人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

野球 コラム 2025年7月8日

【中日好き】7月1週目の振り返りと今週の展望:36歳、大野雄大が快投

野球好きコラム by 加賀 一輝
  • Line

大野雄大(ドラゴンズ)

7月に入った。連日の真夏日、そしてゲリラ豪雨。鹿児島のトカラ列島では地震が頻発している。日々生活するのも大変な中、プロ野球のペナントレースは進んでいく。

井上一樹監督率いる中日ドラゴンズも日々奮闘を続けている。本稿では7月1週目の振り返りと今週の展望を綴っていきたい。

◆1勝5敗に終わった1週間

まずは7月1週目の振り返りから。前半は敵地で横浜DeNA、後半は本拠地で東京ヤクルトと戦った。

・7月1日(火):●2-3 横浜DeNA
・7月2日(水):●3-4 横浜DeNA
・7月3日(木):●5-8 横浜DeNA

7月最初のカードは横浜スタジアムで3連敗を喫してしまった。これで前のカードから通算で5連敗。点差はいずれも3点差以内と惜しいところまで行くのだが、相手に逃げ切られてしまう展開が続いた。

初戦は金丸夢斗が初回に3失点、2戦目は高橋宏斗が同じく初回に満塁弾を被弾と、立ち上がりに課題を残した。一方で打線は細川成也が初戦にスコアボード直撃の本塁打、ジェイソン・ボスラーが第2戦から2試合連発と気を吐いた。第3戦も最終回にブライト健太が追撃の2ランを放っている。

・7月4日(金):◯2-1 東京ヤクルト
・7月5日(土):●4-6 東京ヤクルト
・7月6日(日):●4-5 東京ヤクルト

本拠地に戻っての東京ヤクルト戦も残念ながら負け越し。借金は今季ワーストの「10」までに膨れ上がった。

それでも第1戦の勝利は大きかった。試合前に松山晋也の登録抹消が判明。上半身のコンディション不良ということで詳細はわからないが、これまでリーグ最多の28セーブを挙げた守護神の穴は少なからずある。

このピンチに立ち上がったのが大野雄大と清水達也。先発を務めた大野は序盤から投球が冴え、8回まで無失点の快投。9回に「足がつった」ということで降板を余儀なくされたが、間違いなく試合の流れをつくった。

大野の降板後、マウンドに立ったのが清水。1死2・3塁から犠飛の1失点にとどめてリードを守り切った。おそらく松山の離脱中、9回を担うのは背番号「50」なのだろう。

◆大野雄大の快投抜きに語れない

前述の通り、やはりこの1週間は大野の快投抜きに語れない。

2020年に沢村賞、翌年には東京五輪金メダルを獲得した左腕も、近年は肘の手術の影響で満足に投げられない時期が続いていた。気づけば年齢もアラフォーにさしかかり、かつてのような剛速一辺倒というわけにもいかなくなってきた。

そんな中でも培ってきた投球術や球種の増加、マウンド上での細やかな工夫を武器に、今季はローテーションの一角を担っている。4日の登板はまさに取り組みの一端が現れたように感じた。

内角・外角の両サイドに速球を投げ込み、時に腕の角度を変えて軌道が一定にならないように工夫。プレートを踏む位置も数センチ単位で変えながら、ヤクルト打線を翻弄した。

長く第一線でプレーし続けるには、変わることを厭わない姿勢が大事。口ではよく言われるが、行動や投げっぷりで見せてくれる大野は「生きた教材」だ。若手投手には特に学んでもらいたい。余談だが、筆者も同世代として見習う部分がたくさんある。コラムを書きながら、改めてそう感じている。

◆今週前半は東北で巨人戦

今週の予定は以下の通り。前半は東北で巨人とビジターゲーム、後半は本拠地で広島と戦う。

・7月8日(火)~9日(水):vs.巨人(ヤマリョースタジアム山形、福島県営あづま球場)
・7月11日(金)~13日(日):vs.広島(バンテリンドームナゴヤ)

巨人戦は山形、福島での2連戦だ。火曜は山形県の中央部・東村山郡中山町にある「ヤマリョースタジアム山形」が舞台。前回は2022年6月28日に巨人vs.中日が行われており、その時は2-6で中日が敗れている(当時の球場名は「荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた」)。今回は3年越しのリベンジを果たしたい。

水曜は東京五輪の野球・ソフトボール競技の舞台として知られる、福島県営あづま球場での試合だ。当地で中日戦が行われることは非常に珍しく、歴史的な1勝を掴み取ってもらいたい。

週末は広島と本拠地で3連戦。前週は平均年齢35歳オーバーの「おじさんローテ(大野、涌井秀章、松葉貴大)」で臨んだが、涌井が登録抹消されたことに伴い、再編が考えられる。

文:加賀一輝

加賀 一輝

加賀 一輝

1988年3月6日、愛知県生まれ。2016年~23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。24年より独立。スポーツに関するライティング、編集、MCなど幅広く活動する。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。Xアカウント

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ