揮しています。

その他の数字では、犠飛数で山本がチームトップの6を記録しており、2位は松尾汐恩の3。高卒3年目の松尾ですが、打席数(138)も少ない中、状況に応じた打撃ができる選手と言えそうです。

逆にちょっと不安材料と言えそうなのが犠打数で、野手のチームトップが林、桑原、度会隆輝の3と、かなり少ない数字となっています。強力打線の前評判でスタートした今季ですが、前半戦終了時点でリーグ4位タイのチーム打率.227と苦しい状況で、後半戦に向けて課題も見えてきた数字と言えるかもしれません。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ