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野球 コラム 2025年7月12日

【横浜好き】ベイスターズ、逆転優勝へ向けて緊急補強を敢行

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

阪神の独走状態になりつつあるセ・リーグですが、『横浜奪首』のスローガンのもと、リーグ優勝を目指すベイスターズが、かつてないほどの積極的な補強を敢行しています。

6月の月間チーム打率.203という打撃不振のテコ入れとして、昨年NPBでプレーしたM・フォードを獲得。さらにD・ビシエドに加え、投手力の強化として、元阪神の藤浪晋太郎の獲得に乗り出していることが報道されました(7月11日時点)。

強力打線が売りのはずだった今季のベイスターズですが、打線の核に期待されたオースティンが不振に故障もあり、ここまでわずか29試合出場(打率.211、2本塁打)、ブレイクを果たしたと思われた梶原昂希も、47試合出場で打率.218と打撃不振。

チームは6月末の巨人戦では3試合連続完封負けを喫するなど、厳しい状況となっていました。投手陣も、昨季抑えを務めた森原康平や、クローザーとして実績豊富な山崎康晃が本来の姿ではなく、右肩故障から復帰したばかりの入江大生に頼らなければならない状況となっています。

昨年途中入団からポストシーズンで活躍したフォードに加え、NPBで実績十分のビシエド、藤浪と、ある程度計算できる選手の獲得は、1998年以来となるリーグ優勝に向け、フロントが本気度を示したものであると言えそうです。

昨季も8月終了時まで首位だった広島の急激な失速があったように、長いペナントレースでは何が起こるかわかりません。本当の勝負である8、9月に向け、救世主の期待がかかる3選手の昨季と今季の成績を調べてみましょう。

まずはフォードですが、昨季はMLBレッズの3Aルイビルで24試合に出場して打率.297、6本塁打、15打点をマークして、7月後半にベイスターズに移籍。

レギュラーシーズンでは外国人枠の関係もあり、6試合出場で打率.200、1本塁打、2打点に終わりましたが、イースタンリーグでは41試合で8本塁打を放ち、ポストシーズンでは阪神とのCSファーストステージでの代打本塁打など、12試合で打率.333と勝負強い打撃を発揮しました。

MLB復帰を目指した今季は、ツインズ3Aのセントポールに所属し、49試合に出場して打率.239、8本塁打、27打点をマークしています。

2016年から中日で9年間プレーし、2018年には首位打者と最多安打のタイトルに輝くなど、NPB通算958試合で打率.287、139本塁打、549打点をマークしているビシエドですが、昨季は15試合で打率.209、1本塁打、2打点に終わっています。

それでもウエスタンリーグでは、72試合に出場して打率.300、8本塁打、31打点を記録。日本で長年の実績がありながら、ファームでも腐ることなく、真摯にプレーを続けた姿勢が評価されていました。

今季はメキシカンリーグでプレーし、38試合に出場して打率.276、8本塁打、31打点。出塁率と長打率を足したOPSは.821と高い数字を残しています。

投手陣の最後の『プラスワン』として期待される藤浪ですが、昨季はメジャー登板がなく、メッツ傘下のマイナーでルーキーリーグから3Aまでの4チームで、計33試合に登板して1勝2敗1セーブ、防御率5.94を記録しています。

オフにはプエルトリコのウインターリーグに参加して6試合、20回2/3を投げて0勝1敗、防御率3.05。今季はマリナーズ3Aタコマに所属して21試合、18回2/3を投げて2勝1敗、防御率5.79で6月17日に自由契約となっています。

昨年から不振が続く藤浪ですが、阪神での10年間では2015年に14勝を挙げて最多奪三振のタイトルに輝くなど、通算189試合登板で57勝54敗11ホールドをマーク。アメリカ移籍1年目の2023年は、オリオールズとアスレチックスで64試合に登板して7勝8敗2セーブ5ホールド、防御率7.18を記録しています。

大阪桐蔭高校では甲子園春夏連覇を達成し、同期の大谷翔平(ドジャース)より一歩先を行っていた右腕は、まだ31歳と老け込む年齢ではなく、先発、リリーフと経験も豊富で、ベイスターズ入団が決まって復活すれば大きな戦力となりそうです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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